ヒューリスティックとは発見的との意。
長年のトレード経験の末、やっとのことで見出した発見的手法。
それらをここに開示します。
断っておきますが、真似して損をしても責任は持てません。
あくまで当方がこうやっている、こうやるようになった、と言うだけのお話です。
値動き
結論は、ひとことで言えば値動き。
トレードの結果は値動きに依存します。
値動きに裏切られたのに利益が出ることはありません。
全てが値動きによって規定されている。
それがデイトレードであり、それ以外に解答はありません。
何をすべきか
すべきことは2点です。
2点以外のことをしようとすると、無駄手間となり、労多くして益少ないことになります。
それどころか大損をする可能性があります。
2点のみが決まれば良いのです。
1.起点
起点とはエントリーポイントのことです。
起点のないトレードは存在しません。
2.方向
起点が定まった後、方向を決める必要があります。
方向を誤ると損失となる可能性が格段に高まります。
実は、時系列では、1. 起点 2.方向 と言う順序になりますが、実質的にはその逆の順序になっている場合がほとんどです。
なぜなら、方向は買いの場合、上に決まっているからです。
つまり、本当のところは、1.方向(上)は最初から決まっていて、実際は2.起点 のみを決めることになります。
予測してはいけない事項
ことデイトレードにおいて、上記の2点以外のことを決めようとすると、無駄手間となりロクな目にあいません。
ところが、ほとんどの人がそれをやります。
当方も長らくその状況にありました。
しかも、その行為が完全な無駄であり、役に立たないどころか害があることに気づかないまま。
その無駄手間の典型例は、折返しポイントを予測することです。
折返しポイントとは何か
折返しポイントとは、チャートで言えば、下図の赤丸のポイントです。
折返し地点は予測できない
株価チャートは通常左から右へと時系列、かつ、不可逆に描出されていきます。
したがって、前もって赤丸のポイントを予測することはそもそもが不可能。
たまに「オレはこの赤丸が予測できるんだよ」等とうそぶく筋がいらっしゃいますが、単なる嘘つきです。
いや、エンターティナーと呼ぶべきか。
しかし、左から右へ、順繰りに描かれる曲線。
そうである以上、先にある曲線が予測できる、未来予測が可能だとの言説はオカルト以外の何物でもありません。
ではどうすべきか?
起点を強制的に決める
トレードの起点は自分自身で、強制的に決めるものです。
自己都合で勝手に起点を決める。
それ以外に方法はありません。
決める根拠は何か?
勘です。
これをテクニカルや各種指標その他に求めるのは間違いです。
便利なツールや指標で勘を補えるとでもお思いですか?
勘とは経験則と言い換えても良い。
それしかないのです。
次に何をするか?
方向を決める
方向を決める根拠は、これも勘です。
すなわち、
1.起点を決め
2.方向を決める
この手順はデイトレードに欠かせない手順で、トレードの勝敗を決する重要事項。
にもかかわらず、勘に頼るしか方法がない。
そして、これ以上のことをやろうとするのは意味がありません。
当方はそれを無駄手間と規定します。
では、なぜその無駄手間を、当方を含め、多くの人がやってきたのか?
予測できたことにして安心感を得たい?
折返しポイントが予測できれば、チャートの全てが予測できたに等しい。
だから、それを成し得たことにして安心感を得たい。
偽りの安心感です。
相場には安心感なんてものは存在しません。
その偽りの安心感が何を生み出すか?
逆張り
赤丸のポイントを予測できたと勘違いした末に行うのは、往々にして逆張りのトレードです。
すなわち直近の進行方法とは逆にポジションを張る。
なぜなら赤丸の地点から株価の進行方向が反転する(筈だ)からです。
しかし、その反転ポイントはそもそも予測できないものと判明している。
予測できないものを予測できたことにして利益を出そうとする。
だから勝てないのです。
人によってはこの予測不可能事象を最初からあきらめ、白旗を掲げた上でこう教えてくれます。
折返しポイントは予測するのではなく、探るんだよ、と。
高値・安値の探り方
高値・安値は予測できない、したがって、エントリーポイントを分散させて「当たり」を探す。
これも都合の良い、ほとんど嘘です。
エントリーポイントを分散させる行為は、言い方を変えればナンピン売買です。
ヘタなナンピンすかんぴん。
これが相場の譲れない格言であることは誰もが知っています。
ナンピンはやらない方が良いに決まっています。
なぜなら、大損の原因になるから。
またある人はこう言います。
折返しポイントは予測を外すのが常なので、インのタイミングを遅らせれば良いんだよ、と。
不可能なことの先送り
本来予測できないものを予測する。
その出来ていない予測を後ろに遅らせる?
