リスクリワードレシオとは何か?
リスクリワードの計算式
リスクリワードレシオとは、ペイオフレシオ、あるいは、損益率とも呼ばれ、次のように表されます。
リスクリワードレシオ=利益÷損失
この場合の利益・損失は、平均値です。
各トレードの結果から、平均値を求めます。
計算をしなくとも、経験則からおおまかな平均値を割り出しておき、適用することができます。
例えば、当方の場合、
リスクリワードレシオ≒2.8
となっています。
相場において、リスクリワードレシオと並び、大事なのが次の項目となります。
資金率
資金率は、リスク率、許容損失率、リスク資金比率などとも呼ばれ、以下のように表されます。
資金率=許容損失÷資金
当方の場合、
資金率≒0.05
すなわち5%です。
バルサラの破産確率表
ナウザー・J・バルサラとは、相場の研究者にして、破産確率表で世に知られた人です。
バルサラの破産確率表とは、
- 勝率
- リスクリワードレシオ
- 資金率
から破産確率を割り出した一覧表です。
このバルサラの破産確率表より、当方の例を抜粋しますと、以下のようになります。
リスクリワードレシオ2.8、資金率5%のもとで、各勝率に応じた破産確率は、
破産確率 | ||
勝率 | 10% | 100% |
20% | 100% | |
30% | 14.30% | |
40% | 0.10% | |
50% | 0% | |
60% | 0% | |
70% | 0% | |
80% | 0% | |
90% | 0% |
破産確率を求める式は、一般化されています。
各条件を割り当て、条件に応じた確率を計算することができます。
自分のデータを割り当て、計算してみると、トレードの経験則とほぼ一致していることがわかります。
経験則がない場合には、今一つピンと来ないことになるかも知れません。
リスクリワード比率最適化
「何でも足して2で割れば良いと考えている」とは、単純思考を揶揄する言葉。
しかし、足して2で割る、この平均の考え方は計算の基礎です。
算術計算で考えていくこととします。
なお、単純化するために、以下においては、全てのトレードの建玉を一定とし、値動きを読むことは不可能で、原則的に全ての値動きがカオスに動くとし、手数料もないものとします。
(1)利食い幅1%、損切り幅9%の設定
9勝1敗で、トータルの損益が0になります。
(2)利食い幅9%、損切り幅1%の設定
1勝9敗で、トータルの損益が0になります。
損小利大にオレはする理論
一般に、損小利大が勝利のコツである、そんな言説が主張されています。
しかし、いつもそうできたら誰も苦労はしません。
上記の(2)のように利食い幅を伸ばそうとすればするほど、利を伸ばしている最中に急落を食らう可能性も増える訳です。
そして損切り幅のほうも、利食い幅に対し9分の1と浅めですから、含み益に耐えるのに比べてすぐ損切りの基準に引っ掛かります。
それで、(1)、(2)のいずれかのやり方を採用していて、どこかでさらに利益を伸ばそうと頑張っても、トータルではそうそう上手くはいきません。
それが相場の常です。
実際の話、(1)あるいは(2)のやり方で無作為に試行回数を増やしていくと、いずれの場合にもトータルの損益は0に近くなります。
つまり、利食い幅1:損切り9の比率なら9勝1敗に、利食い幅9:損切り1の比率なら1勝9敗に近づいて行く感じになります。
そして、ヘンな悪あがきをすると、事態が損をするほうに動いてしまい、大損をすることさえあります。
利益を出すためにどうすれば良いか
結論から言うと、(1)と(2)はトータルで大差がありません。
(1)はスキャルピング型、(2)はスイング型のスタイルです。
では、トータルで利益を出すためには、どうすれば良いのか?
トータルで利益を出すためには、利食い幅・損切り幅・勝率のうち、少なくともいずれか一つをコントロールする必要があります。
試行回数を増やせば増やすほど、利食い幅も損切り幅も勝率も、実は偶然の産物で、そう簡単に自分でコントロール出来る訳ではないとわかります。
計画通りに行くことなどありません。
「そこで損小利大ですよ、自分の意志で利食い幅を伸ばすのです!」
そんな宣言をしても、上で述べたように、利食い幅を伸ばそうとすればするほど、急落を食らう可能性が増し、損切りも浅く設定しなければなりません。
仮に利食い幅が思惑通り伸ばせたとしても、それは偶然性の産物の域を出ません。
「自分の意志で利益が出た」と勝手に思い込んでいるだけの話。
偶然性を積み上げていくことは可能か?
自分の意志でどうすることも出来ないのだとすると、儲けるためには、偶然性を少しずつ頂くしかない訳です。
例えば、上記の(1)あるいは(2)のいずれかに近いやり方を実行していたとして、利食い幅は利食い幅で、損切り幅は損切り幅で、勝率は勝率で、何とか偶然性をもぎ取って少しだけ得をするように。
休むも相場の本当の意味
利食い幅
大きめの利食い幅が取れた後にトレードを少し休むようにします。
損切り幅
トータルで利益が出た後に、早目に降りて損切り幅を少なくする機会を多少増やします。
勝率
勝率が伸びた後に、少しトレードを休みます。
手数を減らして良い結果の比重(ウェイト)を高める
手数を増やしてこれらをコントロールすることが出来るかどうかは分かりません。
なぜなら、手数を増やした場合に、その結果がどうなるかは、誰にもわかりませんので。
しかし、結果が偶然良かった後に手数を少しだけ減らせば、試行回数全体に対する、その良かった結果の比重(ウェイト)を伸ばせます。
これが偶然性を頂くコンセプトです。
当方、この手法を採用しています。
さて、本日、大発会の結果は、ノートレ。
年初は動かず、億トレも戻ってきていない。
例年、この時期の特徴であります。
これが平気で1月下旬まで続くことがあります。
誰しも、閑散の中に資金をぶっこみたい人はいません。
相場がうなりを上げるまで、待つ。
当方、そこに注意を払うよう、気をつけています。
メガバンが相当担がれてるので、よっぽど買おうかと思いましたが自重。
ノーポジ引け。