ADSLと光回線のメリット・デメリットまとめ。
目前に迫ったADSLのサービス終了、廃止。
旧式モデムを使用中の方は、いずれ光に乗り換えせざるを得なくなります。
問題はタイミング。
その前提として、アナログ・デジタルの違いについても記載しました。
ADSL廃止の時期迫る
ADSLを利用している人の差し迫った問題。
サービス提供終了日が近づいています。
ADSLの廃止はいつ?
たとえば、某大手通信会社において、とあるエリアのADSLサービス終了日は以下となります。
- 2023年1月31日(火)
この期日は、サービス提供業者や地区によって、違いがあります。
ADSLを使い続けている人には、通信会社より書面等にて連絡が来ている筈です。
なぜADSLのサービスは廃止されるのか
通信はいわゆる「電線」の時代から「光ファイバー」の時代に移行しつつあります。
これがADSLが廃止され光回線へ変更せざるを得なくなりつつある理由です。
1.光ファイバーのメリット
情報伝達をする場合、電線による通信に比べ
- 一度に大量の情報を送れる
- 高速で送れる
- 遠距離間でも信号が減衰しにくい
などです。
情報通信の手段としては、光ファイバーによる回線が圧倒的に有利です。
2.ADSLを使い続けるメリットは?
ADSLは電話線(銅線)を利用するシステムです。
このため、すでに固定電話が設置されている場合には
- 回線を室内に引き込む工事が不要
- 開通まで時間を要することが無い
などのメリットがあります。
光ファイバーの場合、開通までに時間を要します。
3.ADSLのデメリットは?
- 通信速度が光回線より遅い
- 通信が安定しないことがある
(外部からのノイズにより通信が途切れるなど) - 基地局から遠いと通信速度が遅くなる
などがあげられます。
ADSLでは、道路工事や雨天の影響で、通信が途切れる場合もあります。
ADSLのデメリットは打ち消せる
例えば、
- 適切な設定を行う
- 基地局からそれほど遠くない
(2km以内など) - 大量のデータを送受信しない
と言う条件を満たす場合、特に不都合はありません。
インターネット経由で映画を見るくらいなら、問題はないのです。
道路工事や雨天などによる安定性への影響も、設定によってある程度防ぐことができます。
安定性を維持するためのADSLの設定とは?
- 基地局側の設定
を調整すれば、通信速度を犠牲にすることにより、安定性を向上することもできます。
通信速度が犠牲になると言っても、通常のネットサーフィン(ユーチューブやネット経由での映画視聴など)程度では問題はありません。
基地局側の設定は、IDとパスワードからログインすることにより、調整することができます。
(某大手通信会社の場合。)
ADSLから光回線に移行しない人がいる理由とは
ADSLのメリットとデメリットを見て、光への移行を待つ人がいても不思議はありません。
- 光移行に伴う工事をしたくない
- 2020年以降の5G(第5世代移動通信システム)移行を待つ
- ルーターなどの製品性能が上がるのを待つ
- 光回線のバックアップとして使っている
(2本目の回線としての使用)
などが理由です。
いずれシステムを移行せざるを得ないことは明らか。
それでも移行の時期を待つ。
そして、最後になってからルーターなどのシステムをまとめて買い替える。
そのほうが、より性能が向上した新製品を利用することができると言う考え方です。
4.システムの移行を待つメリット
携帯電話(ガラケー)を振り返ると、面白いことがわかります。
- 2000年代初頭:2.5Gケータイ
(平べったい3cm×15cm程度の形状) - 2003~2004年:3Gケータイ
(折り畳み式のガラケーが流行) - 2008年:日本でiPhoneが発売される
- 2012年:スマホが浸透し始める
新製品は2~3年、あるいは4年程度で古くなります。
特に新しいモノ好きでないなら、2~3年、あるいはそれ以上待っても問題はありませんでした。
むしろ、タイミングを見て行動すれば、新しいモノ好きの人に先んじて性能の良い製品を買うことができます。
通信会社は早くに光に移行してほしいのか
通信関係の企業からすれば、ADSLと光回線を両方維持するのは費用がかかります。
できれば早くにADSLをやめたいと言うのが本音でしょう。
通信サービスの利用者全員が光に移行してくれれば、ADSLの維持費用・手間を節約できます。
ADSLから光回線への移行をうながすサービス
通信会社各社は、移行をうながす各種の割引サービス等を打ち出しています。
(光回線への移行にともなう工事費の割引など。)
もちろん利用者側としては、いずれは光に移行せざるを得ません。
ですから、このような割引サービスにはメリットがあります。
問題は移行するタイミングです。
2020年アナログ電話回線の刷新が始まる
デジタルとアナログの違い
例えば、音を伝達する場合、音波と言う波形を伝えることになります。
音をそのまま伝えれば、アナログ方式で音波を伝達したことになります。
アナログな波形とは
これは通常イメージされるアナログの波形です。
アナログとは、「類似物」「相似形」「アナログの」と言う意味の英語(Analog)。
デジタルとは、「数字の」「指の」と言う意味の英語(Digital)です。
デジタル方式の波形とは
アナログの波形をデジタル方式にするためには、波形の各地点(時刻)での波の高さを計ります。
その数値を通信手段によって伝えれば、デジタル方式で波形を伝えることができます。
数値を伝える際には、2進数(0と1の組合せ)で表現します。
5.デジタル方式のメリット
アナログ方式で情報伝達をしますと、距離が離れれば離れるほど、信号が歪むなどの影響を受けやすくなります。
その結果、正確な波形を伝えづらくなります。
デジタル方式で波形情報を伝達すれば、かなりの確度を持って正確な形状を伝えることができるようになります。
音質を向上させることができると言う訳です。
来たるべき通信システムの大幅刷新タイミング
- 光ファイバー網への乗り換え
- デジタル方式への移行
これらを契機に通信インフラが刷新され始める2020年。
2020年以降は通信インフラが大きく動くタイミングであると言えます。
ADSLを使い続けている方も、この機会に光回線へ移行するグッド・タイミングです。