当方、専門家の話を聞かない訳ではありません。
一応は聞く。
しかし、相場に限っては、その限りではありません。
一切聞く耳を持たぬと言ってよろしい。
その理由は、専門家に相場の話を聞いて、勝った試しがないのであります。
一例をあげましょう。
専門家の相場予想
以下は2020年3月某日、コロナショックの最中において、某相場の専門家が公言した内容。
当方、メモは取ってあります。
お話は信用しませんが、記録は取っておく主義なのであります。
なお、この専門家は某有名大卒後、大手金融機関、それもトレーディング部門に長らくお勤めになられていたエラいお方。
当たりはずれ一覧表
コロナは数カ月で終わる | ハズレ |
その後相場は戻らない | ハズレ |
実体経済悪影響 | 当たり |
相場は天井をうつ | ハズレ |
大恐慌前・ITバブルと日柄が同じになる | ハズレ |
2020年2月が天井 | ハズレ |
3年下がる | ハズレ |
2023年初めまで下値を見に行く | ハズレ |
マイナーバブル崩壊は14800ドル(ダウ) | ハズレ |
40~50%下げる | ハズレ |
メジャーバブル崩壊なら11000ドル | ハズレ |
天井から80~90%下げる | ハズレ |
ドル円104円が節目 | ハズレ |
それを切ったら99円をやりに行く | ハズレ |
それが切れたらもっと行く | ハズレ |
とてつもない円高 | ハズレ |
90円で止まるか | ハズレ |
日銀は何もできない | ? |
2020年前半99円割って来る | ハズレ |
2023年9月~10月65円 | ? |
なお、これらは彼が話した内容をそのままメモに書き留め、その当否を一覧としたものです。
相場を予想する専門家
別段、この方を責めるつもりはありません。
当方、最初から話半分で聞いているのであります。
むしろ、面白い話をしてくれて、ありがたいくらいに思っています。
しかし、相場においては、こんなことが実に多い。
リーマンショックが起こる直前、それは2008年の年初、こんなことがありました。
某経済紙に相場の見込みが掲載されたのであります。
大勢の専門家に見込みを聞き取っていき、一覧表にしたものです。
紙面の1ページ以上を割いた特集記事です。
当方、リアルタイムでこれを熟読。
この記事の中で、相場が下に行くと予想した者はほとんどいませんでした。
ほぼ全員が上予想。
これが相場です。
相場を予想する行為とは、このようなものに他ならないのであります。
予想の条件
1年先の相場を当てることすらできません。
予想するだけ無駄であります。
とは言え、もっと長いスパンで見れば、相場は上がります。
今後、90年バブルを超える可能性もなくはありません。
いや、いずれ超えるでしょう。
ただ、その時期がわからないだけです。
時期が当てられないと言うことは、それは何も当てられないに等しい。
30年後までに超える、などと言われても、こっちの寿命が尽きているかも知れません。
なにせ、こちとら失われた30年を経験済みであります。
だから、いつなんだよ?
90バブルの高値を超えるのはいつ?
しかし誰も当てられない、これが相場です。
導かれる結論
少なくとも今、相場が良いのであれば、それについていく。
できるのはそれだけであります。
そして、他人の予想を当てにしない。
すなわち、自己責任であります。
と言うことで、当方、某経済紙を取るのは10年以上前にやめています。
ただし、あれは読み物としては面白い。
面白いのだから読むべきだ、と言う意見には、必ずしも反対致しません。
しかし、相場についていく行為はつまらなく、実に味気ない。
感情を断ち切る必要があるからです。
ぬかよろ、それだけは避けなければなりません。
調子に乗らず相場を追う。
結論はそういうことになります。
サポートラインの真実
よくある専門家の一過言に「サポートラインがー」と言うものがあります。
当方、この言説が好きではありません。
好んでこの語を使う方はパスするようにしております。
「このVWAPがサポートラインになっている。」
「200日移動平均線がサポートだ。」
専門家のみならず、多くの人がこの表現を使います。
しかし、このサポートライン、本当に機能しているのでしょうか。
機能している感じがすることもあるし、明らかに機能していないこともあります。
当たるも八卦、当たらぬも八卦。
つまり、口に出すだけ無駄。
そんなもの、サポートでも何でもありません。
はっきり言いましょう。
サポートラインなんて大嘘であります。
全ては大口が握っている
デカい玉をブン投げて来る者がいれば、いとも簡単に抜けて行ってしまいます。
サポートなどあったものではありません。
サポートラインが機能するか否か、その鍵は大口投資家が握っていると言えます。
「抵抗線」なんて言い方も同様で、抵抗も何もあったものではありません。
抜ける時は抜けるし、抜けない時は抜けない。
そんなもの、はたしてサポートと言えるか?
そう問いたいのであります。
小型株であれば、個人のぶん投げによってさえ、どんどん下がって行きます。
その例は以下。
個人もサポートを破壊
とある相場のユーチューバー、某暴威さんは言いました。
「この部分の下げは私の売りです」と。
ユーチューブで語っているのを当方、たまたま見たのであります。
某暴威さんは、損切りでぶん投げて無間奈落。
彼がわめいている中、当方、すかさず分足チャートを確認しました。
すると、彼が投げた直後に、同じくらいのダラ下げが発生しています。
もう一人、誰かが投げたのであります。
数分間のうちに10%は下げていました。
このように、小型株では2人も投げれば、大きく下がってしまいます。
そこにサポートラインがあったかどうか、それは関係ありません。
大口が投げてくるまでもなく、個人のブン投げで、いくらでもサポートは打ち破られる、これが現実です。
なお、当方、某暴威さんのユーチューブは、おすすめ表示に上がっていたために、偶然見たまでであります。
残念ながら、チャンネル登録はしておりません。
サポートの話を聞かない理由
長らく相場をやっていて、サポートラインが機能したと実感したことはほとんどありません。
逆に、そのラインを鬼のように抜けて行ってしまったことなど、何度もあります。
サポートラインの信奉者が、ヤバいと思ってぶん投げたのかも知れません。
なぜそんなにサポートサポート言うのか、と。
そんな経験を経て、当方、サポートラインを使って解説する人の話は、聞き流すようになったのであります。
「あー、また言ってんなぁ」と。
一目均衡の雲なども同様。
雲を抜けた、抜けない。
「雲をつかむような話、言ってますね」と。
サポートで威張ってはならない
サポートラインが多少機能している、そう感じる場合も無い訳ではありません。
しかし、たまにそう感じられるくらいの事で、サポートが機能したと威張ることでもないでしょう。
機能するなら、いつ何時でも機能してもらわにゃ、困るのであります。
こちとら身銭を切って相場に向かっているのであるからして。
効くんだか効かないんだかわからないサポートなど、サポートとは呼べないのであります。
ある時、通りすがりの、とある方がこう言いました。
「サポして。」
「はい?」
通りすがりのサポートライン
当方、この「サポ」ご請求の方に対し、こう答えておきました。
「オレのサポートラインは機能するかしないか、あやしいんだよね。」
機能しない場合は機能しないし、ときおり気まぐれで機能する場合もある。
実に心もとないサポートライン、それが相場であります。
サポご請求の方、狐につままれた顔で、きびすを返していきました。
サポートラインに依拠しない、そんな当方のルールは守られたのであります。
相場の世界とは、実にこのようなものです。
さて、本日のトレードは、ノートレ・ノーポジ。
買い遅れ涙目。
思い切り置いてかれたなあ。
当方も相場にお願いしようと思います。
「サポして、ピンチなの。」