相場においては、理由を見つけることは難しいのであります。
相場は確かに下げました。
しかし、それがどこまで続くかはわかりません。
少々の下げで戻すかも知れないし、なかなか戻らないかも知れないのです。
理由なき相場の実体がこれであります。
では、どうすれば良いのか。
当方の思いは、以下のようなものです。
事実だけ拾う
相場とは事実だけを拾っていれば良いものであります。
事実とは、言い換えれば結果です。
結果の前提となる発生原因、理由、根拠、これらを探り始めますと、五里霧中。
相場の迷宮に幽閉されることとなります。
本日、確かに相場は上がりました。
しかし、なぜ上がったのか?
これを追求し始めますと、結論は出ません。
上がった事実だけを受け入れ、次の手を打つ。
打たざるを得ない。
それが相場であります。
相場をフォローする
日経の上昇を受け、当方、ノーポジから買いポジションへ。
なぜ買いポジか?
これを表明することはできません。
しいて言えば、勘です。
すなわち、当方、相場迷宮に触れず。
結果だけを目安に行動する。
これが一番合理的であります。
相場とは、その後ろ髪をフォローしていくものです。
この姿勢を崩しますと、当方、ロクな目にあったことがないのであります。
なぜリバったのかの追求、その結果は例えば、以下のような具合になります。
リバった理由
本日相場は、思いがけず、戻り始めました。
しかし、この戻りに理由はありません。
理由がないからこそ、前もって見込みがたたないのであります。
でなければ、昨日に信用全力二階建てで買い、先物を買い、大儲けすることができたでしょう。
ニュースにはいろいろな理由が上げられています。
- 割安感
- 欧米株が支えとなった
- 売り方の買戻し
ざっと見たところ、このような理由が出ていました。
しかし、割安感とは、何を指すのか。
全くもって実体不明であります。
一昨日まで割高で、昨日急に割安になったのか?
そんな手前都合な相場はありません。
欧州株が支えになったとしても、それをぶち破って下がることもあります。
支えとは、まことに儚いものであります。
売り方の買戻しも、必ずしもそれが日経平均のリバウンドの理由にはなりません。
むしろ、買戻しが入っているにも関わらず、それを押してどんどん下げて行ってしまう相場など、いくらでもあるのであります。
すなわち、これらの説明は後付けに過ぎず、根拠として弱い。
弱すぎる、と言うことです。
説明は後付け
相場においては、後付けの説明があまりに多いのであります。
そして、先出しの説明は当たりません。
なぜなら、先出しの説明が当たるのであれば、とっくに大儲けをする人が続出している筈であります。
残念ながら、相場において、そういうことは非常にまれであります。
まれと言うのは、バブル相場においては、その限りではないのであります。
実体のない理由により、相場が上がる、それがすなわちバブル。
実体不明が前提、したがって、その上昇理由は何であっても構いません。
すなわち、予言の的中確率が上昇する、と言う具合であります。
バブル界隈においては、相場を見事に的中させる、謎の相場師が出現します。
謎の相場師の登場
80年代末、天才相場師とも呼ばれた料亭の女将。
小説のモデルともなったこの人物は、一時数千億円を運用し、神がかり的に予想を的中させていきました。
多くの証券マンや銀行マンがその元を訪ね、旅行にも同行。
占いと神のお告げによって、相場を当てるとして評判を呼びました。
ダライ・ラマにも面会したとか。
銀行から多額の融資を受け、株取引を行っていました。
しかし、バブルの終焉はやってきます。
借入金総額は通算すると優に兆を超え、資金繰りに窮したこの女将。
最終的には破綻の末、巨額詐欺事件として立件されることとなりました。
一説によると、この女将、某大企業創始者の愛人だったと言う話も(真偽不明)。
すなわち、予言的中の美人相場師は、バブルとともに現れる。
言い換えれば、バブルなくして相場師なし。
さて、本日の当方の結果ですが。
後場から素っ高値のグイグイ株を買って行きました。
と言っても、この相場はまったく信用なりません。
米国株は底値にあるのです。
気が進まない中、素っ高値で買うなど、まことに嫌な予感しかしない。
明日上がらにゃ即損切り。
バブルを夢見ながら。