ユニクロ株には現状、株主優待がありません。
ですが、ここでは株式投資の知識を総動員。
イオンオーナーズカードを駆使しつつ、実質的に優待券を得たかのような、お得なお買い物が可能となります。
それが、イオン系企業の株主優待を使った裏技的手法です。
各企業の優待情報を突き合わせ、合わせ技として活用し、思いもよらぬお得感を満喫するこの手法。
その全貌やいかに。
ユニクロ株の必須知識
ユニクロを運営する企業とは、言わずと知れたファーストリテイリング。
「ユニクロの株、買っておくか。77540円、安いから。」
そう言う方がたまにいらっしゃいますが、この株、単元株数が100株です。
100株に相当する代金は、
77450×100=7754000円
(2022年7月19日終値)です。
何を隠そう、単元株1枚だけで800万円に迫る、天下の値がさ株。
新車3台分を買えるかのようなレベルとは、おそれ多い。
これを安いなどと豪語してしまった時点で、株の経験が皆無であるとバレてしまいます。
市場においては、単元株において数万円で買える株もあれば、数百万円する株もざらにあるのです。
なお、このファーストリテイリング株は、東証のうち、単元株価格において最高値(2022年7月20日現在)となっています。
ユニクロの株主優待は?
ちなみにこのファーストリテイリング株、今のところ株主優待はありません。
従いまして、ファーストリテイリング株の優待割引でユニクロ製品を買うことも、現状、できない訳です。
しかし、投資について少々気の利いた人なら、いろいろな手を使ってユニクロのお買い物代金くらいは浮かせていそうです。
ファーストリテイリング株に株主優待がなくても、ユニクロのお店が入っているショッピングモールなどの株を保有し、株主優待の割引を利用する方法があります。
(モール内にユニクロの店舗がある場合ですが。)
それが今回ご紹介する、イオン系株主優待の利用によるショッピングセンター・モール攻略法です。
同一資金で毎月株主優待を乗り換え
株主優待は権利確定月が3月または9月と言うパターンが多い。
しかし、それ以外の月に権利確定月が設定されている銘柄も、数は少ないながらあります。
株主の権利は、権利付き最終日から翌営業日にかけて、日をまたいで株を買い持つだけで得られます。
長期投資をする必要は必ずしもありません。
株式の知識をフル活用すれば、別の企業の株を乗り換えつつ、毎月のように株主優待を得ることも可能となっています。
イオン系優待3つの合わせ技手法
ここでは、以下「手法その1」~「手法その3」の3つを組み合わせます。
「手法その1」だけですと、お買い物金額の数%のキャッシュバックが中心になります。
それだけでもお得であることは間違いありません。
しかし、「手法その2」と「手法その3」を合わせ技として活用すると、さらに相乗効果。
イオン系列の店舗を利用する機会が多い方であれば、効果を発揮します。
合わせ技の具体的方法
2月の権利付き最終日に、下記に述べる3銘柄の株(イオン、イオンモール、イオンディライト)を買い、株主の権利を得ます。
イオンモールの株主優待品は、イオンギフトカードを選択します。
イオンモールは3000円相当、イオンディライトは2000円相当のギフトカードになりますので、5000円分のギフトカードを利用できることになります。
これで、イオン系列の大型店舗などでゆったり過ごせると言う訳です。
(そのくらいでは大してお得ではないとお思いの方は、下段の項目「プラス1:株主優待の知られざる裏技」もご参照ください。)
資金不足で3銘柄同時に買えない場合
2022年7月19日時点での株価(終値)であれば、3銘柄を100株ずつ同時に買うと、合計約70万円になります。
この3銘柄分を同時に買えない場合には、イオンの権利確定日が1年に2回あることを利用します。
2月にイオンモールとイオンディライトの株を買って、合計約45万円。
8月にイオンの株を買って約26万円。
つまり概ね50万円程度の資金があれば足ります。
タイムラグを利用する方法
2月に権利確定するイオンモールの株主優待は、優待品が8月頃届きます。
同じく2月の権利確定日であるイオンディライトは7月頃に届きます。
イオンの権利確定は2月と8月の2回ありますので、8月に権利確定し、後日オーナーズカードが届いてから5000円分のギフトカードを使うと、うまくタイムラグを利用することができます。
手法その1:イオンの株主優待を得る
- 銘柄コード:8267
- 株価:2611円(2022年7月19日現在)
- 権利確定日:2月末日・8月末日(年間2回)
- 優待内容:イオンオーナーズカードを発行(ご本人用・ご家族用の2枚)
イオンのオーナーズカードとは
100株以上保有の株主に発行するカードです。
(1)オーナーズカードの特典
系列の店舗にてお買い物の際、保有株数に応じて3%・4%・5%・7%のキャッシュバックがあります。
- 100株~ 3%のキャッシュバック
- 500株~ 4%のキャッシュバック
- 1000株~ 5%のキャッシュバック
- 3000株~ 7%のキャッシュバック
(2)毎月20日、30日のお客さま感謝デーに5%の割引特典
手法その2:イオンモールの株主優待を得る
イオンモールの株主優待を獲得するための株数は、100株以上です。
およそ17万円程度の資金で株主の権利が得られ、100株の優待の内容は3000円相当のイオンギフトカードまたはカタログギフト等からの選択となります。
ギフトカードを選択すれば、イオンモール内のユニクロなどで使えます。
- 銘柄コード:8905
- 株価:1649円(2022年7月19日現在)
- 権利確定日:2月末日
- 優待内容:イオンギフトカードまたはカタログギフト等から選択
