ノイズトレーダーの生態

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ノイズトレーダーとは

ノイズトレーダーの対極

ノイズトレーダーは、自己判断でトレードを行います。

相場の専門家の意見など、聞く耳は持ちません。

他人の意見を聞くノイズトレーダーは偽物です。

ファンダメンタル的な分析はほぼ行いません。

ネガティブな意味で捉えられている呼び名、それがノイズトレーダー。

この呼称、れっきとした学術用語です。

対して、インフォームドトレーダーとは、ファンダメンタルに基づいて合理的に意志を決定する投資家。

ノイズトレーダーの対極にあり、相場の大勢を占めます。

なぜノイズが発生するのか

板が薄い

板が薄く出来高も高まっていない銘柄。

ここでは易々と値が動きます。

金額にしてワンショット50万円、100万円。

その程度の買いや売りでも、小型株であればそれなりの値動きになります。

すなわち、相場の厚みの無さ。

ノイズが発生するゆえんであります。

逆に相場の厚みが増し、活況相場となったならどうなるか。

ノイズもへったくれもありません。

ただ上がる株を買えば良いのであります。

大口様の売買

大型株でも、値動きは突如として大きくなります。

なぜ売ったんだ?

誰が売ったんだ?

相場において、これらは無用の質問です。

なぜなら、大口様は質問には答えず、彼の意向は誰も読めないからであります。

ノイズトレーダーはそこを狙います。

すなわち、質問などいらない。

一切の質問なしに行動を開始する、これがノイズトレーダーの特徴であります。

はっきり言いましょう。

質問攻めでヒントを得よう、これは脳の無いノイズトレーダーの態度であります。

質問の回答とは、すでに一次情報ではありません。

又聞きの回答です。

これは精度を欠いたノイズであり、ノイズとしての価値が低いのであるからして。

ノイズを拾う準備

マイクロフォン

性能の良いマイクロフォンが必要。

ノイズと言えども精度よく抽出しなければなりません。

マーケットでは誰しも雑音を経験します。

しかし、その音源はクリアなのかどうか。

ノイズトレーダーはここに着目し、利益を模索します。

トレードにおいては、ノイズの質が問われるのであります。

雑音だけを取り出す

クリアでない音源からは、雑音を峻別することはできません。

全体がモコモコとした不明瞭な音源、これはダメであります。

ノイズトレーダーは質の悪い音源を嫌います。

雑音だけを抽出し、その価格差を得たいと考えているのであるからして。

すなわち、ノイズから価格差を抽出すること。

価格差は大きければ大きいほどよろしい。

ノイズトレーダーの手法

周波数帯域をカットする

ノイズのないところに利益は発生しません。

値動きの小さい銘柄は即刻、監視対象外。

不必要な周波数帯域をカットするのです。

例えば、動かない、主力の大型株をパスするなど。

動意づいた軽量な銘柄を狙います。

クリアな音源の確保

クリアな音源とは、価格差そのものであります。

価格差は百分率で把握します。

差分は数値で捉える必要があるのであります。

ところが、最近では、これを抹消するシステムが存在します。

相場のノイズキャンセリング・システムです。

ノイズキャンセラー

ノイズキャンセリングとは

音は波の一種であり、模式的に描けば
アナログの波形
のような形をしています。

このような音が存在する時、上下を反転させた
上下反転した波
となる波形を同時に発生させれば、互いに相殺され、音波は見かけ上、消えます。

波が真っ平になり、音は消滅するのであります。

逆位相の波

上下を反転させた波形を、逆位相の波と呼びます。

最近のイヤホンによくあるノイズキャンセリング・システム。

これは逆位相の波を人工的に発生させることにより、外界の音を消す技術です。

しかし、このノイズキャンセリングシステム、ザラバでもまかり通っていることをご存じでしょうか。

謎のアルゴリズム。

アルゴが値動きを真っ平にするのです。

ここではノイズトレーダーは生きられません。

忌むべきノイズキャンセラー。

その正体がアルゴであり、ノイズトレーダーの息の根を止める敵であります。

ノイズキャンセラーの対策

ザラバの音を聴く

ノイズを食べて生きているトレーダーにとって、ノイズキャンセリング・システムは脅威であります。

とりあえず耳を澄ませよ。

ザラバの音を聴け。

そして、ノイズキャンセラーから距離を置くのであります。

アルゴは縦横無尽にザラバを駆け巡っています。

それを避け、ノイズトレーダーは薄氷の上を渡り、安全地帯へ退避するのであります。

しかし、いずれ足元の氷は割れ、氷の海に投げ出される運命なのか?

