リバウンドのタイミング【実録】私の息の根を止めた相場

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リバウンド狙いはつらい。

なぜなら、難易度が高いのであります。

これをわかっておられない人が少なくありません。

まったくリバウンドが来ないなんてこともあります。

どうしたら上手くリバが取れるのでしょうか。

当方の思いは、以下のようなものであります。

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リバウンドの位置

高い・安いをどう判断するか?

相場において、これがもっとも難しい。

安いと判断できれば、買い持つ。

判断が正しければ、株価は上がる筈です。

筈。

しかるに、皆が安いと気づく前に買いを入れる。

株価がある程度高いところにあるとしても、そこからさらに上がるのなら、その株価は安い。

そう考えて問題はありません。

リバウンドの位置とは、高いか・安いか。

この判断の後、次に難しいのが、いつ上がるかと言うこと。

いつリバるのか

リバウンドのタイミング、これをピンポイントで当てるのは、さらに難しい。

例えば、地震が高確率で来る、これは大方予想できます。

しかし、実際にいつ、それが起こるのか。

わかる人はいません。

相場も同じで、仮にその銘柄が明らかに安いとしても、いつ上がり始めるかはわからないものであります。

  • 高い・安いの判断
  • それがいつ価格に反映されるのか

この二つがわかれば、相場で着実に儲けることができます。

では、どうすれば、それがわかるようになるのでしょうか。

相場の仕込み方

買ってすぐ上がれば誰も苦労はしません。

いつ上がるかなんて、わかりはしないのです。

安い、すぐ上がりそうだ。

そんなものは、単なる思い込みに過ぎません。

相場と言うものは忘れた頃に上がり出すものです。

とすると、安いと思って買い、買ったことを一旦忘れる必要が出てきます。

つまり、中長期のスイング。

判断が当たっているとしても、結果が出るには時間がかかる場合が少なくありません。

タイミングが読めないからこそ、待つ必要が出てきます。

相場の本質

じっと買い持ちをしていると、じわじわと下がってしまう。

こうなると損切りをせざるをえません。

上がる筈なのに損切り。

さすがにストップ安近辺まで下がって来てしまうと、持ち続けるのは苦しい。

これが負けと言うもの。

相場は、下げたら仕舞い。

いつか上がるとしても、その前に下がってしまうと負け、と言うこと。

たとえ判断が正しくとも、現実には勝てないのであります。

正しい判断、さらにそのプラスアルファが求められる、この危険性。

リバウンドの危険性

このリバ狙い、何となく、格好良い感じがします。

危険を恐れない、手慣れた感じがするためです。

しかし、実際は、かなりリスク高めの手法。

リバ狙い専門など、ハイリスクの骨頂と言えます。

その証拠に、当方が実際にトンデモない目に合った体験談、それは以下のようなもの。

爆下げの誘惑

下げ相場と言えば、爆下げ株。

リバウンド狙いの定番です。

売りが売りを呼び、本来下げるべき以上に下げてしまう銘柄。

たいていの下げ相場ではそんな銘柄がいくつか出てきます。

この下げ過ぎ株を狙えば、リバウンドが取れるのではないか?

過去においてはご多聞に漏れず、当方もその一派でありました。

爆下げ株の、あっと言う間にグイグイリバると言う、おいしい習性。

すなわち、利益確定が簡単にできそうに見える、これに魅了されておりました。

しかし、実情は…。

涙が頬を伝ってきました。

リバはすぐ終わる

リバウンドはすぐに終わることが多い。

見る見るうちに上がってしまい、すぐさま元の下げ相場に戻ってしまう。

数分とリバは持たず、数十秒で終わってしまう場合も少なくありません。

下げの中の戻りを取るとは、そういうことです。

そして、確かに勝てればうれしい。

危ないところから急回復するので、脳内麻薬がドバドバと出ます。

トレードが上手くなった気がするのは、そのせいです。

しかし、それ、運が良かっただけでは?

