87歳のデイトレーダー手法まとめ

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87歳のトレーダー資産16億、彗星のごとく現る。

その投資手法、詳細まとめ。

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手法まとめ

テレ東BIZの特集、トレーダーズVoiceの動画

ここで華々しく取り上げられた、87歳のデイトレーダー氏。

相場歴は69年。

彼の手法は、動画によると

  • MACD
  • RSI
  • PER、PBR
  • 高値の大商いはほぼ売り
  • 下値の大商いは買い
  • ファンダメンタル
  • ADR

など。

MACD

MACDとは、短期と長期の移動平均の差異をグラフとして描いたものです。

このMACDのグラフと、MACDシグナルのグラフの2つを両睨みしながら、トレードする手法。

MACDシグナルとは、MACDの移動平均です。

2つのグラフのゴールデンクロス、デッドクロスを見るのであります。

相場参加者にとっては、きわめて一般的であり、よく知られた手法。

RSI

RSIの計算式により求められた結果を、グラフとして見て売買します。

このグラフが20~30%になったら下限に近く、70~80%で上限が近い。

これも相場においてはよく知られています。

今回の87歳デイトレーダー氏も

「30で絶対買い、70で売り」

との発言あり。

絶対と来ましたか。

PER、PBR

ストップ高を付けた新興株に対し、

「このPER、PBRでは高い」

とのことで、高値で売ったとの言。

 

PER=株価÷EPS

=株価÷(当期純利益÷発行済株式数)

=株価×発行済株式数÷当期純利益

=時価総額÷当期純利益

 

PBR=株価÷BPS

=株価÷(純資産÷発行済株式数)

=株価×発行済株式数÷純資産

=時価総額÷純資産

 

はたして、これを見てデイトレードはありか・なしか。

高値の大商いは売り

MACD、RSI、PER、PBRなどを見て、高値の大商いはほぼ売り、とのこと。

持ち株を売るのか、それとも空売りをするのか。

そのあたりは不明です。

ご本人、ストップ高をつけた銘柄に対し、売ったとのこと。

これはまさか、空売りを仕掛けたのか?

下値の大商いは買い

大商いとは何か。

売買が活況となることを大商いと呼びます。

下値で出来高、売買代金が上がったら買い。

多くの人が相場で採用する、きわめてよくある手法。

当方もこの手法、長らく取り入れているところであります。

ファンダメンタル

「増収、増益、増配、自社株買い、優待」は下がったら買い、とのことです。

つけ加えて氏は、「下がらないけどね」と。

すなわち、ファンダメンタルで買い。

決算が良かったら買いと言うことか?

手法としては、決算重視のスタイルと言うことで間違いありません。

ADR

午前2時に起床、ADRを見て日本市場に備える。

就寝時間は相当早いと見えます。

ADRとは、米国預託証書のこと。

日本時間の深夜において、ADRの銘柄は米国市場で売買されています。

ただし、ADR採用銘柄は、日本株については主力級の超有名株に限定されています。

例えば、

  • トヨタ
  • ソニー
  • 武田薬品
  • 三菱UFJ
  • 三井住友
  • 任天堂
  • NTT
  • ソフトバンク
  • パナソニック
  • 東京電力

などのような、誰でも知っているような銘柄群です。

確かに、これらのADRを見ていれば、翌日の日本市場、寄り付きの相場は概ね予想できます。

手法雑感

ずいぶん一般的に過ぎやしまいか

これらの手法は、相場において、よく知られた一般的なものであります。

当方も初めてデイトレードを行った際、参考にしたのはMACDでした。

もちろん、そんなことで上手くは行きませんでした。

誰でも知っているありきたりな方法で、デイは勝てるのか?

確かに氏の手法は、部外者にとっては聞きなれないものかも知れません。

しかし、相場に触れたことがある者にとっては、常識に近い。

これで資産16億円を為したとは、驚きであります。

デイではなくスイングか

「魅力的な株はすでに持っている」と言う発言がありました。

ファンダメンタルを見ていることからして、中長期のスタイルではないか?

