私が往復ビンタを食らってから

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往復ビンタとは、ダブルの負けを意味します。

1000円の損で済むところを、2000円やられたら、かなりまずいと言ってよろしい。

なぜなら、相場とは勝ちと負けのバランス。

けっして負けの方をダブルで増やしてはなりません。

ダブルで食らったら仕舞い。

そんな当方の思いは、以下のようなものであります。

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相場における浮気

往復ビンタを避ける方法とは、当方の場合、買いに専念すること。

浮気をするからボコされる。

ボコされるとは、踏んだり蹴ったりにされること。

仮に相場が下がろうとも、それでも上がる株をホールドすればよろしい。

上がる株を買わずして、買い・売りの両方で勝とうとする。

それがすなわち、相場における浮気であり、失敗の原因。

それを思い知った。

相場の女神に思い知らされたのであります。

そこに至る、当方の胸の内を以下、あらわに。

往復ビンタの定義

向こうを向いたらこっちの頬を打たれ、こっちを向いたら反対側の頬を打たれる。

しかも、自分からビンタに当たりに行ってしまう。

カウンターパンチであります。

いてーのなんの。

往復ビンタとは、買いで負け、ド転。

その後空売りに転じ、ド転した先でも負ける。

勢い余って自分からパンチをもらいに行く。

ビンタと言うものは、いつの間にかグーパンチに変わっているものです。

往復ビンタの理由

「買いだの、売りだの、いつも態度を変えてばかりいるから食らうのよ。」

「ヘラヘラ相場のケツばかり追いかけ回して。だから殴られるのよ。」

右見てパン、左見てパン。

「わかった?あんたが悪いのよ」と。

そして、相場の女神さんは両手を腰に当て、仁王立ちであります。

相場におきましては、女神さんに嫌われては生きられない。

長い物に巻かれる精神、これが不足していると言うことです。

すなわち、反省をどうするべきか、これが重要となってきます。

ガードを完璧に

片方の顔面を着実にガードするならば、両頬を打たれることはない。

当然のことであります。

殴られるなら片方だけにしておく。

左ジャブだけを繰り出し、右手はガードに徹するのであります。

買い専門に徹し、どんなことがあっても空売りで負けを食らわない。

そもそも、買いで負けた直後に空売りで勝とうは10年早い。

ボクシングで言えば、左を制する者は世界を制す。

左ジャブがダメなのに、右で倒そうなどと考えることに無理があるのであります。

相場で言うならば、買いを制するものは相場を制する、この心意気であります。

では、なぜ空売りに手を出してしまうのでしょうか。

スケベ心の理由

なぜ買いだけではなく、空売りも手掛けたいのか。

その理由は、チャンスが増えるからです。

単純な理屈。

買いでも勝ち、売りでも勝つ。

そうすれば、チャンスは倍になります。

おいしい目に倍の頻度をもって出会えるのです。

チャンスに出会いたい。

すなわち、相場の出会い系。

これがスケベ心のゆえんであります。

そして、ここには一つの疑念があります。

チャンスが倍になるのであれば、倍儲けられていないとおかしい、言うこと。

すなわち、出会い系の矛盾。

ちょっと待て。

買いで確実に勝てるようにする方が先なのではないですか、と。

空売り専門ではだめなのか

左手で頬をガードしておいて、右パンチを当てに行く。

それもありでしょう。

空売り専門、そういう手もあります。

いったい、買いと売り、どちらが難しいのでしょうか。

こればかりは人によって違いがあります。

個性。

ではありますが、相場の長老は口をそろえてこう言います。

「売り時が一番難しい」と。

逆に言えば、買い時に迷う人は少ないのであります。

空売りより買いのほうが簡単だとの言説。

空売り簡単理論とは

空売りが簡単だと言う理論は、相場のそこかしこに落ちています。

例えば、オプション。

オプションにおいては、空売りのほうが一見、簡単であります。

たやすく値が下がるからです。

タイム・ディケイ、すなわち腐りが入る。

では、空売り専門でやれば良いのでしょうか?

その答えは完全にノーであります。

相場が動いた時、オプションは平気で10倍、いや、100倍・200倍にまで上がります。

その1発を空売りで食らってしまうと?

一発退場はおろか、買いは家まで売りは命までを地で行く格好となります。

すなわち、オプションにおいて空売りの片張り専門でやるためには、引き替えに大きな代償が待っている、と言うこと。

そもそもオプションとは、先物や現物株と組み合わせ、ヘッジとして使う物。

片張りで勝負するしろものではありません。

たち変わって個別株はどうか?