意味がわかりません。
出来ないので、その出来なさを良ーく理解しているので、その出来ない行為を後ろに遅らせると言うことでしょうか。
何だか仕事ができない人の先送りの仕草のように思えます。
おわかりでしょうか。
やるべきことは、ただ勝手にトレードの起点を決め、方向を決める。
ただそれだけで良いし、それしかできない。
そしてその決定根拠は、あくまで勘に過ぎず、それ以上のことをやろうとすれば単に無駄手間となり、ヘタをすれば大損の原因となりかねない。
実に厳しい状況に我々は追いやられている。
それが相場であり、デイトレーディングの正体です。
勘の前提
勘でやらなければならない、これじゃあまりに不確定すぎるじゃないか。
どうにかならないのか。
ここで出てくるのが勘に優位性を持たせるための情報の整理です。
情報の整理をどのように行うのか。
五感の何を使うか
感覚の種類には五感があります。
五感とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚。
このうちデイトレードで最も大事なのが視覚。
なぜなら、聴覚、嗅覚、味覚、触覚は使えない。
そんなのザラバでは存在しないのです。
アラートやら約定通知音だか、じゃららららんとかピロピローとか鳴らせてる人がいますが、あれは聴覚により、単にストレスを高める効果しかありません。
当方はツールを設定し直して、微かな音がポロっとしか出ないようにしています。
それも約定に対する通知音のみです。
と言うか、最初から音声レベルを0にして音が鳴らないようにしていることも多い。
相場は見てりゃわかるんで。
目でロクに見ていなくて、機械の通知音でやっと気づく?
そんなの視覚の勘を研ぎ澄ますべきところをサボり、無理やり聴覚に依存しているだけです。
サボりは勘を鈍らせます。
結局のところ視覚しか相場においてはおよそ役に立たないものです。
この視覚情報を勘の基礎とせざるを得ない。
視覚情報には何があるのか?
視覚情報
結局のところ板・チャート・ランキング情報、これらを重視するしか方法はありません。
しかし。
板読み意味なし
板を重視と言った直後に板読み意味なし。
これではいささか肩透かしのような。
しかし、これは事実です。
板なんて読むことはできないのです。
当方も幾度となく挑戦しました、板読み。
板が読めるとかほざく人、その人は超能力者か電波芸人ですので、まあ話半分に。
では何を見るのか。
板の盛り上がりです。
具体的には、グイグイ来て上に押される、下に押さえつけられる。
この力具合、圧力、速度を見て取る。
それを見たってどっちに行くかなんて予測できません。
ただグイグイの状況を見る。
このグイグイが盛り上がっていればいるほど、急騰が来る可能性が若干はあります。
あくまで若干は。
逆に言えば、平穏無事な板状態であれば、バイーンは来ない可能性の方が高い。
これが後述の相場の慣性の法則と言うシロモノです。
そして板薄もダメです。
板薄と言う時点で玉を入れられない。
あと、特売り・特買いもやめておいたほうが良い。
そのうち大損するのが関の山です(経験者談)。
次の視覚情報は?
チャート形状も意味なし
はっきり言いましょう。
チャート形状は関係ない。
よく、このラインを越えたら相場が上がるとか、割ったら下げてしまう、あるいはブレークしそうだ、ブレークしたらどんどん行く、三角ペナント型チャートがどうのこうの、とか言う人がいますが、そんなんで儲かるくらいなら誰でも相場で儲かるわ。
つまりそのチャートがたとえどんな形状であっても、そこからの値動きを当てることは不可能。
チャートの形状を見るのではなく、直近の推移を見るのです。
直近の推移とは何か?
相場の慣性
慣性とは何か。
物理学的定義はともかく、相場においては、上がり始めたので次の瞬間も上がるだろう、この惰性。
慣性≒惰性
これで方向を決めるしかありません。
上述のようにそれ以外のことを判断に加えよう、予測しよう、読もうとすればそれは無駄手間となります。
べつに、さらなる予測をしたい、相場を読みたいと思うならそれを止めません。
自由にやれば良いのではないでしょうか。
当方もそれをやってきました。
しかしそれは無駄手間だった、だからこれ以上、当方はやりません、そう言っているだけのことです。
それ以外には?
