スケボー用語の言い方

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スケート?

スケボー?

英語ですな。

歴史をたどれば、これ、遥か昔のサーフィンに起源。

オリンピック種目にも選ばれたスケートボード。

その部品は自動車産業にも関連。

米国西海岸の文化を理解しつつ、知ったかぶりでスケーター少年と語らう大人の現状やいかに。

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スケボーのトラック

トラックと聞いて、「そうだよね、スケボーのトラックには自由があるんだよね。」

そんなこと、不用意に言わなくて良かったです。

当然、陸上競技のトラックと同じ意味に違いない、最初はそう思いました。

楕円形の白線が描かれている、短距離走の選手が走るレーン、その運動場がトラック。

「スケボーにも専用のトラックがあるんだろう?」

何ですと?

「知ったかぶりもいい加減にしろ」と言いたい。

私、声を上げて怒りましたから。

(自分に。)

スケボーのトラックとは、スケボーの下部に装着されている金属部分。

車輪と板の部分を連結している重要なパーツです。

スケボーのトラック

そして、この部分がスケボーの要となる、あらゆるスケボーの操作を介する大事な部分です。

トラックの部品がライディングを決めるのだとも言います。

スケボーのウィール

車輪と言う表現、何なんでしょうか。

もっと格好いい言い方があります。

「そのくらい、ちゃんとホイールって言えよ。ダセーな。」

これもまた、不用意にそうつぶやかなくて、本当に良かったです。

口を滑らしたら後の祭り。

ご存知でしたか?

スケボー少年は、ホイールとは言いません。

ウィール。

英語のWheelにより近い発音です。

車のハンドルも英語では、Wheelです。

英語圏ではハンドル(Handle)は「ドアの取っ手」の意味になってしまいます。

スケボーのパーツの話だけで、英単語の勉強にもなります。

そもそもスケボーと言う言い方がアレなんです。

Sk8と呼んでください。

「何だよソレ!」

スケボー?Sk8です

エス・ケイ・ハチ、ではありません。

それ、イニシャルディー(頭文字D)のこと、カシラ文字デーと言うおじいちゃんと同じ。

スケボー少年は、スケボーではなくてスケートと言う言い方をします。

スケボーをする人のことをスケーター。

Sk8とSkateは英語では同じ発音です。

スケーターはSk8er。

Sk8の下部構造は、ウィールとトラックの接触部分に、ベアリングと言う部品が組込まれています。

このベアリングによって、回転するウィールがその惰性(だせい)を維持する仕組み。

スケボーのトラックとベアリング、ウィール

ウィールが、摩擦抵抗を極力受けずに回転し続けるための装置、それがベアリングです。

最高速度を温存するための機構。

1940年代、カリフォルニアに始まるスケートボード

このウィールに関する部品の技術は、ベアリング部品を代表として、日本の自動車部品産業の得意とするところでした。

自動車も、車軸関連の部品が「走り」を決める重要なパーツになります。

スケボーは本来、サーフィンを陸上で練習するための道具として、1940年代に米国西海岸で生まれました。

実は、自動車産業の発展がSK8のトラック、ベアリング、ウィールの性能向上にも一役買っています。

スピードに乗れない、摩擦抵抗の高いウィールでは、滑走感が出ません。

パフォーマンスの自由度に、摩擦が大きく関与します。

あらゆる自然現象において、摩擦は人間が適切にコントロールするべき対象です。

ベアリングはハイテク

ソフトで静かなウィール、あるいは堅いウィールは、用途によって使い分けされます。

堅いウィールは主にトリック向きとされます。

トリックとは、飛んだり跳ねたりする技のことです。

そのうえで、ベアリングがあって初めて、あのスムーズな滑走感が出る訳です。

自動車も同じです。

自動車部品の関連産業には、「車軸産業」と言う言葉まであって、立派なハイテク産業です。

車軸産業は、車軸関連部品を納入する企業群で、トヨタ、日産、ホンダ、ドイツ車も含め、大手の自動車産業に製品を納入しています。

ベアリングと言うのは、金属の精巧な球体が組み込んであって、その球体と車軸が滑らかに接し、回転することによって、摩擦を軽減する仕組み。

ベアリングに組み込まれているベアリングボール

そのベアリング・ボールは極めて精緻な球形かつ、表面の滑らかさ、そして耐久性が求められるため、品質を保ちつつ大量生産する際にハイテク技術が必要となります。

日本の高度経済成長期に、このベアリング関連産業が急速に発展し、ハイテク産業化したと言う訳です。

そして、このベアリング技術こそ、以下のような「超滑走状態」をキープする鍵となっているのです。

板の部分はデッキ

そして、いわゆるボード、板の部分は、スケボー用語でデッキと呼びます。

船のデッキと同じですね。

もともと西海岸から来た背景がありますから。

ボードでも板でもない、デッキです。

デッキに乗り、トリックを決める訳です。

オーリー、知っていますか?

ライディング中に、ジャンプする技のことです。

東京オリンピックでは、新種目であるSk8が大きくジャンプしたのであります。