鯨幕相場とは、陽線・陰線が交互に続き、かつ方向感に欠ける、いわゆる横ヨコ相場のことです。
印象としては、あまり強い相場とは言えません。
難しい相場に分類されます。
しかし、こんな相場は、年間にすれば結構多いものであります。
鯨幕相場ごときでやられていては、生き残ることはできません。
当方の鯨幕対処法は、以下のようなものであります。
鯨幕相場とは何か
当方、鯨幕相場を長らく「げいまくそうば」と呼んでおりました。
正確には、「くじらまくそうば」が正しい。
なぜそんな間違いをしていたかと言いますと、話は相場初心者の頃にさかのぼります。
とある証券会社のアナリストが読み方を間違えて読んでいたのであります。
それをそのまま記憶しておりました。
確かに、鯨は捕鯨のげいと読みますので。
この界隈は、専門家と言えど、その程度のものであります。
鯨幕とは、あまり聞きなれない言葉ですが、以下のような幕を意味します。
何とも陰鬱な心持ちにさせてくれる、この図柄。
通夜や葬式で使われる幕、これこそが鯨幕であります。
ともなれば、相場で言えば、あまり縁起の良いものではありません。
見るからに下げそう。
しかし、実際にはこの鯨幕相場、年間ではその出現頻度がそれなりに高い。
すなわち、鯨幕相場が来るたびに「休むも相場」を実践していは、参戦タイミングをかなり逃すことになります。
横ヨコ相場の対処法
鯨幕相場とは、横ヨコ相場のうち、陽線・陰線が交互に現れると言う、もっとも読みにくい相場です。
陽・陰のタイミングが正確に掴めれば、大儲けであります。
実際には、タイミングを読み切ることはかなり難しい。
例えば、昨日はダウ・S&P500ともに長大陰線を引きました。
しかし、いったい誰がそれを前もって読むことができたでしょうか。
これは鯨幕に限らず、横ヨコ系相場の常であります。
ですから、この直近の一両日中に限っても、全体相場の挙動を正確に読もうとするのは誤りです。
ではどうすれば良いのか。
全体相場と個別株
全体相場の正確な挙動は読めません。
こんな時、日経平均に連動する銘柄、すなわち主力の大型株の場合には、その動きを当てに行くのは難しいのです。
全体相場が読めないのに、どうやって連動する銘柄を読むことができましょう。
そこから逆算しますと、このタイミングは、指数に非連動の小型株。
これこそが、鯨幕相場を読み解く鍵となります。
動意づいた小型株は、全体相場と無関係に動く場合が多くあります。
鯨幕的チャートとは関係ない値動き。
その最たる銘柄は、例えば何か?
IPO株や低位株であります。
IPOと低位の戦略
IPOと低位は、全体相場に無関係に動くことが多いのです。
もちろん、必ずそうだとは言えません。
しかし、グイグイ来ている場合には、さらにグイグイ来ることが多い。
これが狙い目であります。
そして、この状態を観察していますと、不思議なことに気づきます。
ある時は相場に関わりなく動き回るのに対し、またある時は相場に引きずられて動く。
この差は何なのか?
読むべきはこの規則性であります。
グイグイ株の規則性
実は、相場が読めなくなり、鯨幕相場となり、どうにも手出しがしずらくなった時。
物色の矛先に困り、もう休むも相場しかないのではないか。
そんな状況下において、これらIPOや低位、新興株のグイグイ来ている銘柄に売買が集中することは、実に多いのであります。
すなわち、鯨幕相場や横ヨコ相場においては、グイグイ株にシフトせよ、と。
これが当方の結論であります。
なお、この難渋相場でのグイグイ狙いには、相応のリスクがあります。
例えば、当方、本日いかにもヤバげな株を持ち越していました。
これらが相場の下げに追従して、大きく下げる可能性はかなりあったのです。
不安きわまりない夜を過ごして。
寄り付く直前まで売り気配、なんて銘柄もありました。
わかりますでしょうか。
これが当方のグイグイ手法であります。
わりとイチかバチか的な。
さて、本日の結果は、デイなし・スイング勝ち。
米国株が爆下げ引けた土曜の朝。
相場は弱い。
にも関わらず、持ち株は軒並み上昇。
九死に一生を得るどころか、望外の厚めの利益。
これ、運勝ちじゃないのか?
マジあぶね。
それにしても、新興株が弱い。
弱いのは日本の新興株と、米国株です。
この鯨幕、まだ続くのでしょうか。
グイグイ手法に乗るか、それとも完全お休みか。
非常に難解なゴールデンウィーク相場です。
やばい株買い持ち。