少しでもタイミングがズレていたら、全然儲かりやしなかったのですから。

損切りをするにしても、グイグイ下げてしまい、余分にやられることが多い。

リバ取りとは、何を隠そう、難易度が忘れられたヤバい手法の一つです。

タイミングの照準

タイミングが合っていなければ、すぐさま含み損。

含み損は広がるばかりで、いつ上がるか皆目わからなくなってしまいます。

じわじわ下げが難しい。

ですので、下がるなら、思い切り下がってほしい。

そして、爆下げの底でインすることができるなら、超速のリバに乗ることができる筈であります。

筈。

すなわち、チャンスは爆下げの底にある。

ちょっとやそっとの下げでインしたのでは、リバ狙いの優位性など享受できやしません。

最も下げた株、これがタイミングを合わせる照準となります。

もっと下げろ、リバウンドを取ってやる、と。

多くのリバウンダーがそう考えると言ってよろしい。

しかし、最も下げる株には相応の危険性があるものであります。

【実録】最も下げた株の出来事

最も下げている株は、単なる売られ過ぎの場合と、そうでない場合、この二つがあります。

想定以上に売られ過ぎている場合は、それはそれでよろしい。

リバウンドもそのうちありそうなもの。

しかし、恐いのはそれ以外の場合。

何らかの危険な事情、それも隠れた悪材料を含んでいる場合があります。

例えば、2011年、当方は主力株である、とある某光学機器メーカーのリバウンドを狙いました。

この銘柄は、突き抜けたハイテクの技術を擁し、様々な分野でのシェアを誇る、天下の優良企業とされていました。

現在もその状況は変わっていません。

にも関わらず、当時、その株はとんでもなく下げ続けていました。

忘れもしない、2011年秋、当初、原因もわからず。

一応、某匿名掲示板やヤフー掲示板を回ってみたり、ググってみたりしましたが。

そして、爆下げの後、ストップ安をつけたところで当方、買いを決心しました。

何を隠そう、優良大型株。

財務を見ても良好としか思えない。

であるのに、この爆下げはあり得ない。

当然リバウンドは来るだろう、との考えです。

【実践】最も危険なトレード

S安でその優良株に買いを入れたところ、すぐさま相応のリバがありました。

一瞬にして数%、リバウンドしたのです。

しかし当方、そこで売ることができませんでした。

爆下げ後のリバウンドですから、もっとリバるだろうとの考え。

数%のリバウンド、何するものぞ、と。

少なくとも10~20%はイケるだろう、と。

にしても、リバが速すぎました。

直後にこの銘柄は、瞬時に垂直下げをし、再度ストップ安張り付け。

たいていの場合、こんなストップ安も一両日中には逃げることができる。

だって、優良株だろう?

がんじがらめにされても、そんなふうに考えていました。

しかし!

何とこの時、この銘柄、悪材料が噴出しました。

よりによって、ストップ安張り付きの間に。

場合によっては上場廃止もある、と言うのです。

(その後、時を経て、そのトンデモない悪材料はいつのまにか、どこかに消え去りました。)