往復ビンタの証明

ザラバにおいては、星の数ほど個別株が存在します。

そして、相場が下げても、上がり続ける銘柄はたいていあるものです。

ではなぜ、その銘柄を買えないのか。

上がる株を選べないからであります。

そして、なぜ往復ビンタを食らうのか?

上がるか下がるか、読めない。

すなわち、選べない、読めないの二重苦。

これでは買いで負けてから、ド転空売りで勝てるわけもなし。

もう、やめじゃい。

空売りなんて、やーめた。

買いだけで勝てるようになるのが先やー、と。

当方、思い知らされたのであります。

もう、浮気、しません、と。

往復ビンタにはいろいろある

スイング・デイのダブル負け

朝方スイングでブン投げ、損失。

直後にデイで取り返そうとして、また負ける。

追い込まれた時こそガッツリやられます。

はっきり言いましょう。

何もやらなければ助かったのであります。

にも関わらず、なぜダブルでドカンと負けるのか?

全くもって見当違いであるからです。

それを自覚しなければなりません。

まず、デイ・スイングのどちらか一方で着実に勝てるようにすること。

これが相場の出発点に違いありません。

日本と世界のダブル

いろいろな要素を総合的に判断しようとすると、迷いが出てきます。

このため、世界の相場動向をあまり気にしない人もいます。

目の前のことだけに注視する。

現に、外国の株は見ず、日本株だけを見てトレードし、上手く行っている人はいくらでもいます。

日本時間の深夜に米国市場を見て、米株との連動性まで把握する。

そんな手法を、当方、ずいぶん前にやったことがあります。

米国株の銘柄を株ツールに登録していました。

しかし、徹夜状態になったわりには、いくらも儲かりやしませんでした。

ダブルの市場は手に負えなかったのであります。

股裂き

相場はある時、カウンターパンチで心を折ってきます。

往復ビンタを全てかわし、相場の女神に勝つ。

これは幻想です。

幻想に取り付かれると、人はたいてい両建てに走り始めます。

片張りでは勝てない。

仕方ないので、買い・売り両ポジションを同時に持とう、と。

しかし、相場はまことに難しい。

この両建ては、勝つ時にはヘッジ玉で相殺されて、利益が薄い。

薄いと言っても、利益が出ればまだ良いのであります。

大きくやられる時には股裂き、すなわち、買い・売り両方の玉がやられてしまう。

すなわち、ダブルで大負け。

俺は賢いので、股裂きなんて食らわない?

その豪語に対する反証は、LTCMの破綻であります。

LTCMとは、ロング・ターム・キャピタル・マネジメント。

運用チームにノーベル経済学賞受賞者が2名。

両建て戦略のもと、好成績を見せながら、最終的に股裂きを盛大に食らい露と消えた、そんなヘッジファンド。

ナンピン素寒貧

当方の相場用語では、含み損は負けであります。

その含み損から巻き返す、恐るべし反撃手法。

それがナンピンであります。

ナンピン玉を膨らまし、後は少々戻してくれればこっちのもの。

そんなはかない希望が相場に蔓延しています。

玉が大きくなったところで、逆に動かれたらひとたまりもありません。

一撃退場もあるよ、と。

この段になって痛切に思うのが、最初に含み損になった時点で切っていれば良かった、と言うこと。

ナンピンはまず含み損で苦しめられ、次に玉がデカくなって不安になり、最後に戻るか否かで気を揉む。

ダブルどころか、トリプルでやられ兼ねない、綱渡りの手法であります。

綱渡りで勝ち続けられればよろしい。

しかし、落ちれば遥か崖の下。

身ぐるみ剥がされて素寒貧、満身創痍の崖の下、身動きが取れなくなります。

後付け論に執着する

相場とは、論より証拠であります。

そして、先に手を打たなければなりません。

後付けの講釈で「負けないように検討します」などはお話になりません。

これを当方の用語で、相場の検討使と言います。

後から相場を論評することなど、誰でもできます。

批評家になる必要はないのであります。

大事なのは、先出しで言い当てること。

利益あるのみ、理屈は言うな。

能書き無用、利確が全て。

これが相場における、当方の結論であります。

二重性を排除する

かのBNFがテレビに出た時、「中国株や欧州株の動向も気にしている」と言ってました。

彼が見ていたのは、リアルタイム世界の株価。

当時、このサイトはリアルタイムでも何でもなく、20分遅れのデータでした。

(現在はリアルタイムになりました。)

「オレと同じサイト見てるじゃん、なのになぜこっちは儲からないんだ?」

そう思ったのもやむを得ないこと。

今や当方、世界の株価は朝方、そして夜間にそれぞれ3秒しか見ません。

米国株上がった?下がった?