流氷群からの脱出

塩水を飲み、氷の海にもみくちゃにされながら、あることに気づいた男。

やはりインフォームドトレーダーだよな、と。

インフォームド・トレーダーとは、ファンダメンタル投資家。

それが薄氷空しく突き落とされた流氷群からの脱出口なのではないか?

結局のところノイズトレーダーはそこに至ることとなるのか。

価格差を見つけることができない限りにおいては。

ノイズトレーダーの実態

結局のところ、相場とは安く買って高く売る。

それしか儲ける方法はありません。

複雑な投資手法を使ったところで、結局のところ、価格差を取っているに過ぎません。

(利益)=(高い価格)-(安い価格)

と言うこと。

単なる引き算に全てが集約されるのであります。

言い換えれば、値動きのないところに利益は生まれない。

価格差が生まれさえすれば、そこに機会が生まれます。

これを相場用語で裁定を取ると呼びます。

価格差が大きいところに生息

利益を得たいなら価格差。

そうなると、値動きが大きいIPO銘柄に注目することとなります。

上場直後の新規公開株は、ややもすると、とんでもない値動きになるのであるからして。

チャンスが転がりまくっているかに見えるIPO。

大きなリスクもあります。

食らったら仕舞いと言うアレであります。

【実録】本日のIPO銘柄【2018.12.19】

公募価格 初値
4425Kudan 8560 成立せず
9434ソフトバンク 1500 1463

(単位:円)

初値がつかなかった4425Kudanは8000円台の気配値で終え、1単位100株で80万円以上。

値がさであればあるほど、小額資金の参加者は買いづらい。

人気があればあるほど買いづらく、損をした時のリスクが大きい。

これが相場であります。

値がさのIPOにおいては、この程度の水準はまだ安い。

もっと高い値がさ株はいくらでもあります。

瞬トレ

IPO株にしては安い価格帯だった9434ソフトバンク。

小額でデイトレ売買を回転させる派としては、願ってもみないワンショット15万円以下。

午前9時直後に初値がつきました。

残念ながら公募価格割れ。

そして寄り付き後、いきなりどんどん下げ。

公募価格より下で寄り付くと、たいていのIPO株は冴えない値動きになる場合が多い。

しかし、このソフトバンク株、とんでもない売買代金。

寄り後1分と経たないうちに1000億円以上。

何がどうなってこうなっているのか?

もの凄い点滅状態がツールに表示されました。

「コレ、瞬トレ、イケるのやないか?」

「適当にインしても1~3円ずつ抜けるのではないか?」

危ない誘惑

その刹那、いきなり特別売り気配。

インしていたら即座にやられていました。

助かったのは運。

そして、この特別売り気配の後、さらなる下落が来るのか、それとも多少はリバウンドが入るのか。

リバが取れれば勝ち、特売りを再度食らえば電気椅子送り。

判断の時間、数秒。

特別売り気配への買い、勝手に手が動きました。

運を確保する方法

特別売り気配からのギャップアップティック足

瞬時に+4%。

こんなデイトレ、この数年したことありません。

もの凄くラッキーな瞬トレ、達成。

こういう時は下手に追撃買いを入れると、たいてい爆損させられます。

午前10時、早めの撤退をしました。

【実録】トレードの結果【2018.12.19】

めずらしく、損益の数値に赤い文字がありません。

(この当時、マイナスは赤文字で表記していました。)

2営業日連続で建て代金は少額。

それで月次損益プラスへ。

やはりデイトレは手数ではありません。

値幅です。

【デイトレード新規建売買代金合計】
(買建)概算80万円
(売建)なし
【デイトレード売買銘柄】
(買建)9434ソフトバンク
(売建)なし
【デイトレード損益】+1.7万円
【スイングトレード損益】+1.5万円
【本日のトータル結果】+3.2万円
【今月の損益】+2.3万円
【持越ポジション】新規買建1銘柄(東証1部)
新規売建2銘柄(主力株)
【含み益】なし
【225オプション】ポジションなし

ノイズの正体

ノイズとは、価格ラグのこと。

価格ラグとは、当方の造語。

相場の問屋制

チャート依存の危険性が、世にはたくさん転がっています。

どんなチャート形状であろうとも、上がる・下がるは断言できません。

いくらか確率が良い、と言うことはあるかも知れません。

では、確率が良いなら、最終的に儲かるのか?