ランキング情報
値上がり率、値下がり率、売買代金、このあたりのランキング情報を目で追えば、ほとんどの相場状況は把握できます。
それをサボって何らかのアラート音を発生させそれに頼る、などはやめた方が良さそうです。
サボりは感覚を鈍らせます。
少なくとも当方の場合、アラート音ではなくて目でランキング情報を追う方が圧倒的に早いし、わかりやすいし、印象に残る。
これは別段大変なことをしているのではありません。
それが一番ラクで効率的だからそうしているだけのことです。
ランキング情報の中から一番「来ている」銘柄を探す。
そんなに難しいことをしているわけではありません。
やはり、それも勘と経験則です。
決めるべきは
決めるべきは
1.起点を決め
2.方向を決める
この2点であり、それがデイトレの成敗に直結します。
そして、それ以外のことをやる必要はない。
むしろ、ヘタにそれ以外のことに手を出せばかえってやられてしまう。
そこに尽きるのであり、他の事柄は頼りない補完的情報に過ぎない、と言うことになります。
この価格Xからの上昇の値動き、これがチャートのどこに含まれるのか?
四角で囲んだ部分が例となります。
注意すべきは、全体的なチャート形状はデイトレの成否に全く寄与しないと言うことです。
寄与するのは、直前に上がった、だから次の瞬間も上がるのではないか?
そんな一連の流れに過ぎません。
時間軸は?
きわめて短い。
すなわちスキャルピングです。
株価が一方向に動き続ける限りそれを繰り返すのみ。
反復できればできるほど利が積みあがることになります。
1分足しか見るものがない
きわめて時間軸は短いので、当然チャートは1分足です。
本当は10秒足や20秒足、30秒足があれば助かると思っていますが、無いので無理です。
ティック足は寄り付き直後に無数の粒子の集合体のようになり、位置やそこに至る経緯がわかりにくいので使いません。
3分足、5分足、10分足、15分足などは、きわめて短時間の株価推移の履歴が消えて行ってしまうので、スキャルピングには不適です。
消えた履歴(上行って下行ってから戻った、みたいな動き)は頭で覚えておいてトレードするしかありません。
当方は1分足を使っていて、それを思い出しながらやるのがストレスに感じます。
10秒足があれば、一目でその思い出しができるようになるのですが。
有名人の天才トレーダーとか言われている人で、スキャにおいて3分足や5分足を使っていたと言う人がいました。
しかし、なぜ数秒、あるいは数十秒で取引を終えるスキャの時にそんなに長い時間足を使っていたのか、謎です。
自分の頭には全ての値動きが履歴として残っている、記憶力は誰にも負けず良い、とでも言いたいのでしょうか。
少なくとも1分間程度の値動きは、逐一頭で覚えておかなければなりません。
それがスキャルピングです。
当方のように頭が良くなく、記憶力も良くない場合、10秒足、20秒足、30秒足などが登場してくれない限り、毎度覚えておかなければいけない、これが結構なストレスになっています。
また、それだけに視覚情報に頼らざるを得ない。
耳でアラートを待っていたら値動きの経緯は最初から見ていないのと同じです。
短期売買において、視覚情報の追跡をサボるなんてありえない所業なのであります。
日足は?
日足がどんどん上がっているチャートなら、多少1分足も上がりやすいのではと考えています。
そして、実際そうなる場合が多いような気がします。
あくまで気がしますと言うレベルにすぎませんが。
棒上げ新高値の翌日の寄り付きなどは、強い場合が多いです。
これも多いと言うだけで、いきなり寄り天になる場合もあるので、はっきりしたことは言えません。
一応、当方は日足も出して見ている、と言うだけのお話です。
空売りは?
空売りではだめなのか?
だめと言うことはありません。
しかし、経験則上、空売りの方が難しい。
そのあたりについては、以前に空売りが難しい理由で述べました。
買いの方が簡単で、毎日どの銘柄でもイケるので参戦機会も多いし、それでイケば良いと。
空売りの方がやりやすいと言うなら、それで構わないのではないでしょうか。
当方はそう思わないし、やらないと言うだけです。
正直言って、板のムクムク動く状況と1分足、その他にランキングを見ていれば上がりそうかどうか、おおかた当たりをつけられます。
勘ですからあくまでおおかた、です。
まあこれでだいたいイケるな、そのぐらいの感覚。
ただし絞り込みは全銘柄が対象で、その中から一番と思われる銘柄を選ばなければなりません。
空売りは一番手の銘柄が抽出しづらいと言うのでしょうか。
ちょっとやりにくい。
おそらくですが、相場全体では買い方の方が圧倒的多数だからではないかと思いますが、確かなことはわかりません。
他に補強材料は?
