横横は買いか
横ヨコ、小動き、ボックス、ペナント型相場。
いろいろな言い方があり、パターンがありますが、総じて揉みあい相場は買い。
その理由は、揉みあっている隙に、おいしい所が狙えるから。
ただし、条件があります。
条件が合致していないと大損しかねません。
横横チャートは買い
様々なパターンの揉みあい相場を総称して、横横チャートと呼ぶことがあります。
団子をいくつか無造作に壁に放り投げ、張り付いたようなロウソク足。
これが揉みあい相場における、よくあるチャートであります。
方向感が定まらず、買っても売っても、どんぐりの背比べ。
そうそう儲かりゃしないのではないか?
こんな時、当方はたいていの場合、スイング買い。
全体相場が揉みあったら、ひたすら買う。
相場がはっきりしなければ、はっきりしないほど、買い。
その根拠は、上がる銘柄を買いさえすれば、すべてが解決するから。
横横相場で勝つ条件とは、上がる銘柄を買うことです。
その具体的方法とは?
上がる銘柄とは
上がる銘柄は、偶然上がるのではなく、何らかの理由によって、やむにやまれず強引に上がって行きます。
このような頑強銘柄は、相場に方向感が出ていない時にもグイグイ来るのであります。
横横相場は上がる銘柄にとっては全くもって無関係。
従って、買える銘柄を買っていけば良いだけ、と言うことになります。
余計な心配をしなくても済む相場、それが揉みあい団子の横横相場なのであります。
にも関わらず、多くの人が横横相場を不得意としています。
方向感がつかめず、ポジションを控え、様子見に徹する場合が少なくありません。
なぜ、そうなるのでしょうか。
横横が難しい理由
なぜ揉み合いで勝てないのか?
その理由は、上がる銘柄が判別できないからです。
上がる銘柄が抽出できないがために、ポジションを外し、様子見とする。
その結果、スルスル上がる株を横目に、次のチャンス、すなわち相場が大きく動くまで待たねばならないのです。
この機会喪失感。
問題は、上がる銘柄をいかに抽出するかのみと言って過言ではありません。
銘柄選定・抽出力さえあれば、横横相場こそくみし易い。
頑強銘柄さえわかれば、その個別銘柄がスッ高値だろうが底値だろうが、その銘柄を買い持つだけで解決するのです。
横横で買う理由
迷い相場こそ、狙いは頑強に上がる銘柄しかありません。
その理由は、
- 上がるかどうかわからない
- 下がるかどうかもわからない
- 横ヨコ継続かどうかすらもわからない
からです。
もっと言えば、大きく下げない限り、買いの一択。
であるならば、一番ガツンと上がる株を買って行きましょうよと。
確かに、下がる相場で買い持つのは、難しい。
全体相場に押され、やられてしまうからです。
しかし、そうではないのであります。
せっかく横横相場が来た。
これは貴重な機会です。
上がる銘柄がわかりさえすれば、ですが。
上がる銘柄の抽出法
頑強に上がる銘柄には、いくつか種類があります。
おおまかに分ければ、
- 素っ高値を更新する銘柄
- 戻り歩調の銘柄
- 底値で反転しそうな銘柄
の3種類です。
日本市場において、銘柄は4000内外あります。
ここから最も上がりそうな銘柄を、この3種類の場合分けにおいて、選び出す。
それさえできれば、解決であります。
当方、横横が来たら、このコンセプトに従い、頑強銘柄をセレクトします。
4000あれば、該当銘柄は少なくとも、そのうち数銘柄程度はあるものであります。
どうやってそれを探すのか?