それで終わり。

日本だけしっかり見ていればよろしい。

あちこち見て、ダブルで気にするから迷うのであります。

結局、相場は勘。

そして、米国株が暴落をし、それに追随して日本株も暴落した時がチャンスに違いありません。

そうなったら、当方の場合、まず買い持ちをします。

ダブルではなく、シングルの勝ちを目指して。

上がる株を買う

上がる株を買いさえすれば、全体相場がどうなろうとも、利が乗ります。

個別株のデイトレにおいて、日経平均の動向を気にする人は少ないでしょう。

デイは全体相場の動きにはそれほど左右されません。

デイトレの優位性であります。

値動きに乗れれば、それで勝ちに結びつきます。

他のトレード手法にも同じことが言えます。

日経が下がっていても上がる株は、たいてい存在します。

それを買えばよろしいのです。

下げ相場ではどうするか

日経平均が下げ基調。

この場合も、やはり上がる株を買い持って行けば良いのであります。

上がると見込める株がある限り。

これによって、いつでも個別株を買い持つことができ、利益が出せる可能性が増えるのであります。

しかも、二股をかけるなどと言う、スケベ心を排除することができます。

一つのパターンで貫き通す。

これができれば

  • 買おうかな
  • 売ろうかな
  • ポジの大きさをどのくらいにしようかな
  • 両建てにしちゃおうかな

などと悩む必要がなくなります。

これが浮気を排除する方法であります。

すなわち、トレードがシンプルになり、ストレスも減ります。

片張りの重要性

当方、両建てで大きく儲かった試しがありません。

両建ての場合、どっちに行くかわからず、あぶはち取らずになることが多い。

そして、リスクが低減できるかと言えば、必ずしもそうはなりません。

そもそも、買い・売り両方の玉を持ち、建て金額が倍増。

コスト(手数料・金利など)も倍かかります。

その割に、どっちに動いても、利益と損失が両方発生し、相殺させられます。

しかし、片張りで通していて、やられないなんてことはないでしょう?

確かにその通りであります。

爆下げの日は別

日経が大暴落する日。

暴落と言っても様々なケースがあります。

  • よくある強めの下げ
  • 数カ月に1回程度の暴落
  • 1年に1~2回くらいある、強力な暴落

このうち、後者の2つの下げ、すなわち一般的によく言われる、日経大暴落の日。

この日には、残念ながら、片張り手法は難しい。

あえなく損切りとなります。

結局のところ、下げがあまりに頑強過ぎる場合には、お手上げ。

しかし、そんな日は頻度は高くありません。

相場は年間250営業日程度あるのであります。

そして、暴落の日でも、頑強に強い銘柄を買っておけば、損切りの程度はそれほど酷くならずに済む傾向があります。

あくまで、一石二鳥や二兎を追う行為を慎み、上手に損切りで対処すべし、そう言うことであります。

上がる株がない日

上がる株が見つからない日もあります。

すなわち、どの銘柄も冴えない。

お眼鏡にかなう銘柄が存在しない。

そんな場合は買い持ちはしません。

全ては、上がりそうな銘柄があるかどうか、それに尽きると言って良いのであります。

当面上がりそうな銘柄、これが本命です。

全体相場も大方関係ありません。

暴落さえなければ買い。

では、どんな銘柄が、その当面上がりそうな銘柄であるのか?

何を買えばよいのか

当面上がる株。

そのヒントは、すでに上がった株の中に隠されています。

実際に上がった銘柄の観察。

履歴を調べ類推するのであります。

それも、頑強に上がった株の履歴を。

日経が下げたにも関わらず、上がった銘柄。

それを毎日調べる。

そうしたら、それと同じタイプの銘柄を買えば良いではありませんか。


さて、本日の結果は、スイング勝ち。

昨日の夜間、PTSでチマチマと買いを入れていきました。

先物は下がっていましたが、イケるのではないか、と言う思い。

結果的に押し目買いのようになり、ラッキーでした。

しかし、持ち株は前場、手放した後もグイグイ上がっていきました。

少なくとも本日の利益の4倍はイケた。

しかし、当方、相場に揉まれて、すでにスケベ心が失われております。

一挙両得でダブル・トリプルで取る、そんな欲望はかなぐり捨てました。

往復ビンタから学習したのであります。

ありがとう、相場の女神よ。

そんな気持ちでノーポジ引け。