そう思われました。

PERを見てデイトレをしている人はあまりいません。

なぜなら、そんなことでは勝てやしない。

実はデイではなく、スイングトレードメインなのではないか。

100銘柄以上監視、80銘柄保有、1日に100回以上売買。

ポジションの整理と新規の売買、それに少々のデイトレをするだけで、そのくらいの回数には達するでしょう。

当方の見立ては、氏のメイントレードスタイルはスイング。

それも中長期メインの分散型スイングトレードと見ます。

テレビ局としては、センセーショナルに取り上げ、耳目を集めたい。

このためデイトレーダーを標榜し、よりキャッチーな表題とすることが多いのであります。

87歳トレーダーのポジション

当日売買した銘柄の動向【2023.2.15】

動画内では2銘柄の売買がありました。

フォスター電機

フォスター電機とは日本市場において主力級の銘柄。

フォスター電機が10%程度急落した日は2023年2月15日。

この日、氏はフォスター電機の買いに回っています。

「こうてる(買っている)、まだ買いに行くんや」とのこと。

株価は数日で見事に全戻し。

うまくやりましたな。

しかし、当日中にリバウンドはほとんどありませんでした。

おそらくはしばらくホールドしていたものと推測されます。

CS-C

この日、CS-Cはストップ高をつけています。

日付を調べると、やはり2023年2月15日。

動画の収録日はこの日で間違いありません。

CS-Cは当日、ストップ高張り付きで引け、株価は数日間上抜けしました。

空売りをしていたなら担がれていた筈です。

CS-Cは信用銘柄ですので、一般信用での空売りしかできません。

氏のスタイルでは下値で拾う逆張りスタイルです。

おそらくは下で買い、ストップ高値で売り抜けたのか?

大株主の履歴

ストレージ王

第9位株主に記載。

東武住販

第8位株主に記載。

ポラテクノ

2016~2017年に株主の履歴あり(詳細不明)。

(ポラテクノは2019年、日本火薬による株式公開買い付けにより上場廃止。)

アーバンライフ

2018年に株主の履歴あり(詳細不明)。

(アーバンライフは2018年、三菱地所による株式等売渡請求を承認し上場廃止。)

児玉化学工業

2018年に株主の履歴あり。

ロットはどうか

上記のデータにより、87歳のデイトレーダー氏はバーチャル・トレーダーではないとわかります。

実際にポジションを保有するリアル・トレーダーです。

なお、氏の本名で大量保有報告書を検索すると、過去の履歴は見つからないことがわかります。

すなわち、ロットは大きくありません。

今回、フォスター電気の買いについても、ロットは879円で3000株。

デイは小口でやっている公算大であります。

大きなポジションを持つ際も、少しずつ買い増していくスタイルであると推測されます。

氏のデータ管理

氏のノートにはメモ書きがびっしり。

データの管理はこのノートで行っている模様。

内容は横長の鉛筆書き、エクセル表的な。

これを左から右のページに渡り、はみ出すように手書きで展開。

新聞も手に取り、株価欄を見ています。

手書きノートには株価欄の切り抜き(4本値)を張り付けていました。

左端に日付、右にデータが続き、時系列に記録しています。

アナログとデジタルの混交スタイル。

ニュース履歴

彼のニュースは日経新聞で取り上げられていることが多い

ニュースの日付は、

  • 2023.2.21(今回)
  • 2020.10.3
  • 2020.9.27
  • 2019.8.27
  • 2018.11.14
  • 2017.11.25
  • 2016.10.19
  • 2013.6.4

となっています。

思いのほか歴は長く、日経のお得意様ですな。

(追記)2023.6.15 テレビ出演がありました


さて、本日、当方のトレード結果は、スイング負け。

おはぎゃあ展開となりました。

オワタ。

今までありがとう。

そしてさようなら。