その答えは、何のためにチャートが存在し、ファンダメンタルが存在するのか、と言うことであります。
データを見れば、その答えは出ています。
実にパターン・マッチングに過ぎません。
当方、この方式により、横横相場で買いを入れることを、横横買いと呼んでいます。
ただし、注意事項はあります。
横横買いの注意点
- セレクト方法
- ポジションの大きさ
に細心の注意を払うと言うことです。
セレクト方法
頑強銘柄をセレクトする場合には、条件をいくつか設け、4000の中から該当銘柄が数銘柄となるように、段階的に抽出します。
条件の例としては、出来高がいくら以下のものは排除する、などです。
頑強に上がる銘柄が、そんなにたくさん存在する筈もありません。
理詰めのフィルターを通し、結果として絞り込みができるようにするのであります。
ファンダメンタルをどう盛り込むか、これは個人の裁量であります。
ポジションの大きさ
ポジションを大きくしてはだめです。
チャンスが来たと言えども、全体相場がこっぴどく急落すれば、お目当ての銘柄も下がってしまう可能性は高い。
暴落がいつ来るかは誰にもわかりません。
もしそうなった場合に、とんでもない目に合わずに済むよう、玉をおさえる。
玉を小さくおさえた上で、分散買いをする方法もあります。
横横相場で上手く行かないと言う場合には、上記の2条件、セレクト方法・ポジションの大きさのうち、いずれかに不備がある場合が多い。
横横相場において、スイング玉をポジれず、様子見をするなど、当方にしてみれば機会損失に過ぎません。
もともと相場においては、稼げる機会は多くはないのであるからして。
しかるに、日経や米国株で横横チャートが出現したならば、気にせず買い持ちできるチャンスなのではないか?
そういう発想法であります。
横横微上げで何を買う
全体相場が横横から微上げ、その時、何を買うべきか。
何しろ、ヘタな銘柄を買うと、他は上げているのに自分の買った銘柄だけ上がらない、なんてことに。
何でみんな儲かっているのに、自分だけ損しているんだ?
当方もそれを経験すること幾千回。
であるからして、何でもいいから上がる銘柄を買いたい。
四の五の言わず、上がる銘柄を教えてくれと。
これがさまよえる相場の大事なコンセプト。
順張り
見わたせば、グイグイ上がる銘柄ばかり。
そんな相場では、必然的に順張りで買いを入れる機会が多くなります。
どの銘柄も上へ上へ行っているのに、下げている銘柄を買う。
これは流れに逆らう行為に他なりません。
流れに逆らわない。
相場において重要なのが、このコンセプト。
スッ高値をつけた銘柄が大量にあるなら、恐れずスッ高値を買おうじゃないかと。
相場が上がるなら、ついていく必要があるのであります。
それが順張りの買い。
しかし、そんな順張り銘柄が見つからない時もあります。
逆張り
そもそも上がっている銘柄が少ない場合。
下げ相場ではそんなことがよくあります。
どの銘柄も力なく下げている。
良くても横ヨコ、だめだこりゃ。
そんな相場では逆張りもあり。
グイグイ下げて、大丈夫なのかコレと言う、そんな銘柄を買うこともやぶさかではない。
冴えない相場においては、そんなパターンが少なくありません。
しかし、相場が上でもなく、下でもない。
方向感がない場合、どうすれば良いのか。
一つは、買いを控えておく。
それも良し。
あるいは両建て。
あるいは指数に合わせた銘柄を買うのもあり。
指数に合わせる
例えば、マザーズ指数が底からわずかに反転してきたタイミング。
相場はどちらかと言えば弱く、しかし、もどり始める銘柄がちらほらと出てきています。
今一つ方向感がないのですが、ひょっとしたら戻るかも知れないと。
こんな場合には、マザーズ指数に連動している、すなわち、日足チャートの形状がマザーズ指数に酷似している銘柄を買うことも一法。
チャートが同じであるなら、マザーズ指数とともに戻ってくれるかも知れない。
指数が本当に戻すならですが。
だったら、マザーズ先物を買っても良い気がしますが。
先物を買うか、現物株を買うか。
ETFと言う手もあります。
あるいは…。
IPO株
先物も現物株も、たいてい戻りはそれほど強くないものです。
たいていの場合は、おっかなびっくり、徐々にしか戻らない。
しかし、相場に参加するものとしては、是非ともガツンと来てほしい。
すなわち、大きく値上がりを取りたい。
そんな時、注目すべきはIPO株であります。
何せ、IPO株の値動きは大きい。
しっかり大きく戻ってくれる場合があるのであります。
そんな夢のあるIPO株。
リスクも大きいですが。
ストップ高狙い
ストップ高を買うことができれば、翌日大きくギャップアップしてくれる可能性は増します。
確かに、一定確率をもって、その傾向はあると言えるのです。
ストップ高張り付き狙い。
なんだ、結論はこれじゃないか。
これを持ち越せれば、たいていうまいくいくぞ、と。
当方も常にストップ高狙いで生きていきたい。
そして爆上げを取りたい。
ストップ高張り付きを買えれば、のお話ですが。
相対日本株強しの対処法
ここのところ、米株に比べ、日本株強し。
相対強しとは、向こうが下げてもこちらはあまり下がらないこと。
今まで通常こういうことはありませんでした。
日本株は米株の下げには率先して付き合い、上げには反応せず、なんてことが多かった。
そして、日本国内で独自の下げ要因が発生した場合には、やはり率先して誰よりも下げる。
言うなれば、率先ダメ相場であります。
そのせいか、やたらと米株が推奨される流れがありました。
仕方ありませんな。
米株は30年前から一貫して強かったのであります。
その流れもようやく終わったのか。
それとも、一過性か?