- 100株~ 3000円相当
- 500株~ 5000円相当
- 1000株~ 10000円相当
手法その3:イオンディライトの株主優待を得る
- 銘柄コード:9787
- 株価:2816円(2022年7月19日現在)
- 権利確定日:2月末日
- 優待内容:イオンギフトカード(2000円分)
- 100株~ 1口
- 1000株以上~ 2口
- 5000株以上~ 3口
- 10000株以上~ 4口
イオン系株主優待の年間カレンダー
2月 8905イオンモール・9787イオンディライトの株主権利を得る
↓
6月 8905イオンモール株主優待の優待品を選択
(イオンギフトカードを選択)
↓
7月 9787イオンディライト株主優待の優待品到着
(イオンギフトカード2000円分)
↓
8月 8905イオンモール株主優待の優待品到着
(イオンギフトカード3000円分)
↓
8月 8267イオンの株主権利を得る
↓
10月 8267イオンの優待品到着
(イオンオーナーズカード)
なお、2月に8267イオンの株主権利を取得した場合には、4月頃に優待品が届きます。
プラス1:株主優待の知られざる裏技
ギフトカードが合計5000円分程度では、さほどお得感を感じないと言う方もいらっしゃるでしょう。
そのような方のために取っておきの裏技があります。
実は、ご家族が株の口座を持っていて、それぞれが株主の権利を得ていれば、別々に株主優待をもらうことができます。
ご夫婦でギフトカードをもらうことも可能です。
2人分で2倍。
大家族であれば、その人数分、株主優待をもらうことも不可能ではないと言うことです。
いかがでしょうか。
これが株主優待の知る人ぞ知る、裏技です。
証券会社の口座は、親の同意があれば未成年でも開くことができ、株主の権利も得ることができます。
なお、ご家族が新たに口座を開き入金する場合、金額によっては(年間110万円を超える場合など)、贈与とみなされ、贈与税が発生する場合もあります。
株主優待とは
権利付き最終日に現物株を買い持ち越しすると、株主の権利を得ることができます。
銘柄によっては、株主に対し株主優待が設定されています。
株主優待の内容は銘柄によって様々です。
(株主優待がない銘柄も多いです。)
なお、株主優待の内容は、変更される可能性、廃止される可能性もあります。
最新の情報は、各企業のホームページ、証券会社のサイトなどでご確認ください。
権利付き最終日とは
株主の権利確定日の2営業日前が権利付き最終日です。
その日に現物株を買って、翌営業日まで買い持ち越しをすると、株主の権利とともに株主優待が得られます。
株の初心者の方で、権利付き最終日についてピンと来ない方は、株の「銘柄コード」と「権利付き最終日」で検索するなどして具体的な日時を調べるか、証券会社のサイトで確認するのが良いです。
権利付き最終日は、年によって、銘柄によって、変動する場合があります。
株の値下がりへの対策:両建て
権利付き最終日に株を買い、持ち越しをすると、権利落ちと言って、配当の分だけ株価が下がります。
この値下がりへの対策としては、信用取引の口座を開いておき、同時に空売りをして両建てにします。
こうすると、株の値動きによって損をすることがなくなります。
ただし、配当分が配当調整金として後に引かれますので、トータルでは配当が相殺されます。
つまり、配当分が消えてなくなる計算になります。
ですが、株主優待はもらえますので、その分、得をすることになります。
取引手数料は差し引かれますので、なるべく手数料の安い証券会社を選ぶ必要があります。
現在では信用取引手数料が無料の証券会社も増えてきました。
現引手数料も無料の場合が多いですので、やり方次第では経費を極限まで抑えることが可能です。
現引とは、信用で買った玉を現物玉として引き取ることです。
なお、証券会社の口座を開き、維持するための費用、すなわち口座維持費はかからないケースが多いです。
信用取引は、口座に入っている資金の概ね3倍まで運用できます。
これにより、現物株の分の資金のみで、同時に空売りをすることが可能となります。
逆日歩はどうなる?
空売りをする際に、逆日歩がかかる場合があります。
極端に株不足になった場合には、まれにこの逆日歩が高額になる場合があります。
これを高額逆日歩と呼びます。
対策としては、以下を利用します。
一般信用の空売りの活用
一般信用とは、証券会社ごとに取り決められている信用取引です。
この場合、空売りする際に、逆日歩がつきません。
ですので、一般信用による空売りが可能であり、その対象銘柄数が多い証券会社を選んで取引をすると、逆日歩に関する心配はなくなります。
株の初心者の方は、この株主優待のための両建てについては、良く理解するまでは実行なさらないほうが無難です。
株主優待取得までの流れ
株の口座を開いていない方が株主優待を得るまでの概略は、以下となります。
証券会社の口座を開く
↓
信用取引の口座を開く
(取引未経験の場合、証券会社によっては信用口座が開けない場合があります。その場合は両建てはできません。)
↓
証券口座に現金を入れる
↓
権利付き最終日に株を買う
(必要に応じて両建てをする)
↓
株主優待の案内が届く
信用取引の口座開設については、証券会社によって未経験の方が開ける場合・開けない場合があります。
以上がユニクロ・イオン関連の株式に関し、当方が知る限りの優待取得法であります。
さて、本日の当方、トレード結果は、ノーポジによりプラマイゼロ。
相場は上がりまくっており、完全に置いていかれました。
これを相場用語で、買い遅れ涙目、と呼びます。
さりとて強引に買っていけそうな銘柄が思い当たりません。
涙目ノーポジ継続。