株とはバトンタッチシステムの上に成り立つ仕組み。
そもそもがバケツリレーを前提にしていると言っても過言ではありません。
そのおかげで上場廃止株が1円となるまで寄り付かないと言うことはあまりなく、むしろ思わぬ高値で寄り付くことが多いです。
今回の日本海洋掘削も79円で寄り付きました。
バケツリレーで上場廃止株リスクが軽減される?
株はバトンタッチシステム。
バトンタッチできないのであれば、そうそう易々と株を買うことはできません。
どこかの国で突如発せられる“奇想天外ルール” のように、いきなり「売ってはいけません」などと言われるリスクがあったとしたら、とてもではありませんが買えません。
それは、商売でも言えることです。
リスクを押して資金を使い、せっかく商品を仕入れたのに、急に「営業停止!」などと言われることくらい、コワイものはありません。
何かを買うという行為だけでリスクがあるのに、それ以外のリスクが上乗せされると、参入の大きな障壁になります。
日本が自由な市場経済の国で良かったと思います。
思わぬ高値で上場廃止株が寄り付く理由
バトンタッチシステムのおかげなのか、上場廃止が決まり売買が成立しないまま下がり続けていた株も、思いのほか高い値段で寄り付きました。
1606日本海洋掘削、本日の始値は79円。
一カ月後に上場廃止になる株がこの値段?
短期売買が許され、バトンタッチで降りることができるからこそ買う人がおり、それで初めて成り立つ値段ではないでしょうか。
バトンタッチできないのであれば、そもそも寄り付くこともなく買う人すら現れず、1円に張り付いたまま残りの1ケ月を過ごす可能性すらある訳です。
この株の上場廃止が決まった直後の記事です。
79円と言う、思いのほか高い値段で寄り付いたとは言え、軽い気持ちで買ったりすると、その途端に特別売り気配を食らうリスクもあります。
こういう株は値動きが大きいですから、損する時はとんでもない目に合います。
そのリスクを考えながらも、70円台の低位株がここまで値動きが大きくなると言うのも、上場廃止株ならでは。
本日、私も一旦はインしてみました。
ビビりまくりの買いですので、極小ロットで1円抜きをしただけ。
利益は1000円だけです。
現物株の売買手数料を引かれますから、実質500円くらいの利益?
分足を見ていたら、上下動がありながらも、やはり時間とともに大きく下げて行きました。
上場廃止が決まってから寄り付いた後の値動きを振返る
終値77円 -902円 -92.13%
このような表示を横目に、場合によっては長期で持って大損していたかと思うと、株の恐ろしさを痛感せざるを得ません。
9割も下がったら文字通り紙切れ同然です。
明日は我が身。
1銘柄に全力は避けなければいけないと思いました。
実際の話、この日本海洋掘削、自分の監視銘柄に入れてあり、上場廃止にならないとさえ考えていたのですから、自分も食らっていた可能性は十分あります。
上場廃止が決まった後は、現物の売買のみ。
信用買いはできません。
現物の売買のみですと、下手なことをすると差金決済ルールに巻き込まれて、売れなくなることがあります。
前日から買い持っていた株を売ってから買い直した場合等にそうなります。
私、それで売れずに大損したことがありますから。
本日は慎重に行きました。
始値79 13:03
高値87 13:10
安値59 14:20
終値77 15:00
日中足を振返ると、安値から引けまでに18円上がっている訳で。
値動きはかなりありました。
やり方によっては儲けられたのかも知れませんが、私はやっとのことで小ロットで1円抜くのがやっと。
各値段10,000~30,000株くらいの板が多く、けっして厚い板とは言えません。
売買代金も8億円程度で、ちょっと少ない印象。
特売りに巻き込まれて大損しなかっただけ良かったのかも知れません。

1606日本海洋掘削 分足 概略図
このくらいの売買代金ですと、明日はもうインできない可能性が高いと思いました。
私の場合、売買代金が10億円を超える(と見込まれる)銘柄でないと、日計りでインはしないルールですので。
やはりトレードが格段に上手いデイトレーダーでないと、この値動きは取るのが難しいです。
今後1カ月の株価推移は…?
最終売買は7月20日とされ、約1カ月弱の期間があります。
どのようなチャートを描くかはわかりませんが、1円をつけて終える可能性もあります。
上場廃止が決まった低位株は、値動きが大きくなる傾向にありますので、監視は継続していきたいと思います。
値上がりしそうになったら、1チャンス狙いでインするかも知れません。
ただし、いきなり特売りを食らってそのまま1円に張付く可能性はゼロではないので、かなりのリスクを伴います。
やはり上場廃止が決まった株はリスクマックス。
手出し無用の危険株には変わりありません。
本日は持越ポジションも損切り。
デイでもほとんど利益が出ず、泣かず飛ばずでやることなしの日でした。
それでもまだ今月トータルの損益がマイナスになっていません。
それだけでも喜ぶべきなのかも知れません。
今月残り3営業日で大損をしないよう注意するのみです。