残念ながらそうは問屋が卸さない。

値動きの不確実性

確率がどうあろうとも、次の瞬間、上がるか下がるかはわかりません。

誰かが買えば上がるし、売れば下がります。

買う人と売る人がぶつかっている場合には、資金が多い人の売買が優勢になるだけ。

すなわち、誰かの意志が値動きに表れます。

では、ザラバにおいて、人の意志を読めるのか?

残念ながら不可能です。

そこに値動きの不確実性が存在します。

価格上昇の場合

価格Xの株が次にα、β、γのどの価格に行きつくかはわかりません。

それは「資金が多い人」の売買で決まります。

もちろんこの3パターンは例であり、他にも無限通りのパターンがあります。

すなわち、価格Xの時点より前のチャートが一定の形をしているからと言って、以後の値動きが決まるものなのか?

残念ながら、その答えは完全にノーであります。

価格下落の場合

同様に、価格Yの株がδ、ε、ζのどの値動きになるかはわかりません。

値動きの原因となる参加者の心理状態を、確信をもって読めない限り。

いつ心変わりをするかも知れない人間の心理、それが値動きを決めるのであるからして。

結論を言えば、ノイズを取ろうとするにおいて、チャートは全く用をなしません。

値動きとトレードの価格ラグ

価格Aから価格Bまで値上がりするとは、誰も断言できません。

その上、値動きとトレードの間には、消し去ることのできない価格ラグがあります。

例えば、価格Aで買って価格Bで売り、利益を出せば、

(利益)=(価格B)-(価格A)

となります。

しかし、これはあくまで皮算用。

現実は以下のようになります。

価格Aから価格Bで得られる利益

すなわち、現実には、価格Aと価格Bの価格差の何分の1かを得られれば御の字。

価格差と、自分の得られる利益の間には、大きなラグが存在します。

儲けようったって、ツンデレの価格ラグでは、たいして儲かりゃしない。

頭と尻尾まで、すべての価格差を取ることなんてできやしない、と言うことです。

相場の切実な目標

日に1万利益が出れば、月に20営業日で20万。

しかし、相場において、日に1万損するのは簡単なこと。

日に1万の損を繰り返すと、月間20万円の損。

1×20=20

今、含み益で+1万円の玉を持っていても、次の瞬間には瞬時に-1万円の含み損になるかも知れません。

実際にそんなことは良くある訳で。

何らかの確信がないことには、今持っているポジションを維持することさえ難しい。

問題は維持できるかどうか。

今持っている確信が継続できるかどうかです。

そんな試行錯誤を長らく続けなければならない。

これがノイズトレーダーの宿命であります。

【実録】トレードの結果【2018.12.26】

値動きはツンデレであります。

わかってはいるものの、微益に涙。

前日の相場急落でやられた分の半分も取り返せません。

資金30万円を回転させて+2.0万円なら上出来。

しかし、前日の大損が全ての失敗の原因。

頭を冷やすしかありません。

【デイトレード新規建売買代金合計】
(買建)概算140万円
(売建)なし
【デイトレード売買銘柄】
(買建)7046テクノスデータサイエンス・エンジニアリング、9449GMOインターネット
(売建)なし
【デイトレード損益】+0.7万円
【スイングトレード損益】+1.3万円
【本日のトータル結果】+2.0万円
【今月の損益】-6.7万円
【持越ポジション】新規買建なし
新規売建なし
【含み益】なし
【225オプション】ポジションなし

本日の結果【2023.2.16】

さて、本日の結果は、スイング勝ち。

なんだか知らんが、たいして上がらない。

下がった持ち株もありました。

トータルショボ勝ち、これは負けに等しい。

本当にこういうのが多い。

ノイズトレーダーの悲哀であります。

それでも損をしなかっただけマシ。

何しろ持ち越し玉は厚かった。

下げれば一撃大損もあり得たのであります。

毎日が大勝負かよ。

やってられんわマジで。

何だかわからんアレな株あちこち買い、ク●株パンパンにやってもうた。