出来高でトレードの手法

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出来高勝ち指標とは

出来高に関し、当方が気をつけている事は、おおむね以下の通りであります。

寄り付き直後の出来高が1億円分あるか

当方、デイトレ銘柄を選ぶ際、寄り付き直後において、売買代金1億円に達していない株はパスします。

もちろんそれ以下の売買代金でも、インしたことは何度もあります。

しかし、たいていの場合、嫌な感じがします。

すなわち、大損の予感です。

自分が買った後、なかなか買いが入って来ない感覚。

これくらい不安なものはありません。

もし一直線下げを食らってしまったら、その後にますます出来高がなくなる可能性は高い。

(買いから入った場合。)

すると、損切りをするにもやりづらくなります。

出来高は多ければ多いほど良い、これは一般に良く言われることでもあり、体感その通りだと感じられます。

1分足チャートの形状は出来高を表す

1分足チャートの出来高が薄いパターン

このような形状のチャートはパスしています。

点々になっているローソク足

1本のローソク足において、始値=終値、かつ、ヒゲのない足は、出来高が薄いチャートにおいて頻出するパターン。

1分足であれば、1分間に1約定のみだったりする可能性があります。

もちろん、その後に急速に出来高が高まる可能性はゼロではありません。

ですが、最初から出来高が薄い銘柄に入るのは抵抗があります。

フリーズ相場には付き合いたくないからです。

ローソク足が1本とんでいるチャート

1分足のチャートにおいて、1分間、何の約定もない状態が続けば、ローソク足は描かれません。

ブランクになります。

これを称して、スカスカのチャートと呼ぶ場合もあります。

スカスカのチャートが突如として出来高が高まる可能性もないことはありません。

しかし、経験上、その確率は高くありません。

結果、最初からパスするようになりました。

低位株は出来高増量必須

低位株の板表示

このような低位株で、いわゆる行列に並ぶ場合。

注文の先頭に立てる可能性は低くなります。

約定するまでには、順番待ちの時間を余儀なくされる、と言うことです。

出来高が高まっていないと、待ち時間が長くなるばかり。

よって、低位株にインする場合には、なおさら出来高重視。

高値圏では出来高で判断しない

相場と言うモノは、何をどうやっても、一直線に逆に動かれたらピンチになります。

食らったら仕舞い。

理屈を超越した優先事項です。

そもそもストップ高連発後の銘柄は、出来高自体高まっている場合が多いです。

出来高が多いから安心、とはなりません。

別の角度から観察することが必要。

高難度のトレードにおいては、単一の指標で割り切ることはできないのであります。

発行済株式数と出来高の関係

発行済株式数を超えて出来高が高まる銘柄は、相場において、しばしば出現します。

たいていの場合、とんでもない値動き。

爆損する可能性と、短時間で儲かる可能性。

すなわちハイリスク・ハイリターン。

このような銘柄は、軽い気持ちでインするべきではありません。

最低でも1秒に1回ピコピコしているか

1秒に1回と言うのはあくまで目安です。

超短期売買の場合には、より激しく点滅していたほうがやり易い。

その理由は、自分が買った後、すぐに誰かの買いが入るからです。

実際、点滅が少ない(時間当たりの出来高が少ない)銘柄で損した経験、数知れず。

それが「ピコピコ」重視の理由です。

ピコピコが板を突き抜けるか

板がピコピコするだけでは、デイトレの材料としては足りません。

その理由は、約定価格が300円と301円の間をずっと行き来している時、300円で買って301円で売るのは意外に難しいからです。

出来れば297円、300円、298円、301円と言うように、ジグザグに行ったり来たりしてくれているほうが助かります。

特に上の板と下の板をぶち抜きながら、行きつ戻りつしながら約定を繰り返してくれるような状況。

そういう局面は多くはありません。

下にぶち抜いたところで買い、上にぶち抜かれたところで売れば、楽に利益が出ます。

遅い時間ほどピコピコしない(例外あり)