某優良ハイテク企業のその銘柄、直後、寄らずのストップ安を2回連続。

さらにずっと下でようやく寄り付くこととなりました。

爆下げ後のS安から、さらに2連S安、しかもそのまた下で寄り付き。

こんなもの、普通の神経の人であれば耐えられる筈もありません。

当方、厚めにインしていたため、とんでもない損失となりました。

胃が痛くなったのを覚えています。

なお、その後のリバウンドではこの銘柄、大底から数日で2倍と言う爆上げ。

ストップ高3連、その後も上がる。

ところが、心が折れた当方、このリバにはほとんどついていくことができませんでした。

損をしただけで置いて行かれたのであります。

すなわち、最も下げた株のリバ狙い、これこそ最も危険。

最悪の悪材料は、こっちがS安に取っ捕まってから噴出すると言えます。

リバウンドの理由

個別銘柄においては、爆下げ後のリバウンドほど、おいしいものはなし。

しかし、それを狙えば狙うほど、とんでもなく危険な目に合う可能性は増えるのです。

虎穴に入らずんば虎子を得ず、これが相場です。

値ごろ感の買い

「こりゃあ下げ過ぎだろう。」

「売られすぎ。」

相場においては、このような言説が、そこかしこで囁かれます。

すなわち、値ごろ感。

そして、そんな買いが増えれば増えるほど、相場は下げ止まりやすくなります。

通常の場合は。

逆に言えば、値ごろ感による買いがないところにリバウンドなし。

そして、その値ごろ感のために、下で買い指値を入れ、待ち構える筋が増加して来ます。

指し待ちが増える

指し待ちが増えますと、当然ながら下の板が厚くなってきます。

頑強な板が出現するのも、時間の問題。

この時、株価は下げ止まりの傾向となります。

頑強な板にぶん投げの玉がぶつけられることもあります。

板をぶち抜くぶん投げも。

同時に買い戻しも、ちらほらと入るようになります。

空売り筋の買い戻しであります。

空売りの筋は、買い戻しのタイミングを今か今かと待っています。

買い戻し

底で買い戻さなければ、リバウンドしてしまう。

空売り筋からしてみれば、リバウンドが来てから買い戻したのでは、具合が悪い。

一番良いのは、大きな陰線が出た、その下で買い戻す。

空売りの主は、ショート筋と言って、足の速いトレードをしていることが多い。

空売りはたいていの場合、短期売買なのであります。

デカい陰線が出たら、すかさず買い戻してきます。

ここにわらわらと群がる者たち。

ちょうちん買い

ちょうちん買いとは、人の買いに追随して、後を追うように買うことであります。

悪く言えば人まね子猿の筋であります。

この子猿たちがちょうちんを持って、下げた株に買いを入れ始める。

ちょうちん買いがリバを補強するのであります。

最近ではこれをイナゴの群れと称することもあります。

するとどうでしょう、株価はあっと言う間に戻してしまう、そんな具合です。

なぜ、そうなるのか。

板が薄くなっている

実は、爆下げが起きた直後、板は薄くなっています。

爆下げとは、下の板、すなわち買い板に売り発注がドカンとぶつけられることを意味します。

買い板に売り発注がぶつけられると、その板は消滅します。

さらにその下の板も、ぶん投げ売りの玉がぶつけられ、消滅。

この現象を、板をぶち抜く、と表現します。

買い板の消滅が繰り返されることにより、一時的に板に出ている指値が少なくなる。

スカスカの状態になるのであります。

ここに、買いが入り始めるとどうなるか。

現値よりずっと上の板が買われることとなり、株価が急速に戻る、と言う仕組みです。

瞬時と言ってよろしい。

これが協力なリバウンドの正体と言うわけであります。

リバなしの例外

まとめますと

  • 値ごろ感による買いが入り
  • 指し待ちの買いが増え
  • 空売りの買い戻しが入り
  • ちょうちん買いがついたところに
  • 上の板が薄くなっている

この状況下でがっつりリバウンドが発生すると言ってよろしい。

しかし、例外はあります。

こんなに下げたのに、リバウンドしない。

ずるずると下げ続けていく。

相場に絶対はなく、例外はいくらでもあるのであります。

なぜ、例外などと言うものが発生するのであるか?

その理由は、その状況において、別の悪材料が潜んでいる場合少なからず、と言う訳であります。

別の悪材料が一体どういうものなのか、その時点ではわかりません。

後から徐々に判明してくるものであります。

おかしなIRが急に出て来ることもあります。

実は大株主が売っていた。

株屋さんの筋が総出で空売りを仕掛けていた。

など、リバ狙いにおいて、忌むべき悪材料は枚挙にいとまがありません。

これ以外にも、リバウンドが来ないケースはあります。

なぜリバらないのか

誰しも相場が悪くなってきますと、リバウンドを狙いたくなってきます。

これは界隈のパターンです。

しかし、昨今の相場では、なぜだかリバウンド幅が狭くなってきています。

ノーリバの上、さらなる下げが来る場合も。

なぜリバウンドするべきタイミングでリバらないのか?

