ドナルド・キーン氏逝去の報。
本好き、読書好きにとってはショックな出来事。
長らく研究者として、文学のみならず日本文化の理解者として活躍したキーン氏の功績。
多くの文豪とも交流し、日本文学の黄金期を直接知っている数少ない証人でもありました。
ご冥福をお祈りしつつ、キーン氏を振り返りたいと思います。
貴重な資料を閲覧できるスポット、サイトなどをまとめました。
キーン氏密着|東京都北区の重要スポット
北区立図書館 中央図書館「ドナルド・キーンコレクションコーナー」
ドナルド・キーン氏は東京都北区名誉区民であり、北区アンバサダーでもありました。
彼はかねてより、この地、北区に居を構え、東日本大震災後に日本国籍を取りました。
実はキーン氏、すでに30年以上も前、日本に住宅を購入。
帰化申請前にして、1年の3分の2程度は日本で過ごしていました。
長らく米国コロンビア大学教授として日本文学の研究を続けつつ、北区での生活も愛し続けていた訳です。
キーン氏を振り返るためにまず訪れたいスポット、それがこの北区立中央図書館です。
旧古河庭園
ドナルド・キーン氏の北区の自宅は、旧古河庭園が見下ろせる位置にあるそうです。
彼は自宅周辺の、古き良き日本が残されている雰囲気を好んでいました。
歴史あるもの、古いものを好んでいたドナルド・キーン氏。
おそらくはこの古河庭園にも、幾度となく来訪していたことでしょう。
キーン氏が窓から毎日のように見ていた風景。
彼に思いをはせつつ散策できる場所です。
旧古河邸とは、都立旧古河庭園内の建造物ですが、内部を閲覧するためには事前申し込みが必要となります。
ドナルド・キーン・センター柏崎
もともとニューヨーク州、ハドソン川のほとりにあったキーン氏の書斎。
彼が日本に帰化し移住する時、書斎の貴重な文献や資料等の移転をする必要がありました。
その際に関係者と協議の上、新潟県柏崎市にこの展示館が作られました。
館内では、彼の人となりや作品をつぶさに見ることができます。
キーン氏は、柏崎市名誉市民にも選ばれています。
キーン誠己氏のブログ「日々、ドナルド・キーンとともに」
キーン誠己(せいき)氏は、日本の三味線奏者であり、五代目 鶴澤浅造(つるざわ あさぞう)として活躍されています。
文楽(ぶんらく)、人形浄瑠璃の三味線方。
文楽では、三味線奏者のことを方(かた)と呼びます。
キーン姓は、ドナルド・キーン氏との養子縁組にともない改姓。
ドナルド・キーン氏の養子となり、秘書も兼ねられているそうです。
キーン誠己氏のブログでは、他では見ることのできないドナルド・キーン氏の情報や、画像などを目にすることができます。
キーン誠己氏、ドナルド・キーン氏を語る
「血縁以上の存在」。日本文化研究家 #ドナルド・キーン さんの養子になった浄瑠璃三味線奏者、#キーン誠己 さんが親子関係を語ります。#人形浄瑠璃文楽座 #越後猿八座
▶浄瑠璃が結んだ養子縁組 ドナルド・キーンさんと誠己さん https://t.co/CKWgUXOyje— NIKKEI STYLE (@nikkeistyle) 2017年2月15日
人形浄瑠璃の三味線方であるキーン誠己氏にとっても、ドナルド・キーン氏は教えを乞う先生でした。
日本について、日本人以上に深く広い知見を持ち、語りかけてくれたドナルド・キーン氏。
彼のことはいつまでも、私たちの記憶に残り続けることでしょう。