板の厚さ
当然ですが、売買代金が大きい板厚の銘柄の方が玉を入れられます。
ポジションサイズを大きく取ることが可能。
例えば、トヨタ自動車のような超大型、主力株の場合は、板も厚いし値動きも小さいので厚いポジションが取りやすい。
この値動きが小さいと言うことが大事です。
値動きは大きければ良い、なんて俗説がデイトレ界隈にありますが、そんなことはありません。
値動きが大きくて、大きく上下動する、ギザギザした1分足を刻むようでは、常に含み損との戦いになります。
その上、上記の折り返し地点を予測すると言う無駄な行為もしがちになる場合が増えて、結果、大きなポジションなんて持てやしなくなります。
ハッキリ言ってうっすい小型株なんていくらも儲かりゃしません。
しかし主力株でポジションがデカければそれだけスキャの利益も大きくなります。
スカスカの小型株で極小ロットなんて今ではやる気も起きませんわ。
主力か新興株か
最近ではトレード記録のブログ以外に、トレードの生配信をアップしている人が増えていますが、そのほとんどは新興株でのデイトレをしている場合が多い。
当方も長らく新興株の小型系でデイトレする一派でした。
しかしそれは完全に打ち止めになりました。
新興株ではどうやっても玉を入れられないことが多い。
その理由はあまりにジグザグとした小刻みなチャートです。
この値動きの中で細かく立ち回り、100円ずつ利益を積み増せば、1日当たり1万から2万円の利益を出すことも不可能ではありません。
ただし、それ自体簡単であるとは言えない上に、それ以上の金額を儲けるのが難しい。
板が薄くて玉を積み増せないので。
金額上の発展が望めないと言うことです。
またジグザグチャートでは、冒頭で述べたやるべき2点に集中することが難しい。
結局、折返し地点を予測すると言う無駄な行為に足を踏み入れるハメになります。
なにせ一貫した方向感が出ることが少ないので。
したがって主力株のような厚い銘柄の方がやりやすいと今では考えています。
圧倒的に。
結局のところ、新興市場メインのトレーダーはたいていロットの小さい個人トレーダーの場合が多いので、個人対個人の戦いとなります。
しかし、おカネを持っているのは大口のトレーダーです。
彼らは1万2万のハシタ金は何とも思っていませんので、そこから頂く方がラクです。
結局のところ、大型株の活況な銘柄の方がバイーンと援護が来やすい。
ただし、銘柄選びが重要で、それを外すと普通に大損しますが。
銘柄を見れば収支がわかる
小型株ばかりでやっている人の場合、日計りの収支は1万円程度が多く、大きくても数万円と言う場合が多い。
まあロットは10万円から100万円の間くらいでしょう。
それより多いロットを入れても自分の買いで上がり、自分の売りで下がってしまいます。
当方もさすがにわかるようになってきました。
扱う銘柄を見れば、その人の収支がわかるのです。
トレードの内容も想像がつきます。
たいていは下がってきた所を逆張りでちょーん、ちょーんとやるのです。
当方も以前やっていました。
しかし、それではいくらも儲からない。
むしろ、やられる時は普通にやられる。
ところが大型株の場合はロットを増やせる余地がある。
その分だけマシ、との結論。
スキャルピングの要諦
冒頭で述べた通り、エントリーポイントと方向の確定。
そして、方向は買いの場合、上と決まっています。
結局、インのポイントをどこにするか、それだけ。
それ以上のことをやろうとしても、かえってうまくいきません。
後は、自分が買った後にどれだけの援護が入ってくるか。
他の参加者の買いがどれだけ入るか。
それがスキャルピングの成否を決めます。
そして、インするポイントを決めるのは自分の勘。
すなわち経験則でしかない。
結果、大口さんからおすそ分けをいただく。
このコンセプトを当方、確定的に優位性のあるものとしてこの2025年、位置付けることとなっています。
したがって、声を大にして言いたい。
そろそろ儲からせて!
(儲かってないのかよ、おい)