ウォール街発祥の株用語、デッド・キャット・バウンスについてまとめ。
デッド・キャット・バウンスとは
バウンドとバウンスの違い
いずれも「はずむ、バウンドする」と言う意味をもつ英単語です。
無生物が弾む場合はバウンス(Bounce)。
人を含む生物の場合はバウンド(Bound)を使います。
生きたままバウンドはこわい
株をやっていたら、この気持ち、よくわかります。
生きたまま、毎日のようにバウンドさせられているデイトレーダー。
ところが、バウンドしているうちはまだ良いのです。
デッド・キャットは無生物である
デッド・キャットの場合、バウンドと言う語は使いません。
すでに息絶えた無生物であるがゆえに、バウンスを使います。
デッド・キャット・バウンスとは、無生物となった猫、すなわちご遺体でも弾むと言う意味。
ウォール街では「急落し続けている株でもリバウンドすることがある」言う意味で、この言葉を使います。
デッド・キャット・バウンスのチャート
この図ですと、少しはリバウンドしているように見えます。
ウォール街いわく、デッド・キャット・バウンスのチャートとは、このことです。
順張りか逆張りか
下げに順張りなら空売り
このチャート形状ですと、上手く空売りで入ることができれば、大きな利幅を取ることができます。
空売りができればの話ですが。
世の中には空売りができない銘柄も多い。
空売りが可能であったとしても、ベストのタイミングで入れるでしょうか。
タイミングの問題は順張り・逆張りのいずれの方法を取るにせよ、鍵となります。
下げを確認後に逆張り
逆張りでリバウンド狙い。
下方に猛スピードで落ちて行く「物体」がどこで反転するか、わかるでしょうか。
この難しさは、空売りでインするタイミングと同じく、難解を極めます。
株をやっている心理として
何事も目で確認した後のほうが心理的に楽、と言うのはあります。
それで、目視で下げを確認した後、ついついリバウンド狙いをやってしまうことになります。
しかし、相手はデッド・キャット・バウンスです。
リバるか否かはやってみなくてはわかりません。
デッド・キャット・バウンスの買い需要とは
皆が群がってデッド・キャット・バウンスのリバウンド狙いをやったらどうなるでしょうか。
大勢が買いを入れるので、一時的に急落は止まるかも知れません。
そして、小さなリバウンドを狙いますので、すぐに決済売りの発注を出します。
この発注が売り板の壁を作ります。
分厚い売り板に阻まれれば、リバウンドなしで再び下げのスパイラルへ。
リバウンドがどのくらい入るか
デッド・キャット・バウンス狙いの逆張りは、買い需要の読み切りが必要です。
そして、皆が一斉に入って来るタイミングは難しい。
「リバ無し」の難しさです。
そうかと思えば、信じられないくらいの買いが入り、もとの高値を超える場合もあります。
イナゴの群れのしわざか、それとも…。
天に召されるデッド・キャット
真っ逆さまの下落から、とんでもない買いが入り、元の高値を更新するチャート。
値動きの激しい株では、まれにそういうことがあります。
そんな時、おそらくは大量に発生したイナゴの群れが株価を持ち上げたのかも知れません。
これを株用語で「デッド・キャット、天国に導かれる」と呼びます。
天国へ寄り添うトレードで至福に導かれる。
そんな場合もない訳ではないのであります。