日足の比較
日足で見て、ダウ平均は下げ、これに対し、日経平均は横ヨコ的な。
むしろ上がってくる。
今までの例ですと、日本株はアメ株に追随すること多し。
すなわち、向こうが下げ始めたら、こちらももんどりうって途端に下げ始める。
ところが、最近はそうなりません。
その理由は、一つには円安。
円安になれば、日本株は下げない。
日本の主力の大企業はたいてい輸出で儲けている場合が多い。
その上、日経平均は値がさハイテク株の影響が大きいので、そういうことになります。
円安でGDPは自動的に上がる、との試算もあります。
日本が高度経済成長をしていた時期も円安でした。
1ドル360円なんて時代もありました。
新興市場はどうか
マザーズ指数、グロースコア指数は、日経平均に比べ、弱い印象。
中小企業は円安がマイナスに働く場合が多いので、こんなものでしょうか。
仕入れ原価が上がってしまいますので。
しかし、日々小型株を見ていると、下げが甘いと感じざるを得ない。
日本市場では長らく、小型株の値動きは殺伐としていたものです。
この株、大丈夫なのか?
欧米が下げている時には、それが普通。
30年間、それで慣らされてきているのです。
今回はちょっと違います。
じわじわ下げて、意外とそれ以上いかない。
キレのない下げ、と言うのでしょうか。
買い・売り判断
こういう相場の場合、買うこともできないけれど、売ることもできない、なんてことになりがちです。
小型の中長期ポジは、じわじわやられていく。
短期の場合は、なかなか買えない。
空売りもできないことが多いので、様子見が増えてしまう。
当方の場合には、局所的に買いを入れ、すぐ降りると言うのをやっています。
すぐ降りる前提で、ロットも小さめのことが多い。
難しい相場ではありますが、そんな感じでやっていれば、それほど損はしませんな。
全体相場が爆下げしてから買えば良いのです。
そして、上がったらすぐ売り。
小型株対処法。
米株・日本株の動向
米株は下げ見込みの声も少なくありません。
日本株も金融所得課税のお話がありますから、とてもではないが上げ見込み、とはなりません。
にも関わらず、最近は頑強に上げ始めました。
日本株はアベノミクスの一時期を除いて、ほとんど冴えないままでした。
アベノミクスも消費増税で頓挫したのであるからして。
このままじわじわと米株のリセッションに付き合うハメになるのか。
万年冴えない失われた30年を素直に受け入れ、今度は米国のリセッション。
日本株の独歩高なんて、とても考えられなかった過去。
リーマンショックでやられ、震災でやられ、コロナショックの煽りを受けて、その割りには日本は強いよね、と。
たしかにリーマンショックで日本は相対助かった感じ。
メガバンクが潰れることもありませんでした。
むしろ痛手なし。
震災では原発事故と言うトンデモ打撃があったものの何とか耐え。
コロナショックなど外国に比べれば、被害人数などはマシ。
日本、相対強いよね?
そんな見方なのでしょうか。
私にはわかりません。
ただ買えそうな銘柄を買っていくのみです。
さて、本日の結果は、スイング勝ち。
勝ちと言っても利幅は薄く、同値撤退のようなもの。
残念無念。
しかし、相場はこんなものです。
いつも勝てるなら誰でもすぐ億れる、これは間違いありません。
大損せず相場についていく、それで十分。
アレな株買い持ち、玉は結構デカい。