理想的なトレードのグラフ

この記事は約3分で読めます。

相場はランダムウォークであるとする論。

これに従えば、高値と安値は時の運であります。

運を受け入れ、どのように利を伸ばすのか?

いかに損失を限定させればよいのか?

すなわち、高・安の差分をまるごと頂きたい。

これがトレードの一大テーマであります。

同時に、迷路への入り口がそこに存在します。

迷路をスルーし、勝利への近道を行く方法とは?

当方の思いは、以下であります。

スポンサーリンク

想定最大利益

まず、以下の図は、トレードにおける想定上の利益に関するものであります。

想定上の利益と時間

この図では、各回のトレードの利益を、あくまで想定として、時系列に並べています。

当方の用語では、この図を理想状態の棒グラフと呼びます。

棒グラフの長さは、一定時間内において、インした価格から高値までの差を示しています。

すなわち、トレード毎の想定上の最大利益。

そして、棒グラフ同士の間隔が空いている箇所は、インした後に株価が下がってしまった、すなわち損失となった場合を意味します。

均される利益

実際には取るべき利益が全て取れるものではありません。

むしろ、高値よりずっと前に降りてしまう、それがトレードであります。

あるいは、もっと利を伸ばそうとしていたら、高値から株価が下がってしまって、薄利に涙する場合もあります。

すなわち、冒頭のグラフは特殊事例に過ぎません。

実際には、棒グラフのばらつきは人間の感覚で均されることとなります。

以下のように、ばっさりと。 ばらつきが均された棒グラフ

棒グラフは黒い横線の所でカットされ、利益は想定に比べ遥かに少なくなってしまいます。

コツコツ利益

高値までの利益は中途でカットされる。

そして、得られる利益は以下となります。

 

カットされた利益

この図を、当方の用語では、コツコツ売買の棒グラフと呼びます。

短期で売買を決済しようとすればするほど、この例のようになる可能性が格段に増加します。

現実の厳しさとは、ばらつきが均され、利幅が大きく削られてしまうことであります。

問題はそれだけではありません。

負けの損益図

コツコツとトレード利益をためるだけなら問題ありません。

問題は、利益以上の損失が発生する現実です。

理想状態の棒グラフに損失のデータを加えると、以下の図となります。

利益と損失の棒グラフ

青い部分は、インした後に高値ではなく、安値へと向かった場合。

すなわち、青色部分はマイナス部分を意味します。

青い棒グラフの長さが、インした価格から一定時間内に達した安値までの差。

コツコツ売買をやってしまうと

利益のみが制限された棒グラフ

と言う具合に、黒い横線の上側の利益が切り取られてしまいます。

その結果、

削られた利益と損失の棒グラフ

の状態となり、青色部分が大半を占め、大損となります。

この図を当方の株用語では、負けトレーダーの損益図と呼びます。

何がまずいのか

利益を抑えて早降りするのがまずいのであります。

抑えるべきは損失で、利益は伸ばせるだけ伸ばさにゃあかん。

すなわち、高値まで持ち、そこで確定する。

それと同時に、損失の方を限定させる必要があります。

損失を限定させ利益を残した棒グラフ

黒い横線より下のマイナス部分をカットすると言うことです。

理想的トレードの図

短期でも長期でも、利益の方を抑えてしまうと、結果、大損となります。

何としてでも、損失を抑え、利益は温存しなくてはなりません。

以下の図の状態となるように。

利益を温存し損失をカットした図

これが理想的なトレードの棒グラフであります。

さて、本日の結果は、デイなし・スイング勝ち。

ある程度玉をぶっこんだにも関わらず、利益はたいしたことがない。

しかし、想定上の高値までは利益を取ることができました。

ベストシナリオなのに、薄利。

こういうことが相場では多い。

大事なのは、常にベストシナリオの状態をキープすることであります。

難しいですなぁ。

誰も買い持たないようなヤバい株、少々買い持ちの大引け。