一日の出来高の推移を見ると、たいてい寄り付き直後にピークがあり、その後徐々に出来高は下がる一方。

出来高が下がるとは、ピコピコしないと言うこと。

これを当方の用語で、フリーズドライ相場と呼びます。

氷ってしまって動きやしないのであります。

すなわち、時間帯は早いほうがチャンスあり。

後場はデイトレをパスすべし、と言う定石に至ります。

ピコピコ減衰傾向の例外

後場になってから、突如として出来高が盛り上がる場合があります。

当方の場合、これは例外的なチャンスとの認識。

とは言っても、そこでインして何度も大損を食らっていると言う事実もあります。

これを防ぐには、どうすればよいのでしょうか。

盛り上がった別銘柄の寄り付きと比べる

突如吹き上がった、あるいは爆下げした瞬間の出来高。

これを盛り上がった別銘柄の寄り付きと比べます。

銘柄によっては寄り付きは超閑散で、後場に突如として出来高が上がる場合もあります。

ですから、盛り上がっている別銘柄の寄り付きの出来高(売買代金)と比べ、匹敵しているなら合格。

当方、これらにより後場の手数をかなり絞ることができ、結果として大損する機会を減らすことができました。

出来高とロット

結局のところ、出来高が大きい株で勝てない限り、「ぶっこめ」ません。

ロットを大きくすることができないのであります。

せっかく信用で3倍の資金がぶっこめるシステムになっているのに、スカスカの銘柄に突撃することもなかろうと。

レバレッジを推奨するものではありません。

あくまでロットを大きく出来るか否か、その可能性の話です。

相場とは、どれだけ可能性を引き上げられるか、です。

ぶっこめる可能性は上げておいて損はないのであります。

割り切って少数銘柄に集中

当方、最近では新興銘柄のうち、出来高上位の銘柄しか見ません。

たまに間違えて出来高の少ない銘柄にインしてしまうこともあります。

そんな場合、思惑通りに動いてくれないことが多い。

出来高の薄い銘柄でドカンと売りを浴びせられたら、あっと言う間に急落してしまいます。

ドカン売りへの耐性と言う意味では、出来高が多い銘柄のほうが安全であります。

新興株かつ出来高が集まっている銘柄など、最近は多くはありません。

自動的に的が絞れる、出来高手法と言うことであります。

出来高があってもパスする銘柄

あまりに株価が下がり過ぎた銘柄はパスする、と言うこと。

その理由は、ストップ安ギリギリまで下がったら、誰でもカットしたくなると言うことです。

S安張り付けを食らうくらいなら、さっさと降りたほうがよろしい。

そこに議論の余地はありません。

いきなりドカンと売りを浴びせて来るやからもいます。

ストップ安近くの価格帯は無駄にリスクが高いのであります。

上がると思って買い持っているのに、ストップ安に張り付けになるかも知れない、そんなことにビビるのもおかしな話です。

ジェット機で海面ギリギリを低空飛行しているようなもの。

大波に突き当たったり、飛び跳ねたクジラに当たったらその場でアウト。

もちろんストップ安近辺からの猛烈なリバウンドと言うのもあります。

そこは見極めが必要。

出来高が厚すぎて膠着する

出来高があまりに厚過ぎると、それはそれで膠着気味になり、トレードしにくくなる場合があります。

そのあたりは個別の板状況と全体相場との兼ね合いです。

当方、膠着してきたなぁと思ったらすぐ降りるようにしています。

そう考えると、やはり前場の早い時間帯のほうがチャンスがあります。

後場になると、同じ出来高でも、値動きが悪くなる傾向は否めません。

後場に「イケるかな?」と思ってインした銘柄が全然ふるわず、前場の利益を全て吐き出す。

よくあるパターンです。

損切りでいかにうまく降りるか

損切りで大きく損してしまうか、上手く薄い損で降りられるかは、トレードの鍵となる部分です。

全てはタイミングにかかっています。

ねばる・ねばらないは経験則と勘しかありません。

早く降り過ぎると、損切りの頻度が上がりトータルで負けます。

結局のところ、インする前の読みが当たっているかどうかです。

当たっていれば、ガチャガチャやりながらも、何とか大損せずに降りられます。

まずいのは読みが全く外れている場合です。

トレードはまず入り口から、と言う訳であります。

相場に向かう注意点

以上のことに注意したからと言って、短期売買で簡単に勝てる訳ではありません。

相場はそれほど甘くないのであります。

相場に勝つためには、才能と経験則、そして研ぎ澄まされた相場勘。

そのどれが欠けても難しいのであります。

闇雲にトレードしていては、身ぐるみ剥がされスッテンテン。

涙を飲んだ経験ありの当方であるからこそ、そこのところを強調したいです。

【実録】出来高でトレードの結果

出来高はトレードの有効指標であります。

しかし、それだけ見ていれば上手く行く訳ではありません。

車の運転と同じく、周りが見えていないとまずいのであります。

以下は、それを思い知らされた日の回顧録であります。

出来高はタコメーター

タコメーターとは、回転数を表示するメーター。

タコとは、ギリシア語由来の言葉で、速度を意味します。

そもそも、なぜ自動車にタコメーターがあるのでしょうか。

一つは、シフトチェンジのタイミングを計るためです。

エンジンの回転数が吹き上がったところで、ギヤを上げる。

こうすることで、効率良くシフトチェンジが出来ます。

従って、自動でシフトチェンジをするオートマ車には、タコメーターがついていないことが多い。

マニュアル車の場合には、このタコメーターが重宝します。

トレードにおいて、タコメーターに相当するのが出来高。

出来高によって、エンジンの吹き上がりを捉えることができるのです。

出来高の危険性

しかし、出来高ばかり見てトレードすれば良いかと言えば、全くそんなことはありません。

歩み値、板状況、ピコピコの具合、チャートの具合、そして全体相場など、見るべきところはいくらでもあるのであります。

危険なのは、周囲の状況を見落とすことです。

したがって、メーターにあまりに気を取られながら運転するなど、もってのほかであります。

すなわち、出来高などチラ見でよろしい。

トレードとは、車の運転なのであります。

エンジンの具合、アクセルの具合、周囲の状況、あらゆる情報を体感しつつ、安全にやる。

これならずして、円滑なトレードはありません。

すなわち、体感あっての出来高であります。

五感を研ぎ澄まさにゃ、あきまへん。

それが結論と言うことになります。


さて、本日の結果はノートレ。

勝負できる銘柄も見つからず、やることなし。

円安がどんどん進んでいることについては、総合的に見て、世の中にプラスとの判断。

円安で困る企業もあるではないか、と言う意見もあります。

これに対しては、円安下においては、打つ手がいくらでもある、と言う答えになります。

外国旅行の際、困ると言う意見に対しては、外国に行かなきゃよい、という回答。

単純明快であります。

しかるにバブルきぼんぬ。

問題はバブルではなく、あれ。

あれを織り込みに来ているんではないか?

それをもっとも危惧しています。

おーこわ。

涙目ノーポジ、やること茄子。