皆がリバ狙い

リバウンドせず、したとしても、幅が狭い。

この最大の理由は、そもそも皆がリバウンド狙いだ、と言うことです。

全員が逆張り。

そしてナンピン買いで耐えている。

考えてもみてください。

こんな状況でリバウンドが来て、しかも急騰、リバ狙いの全員が大儲けしてしまう。

そんな旨いお話、ある訳ないではありませんか。

なぜ皆がリバ狙いになるのか?

損をしたくないからです。

損ばかりしており、それを避けるため、何とか安く買って高く売りたい。

下手だからこそ、そこから逃げ出したい。

しかるに、とにかく安そうなところへ出向く。

すなわち、激安のディスカウントショップ巡りが始まるのであります。

これは、買いから入る側に限った話ではありません。

空売りもリバ狙い

空売りの筋は、たいていの場合、高値を売ろうとします。

なぜなら、空売りの筋もたいてい、リバウンド狙いなのであります。

空売りは上下が逆で、より高値でインした方がリバを狙っている体になります。

空売りの筋は皆、素っ高値で売ろうとし、ちょっと下がったらすぐに利益確定してしまいます。

ずっと下まで引っ張るなんてことは、まあ、ありませんな。

このために、どん底で空売りの筋が買い戻してくるパターンが少なくなるのであります。

結局のところ、買いも空売りも、全員がリバ狙い。

にもかかわらず、パイは限られている。

だからリバウンドなんて、来やしない。

相場が動かなくなるゆえんであります。

新規資金が来ない

大底かと思って買いを入れても、追撃買いは来ません。

なぜなら、新規資金が入ってこないからであります。

この国は元来、投資に懐疑的です。

したがって、市場に新たな資金が入ってきません。

「貯蓄から投資へ」などと、いくらお題目を立てても、言っているご本人が正真正銘、株をやっていない。

誰のことを言っているか、おわかりですよね?

そういう国なのです。

マーケットとは、買い・売り・ヘッジ・長期・短期、多用な資金が入ってこなければ、うまく回転しません。

新規資金のないところにマーケットは成らず。

そういう仕組みであります。

結局のところ取り合っている

決まったメンバーが同じような手法で売買をしている。

これではマーケットの活力は失われる一方であります。

その上、アルゴによるマイクロ秒の取引。

皆がお互いに取り合っているところに、とんでもない速度のトレードが割り込んで来る。

これが日々、皆の一銭を抜いて行きます。

トレードが上手い、なんて囃されていた者も、いつの間にか消えていく。

もう相場はダメなんじゃないのか。

そんな声が出るのもやむなし、と言うものであります。

するとどうでしょう。

弱気の市場において、勝ちを誇る者が現れる。

これもまた、相場の常であります。

儲かった筋のアピール

儲かった筋のアピールは、相場の実態を見えにくくします。

儲かった筋とは、本当に儲かっている場合と、そうでない場合の2種類があります。

そこんとこ注意。

仮に本当に儲かっていたとしても、そういう人に限って、いちいちアピールはしないものであります。

なぜなら、メリットがないからです。

ビギナーズラックの場合には、そんなことはありません。

大アピールをしてしまったりします。

それはそれでよろしい。

正直な気持ちの発露であるからして。

しかし、アピールの後、酒の魚にされ、手法を暴露させられ、奢らされ、きつい言い方をすれば、たかられた結果、何も得をしないと学びます。

そして、儲かっていないのに儲かったアピールをする者。

これはたいていの場合、詐欺話の類いであります。

警戒しながら話を聞きますと、いろいろなことを言いながら、最後はお茶を濁します。

「リバウンド狙いですよ。

でも、結局は感覚的なもので、言語化できないんですけどね」と。

彼らの目的は、あなたを財布にすることです。

おぉぉーこわ。


さて、本日の結果は、スイング勝ち。

久々に勝てて、ほっとしました。

相場は朝方若干強含んだものの、力なく下げました。

そんなことはわかっております。

もはや相場はじり貧。

場合によっては、南方でアレもあるよ、と。

恐すぎる相場です。

下手な売買は命にかかわる。

すなわち、運ゲー相場の到来であります。

アレな株、また結構厚めに買い持ち。

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