トラックの作り方|グラウンドのライン引きの方法6つの手順

この記事は約5分で読めます。

運動会のトラックを作る方法。

正確な長方形の書き方をまとめました。

小さな寸法のもの、100m、150m、200m、どのような大きさのトラックでも対応可能です。

手順は6段階。

大きな校庭やグラウンドに図形を描くのは、机上の作図より難しい。

まずは運動場にトラックが収まるよう、イメージを作ってから着手してください。

はみ出したら失敗ですし、小さすぎてもまずい。

要は、理論と実践のバランスです。

スポンサーリンク

運動場に長方形を描く手順

  1. 円の中心を決める。
  2. 中心から紐などを使いコンパス式で弧(円周の一部)を描く。
  3. 円の直径と弧の交点X1、X2を描く。
  4. 点X1から等距離にある円周上の点を2カ所決める。
  5. 点X2についても同様に2カ所の点を決める。
  6. 決まった4カ所の点を直線で結ぶ。

これらを図示しつつ、ご説明致します。

1.円の中心を決める

運動場の中央に円の中心を描く
通常は運動場の中央に(目分量で)決めます。

2.中心から紐などを使いコンパス式で弧(円周の一部)を描く

円の中心から紐を使って弧を描く
円の大きさは、紐などを使い、長さを調整することによって決めます。

最終的にトラックが運動場に収まるよう、半径の長さを設定します。

(トラックの長方形の4点は、この円周上のどこかになります。)

3.円の直径と弧の交点X1、X2を決める

円の直径と円弧の交点X1とX2を決める
紐などをピンと伸ばし、円の中心を通っていることを確認しつつ、交点X1とX2を決めます。

(X1,円の中心,X2が直線上となっている必要があります。)

4.点X1から等距離にある円周上の点を2カ所決める

X1から等距離の2点を決める
紐などを用いて等距離にある2点(図中の黒い点)を決めます。

この際、黒い点までの距離を調整し、最終的にちょうど良い大きさ・形状の長方形となるようにします。

5.点X2についても同様に2カ所決める

X2から等距離の2点を決める
X1、X2から黒い点までの距離(黒い直線の部分)は、全て同じ長さでなければなりません。

6.4カ所の点を直線で結ぶ

4カ所の点を結んで長方形が完成する

以上、いかがでしょうか。

これで長方形の四隅は自動的に直角になります。

トラックの曲線部分は、紐などを使って「コンパス式」 で長方形の両端に追加します。

(長方形の縦の辺の中点を中心として、半円を描けばOKです。)

運動場にこんなトラックが描けたら良いですね。

運動場に上手く描けた白線のトラック

理論上、これで正確な長方形が描け、トラックが作れます。

運動場にトラックを書いたことありますか?

ついにやってきました、運動会の季節が。

運動会の会場の白線。

最初から校庭にトラックが描かれている学校も多いです。

しかし、別の運動場まで出向き、そこに白線を引く場合もあります。

ありがちなのが、幼稚園の運動会の場合などです。

そういう時に適当に白線を引くと、いびつな形のトラックになる場合もあります。

小さいお子さんの運動会であれば、それでも十分に事足りますけども…。

幼稚園生の場合には、いびつな形状のトラックでも気にしませんので、そこまで神経質になる必要はないかも知れません。

勘で運動場に長方形を描く

聞くところによると、校庭に長方形の白線を描こうとして苦労している方は毎年いらっしゃるようです。

「結局、カンで書いている。」

「長方形を書こうとして平行四辺形とか台形みたいな形になったけど、そのまま無理矢理に曲線を書き足してトラックっぽくした。」

それって、こんな感じでしょうか…?

校庭に描かれたいびつな形状のトラック

お子さんは夢中でトラックを走り回りますから、これはこれで構いません。

でも、たかが長方形。

正確に描く方法は上述のとおりです。

トラックを描く方法、ネットで調べてみた

ためしに『校庭 長方形 書き方』などの検索ワードで調べたところ、質問サイトのベストアンサーにたどりつきました。

しかし、長文による説明。

各辺と対角線の長さを計算しておいて、ロープ(メジャー?)を使い、上手く当てはめていく方法とのこと。

対角線の長さは「三平方の定理」から計算するのでしょうか。

確かに対角線の長さは、前もって計算できる訳ですが。

その他にも数学の教師と言う方が出てきて、3:4:5の長さで囲まれた三角形は直角三角形だから、それを利用して正確な直角を作る、と言う説もありました。

しかし、確かにそれで正確な直角は描けるとは思いますが、こんな形になったらどうするのでしょうか。

3:4:5の直角三角形による長方形の作図

数学の教師の方もピンと来ないのかも知れません。

テストにはあまり出ませんから。

長方形を運動場に描く方法、考えてみた

そこで考えた方法が、冒頭のやり方です。

長方形とは4つの頂点を直線で結んだ形。

4点の位置が決まれば、あとは直線でそれらを結ぶだけ。

ですから、4すみの点の位置を決めることが全てです。

しかし、この4すみの位置がズレていたら、完成した形状は長方形ではなく、平行四辺形になったり台形になったり、あるいは単なる四辺形(長方形をつぶした形状)になります。

長方形の4つの頂点は、必ず正確な円周上にあります。

これを利用すれば、正確な4すみの位置が決められると言う仕組みです。

正確な長方形の4頂点をどう決めるか

円周上に4点を決める際、目分量で決めたら、もちろんイビツな形状になってしまい、長方形にはなりません。

ですので、基準を設けてそこから等間隔な位置に4点を決める訳です。

使用する道具は、伸び縮みしない紐、ロープ、糸、あるいはメジャー、いずれか1つを使います。

上手くトラックが描けることを期待します。