どのようにランキングを使うべきか。
実は、デイトレに適性のある銘柄は、短期スイングにおいても有用な場合が多い。
すなわち、短期トレードの突破法、これはデイもスイングも共通することが多い。
すなわち応用範囲が広いのであります。
そんな株ツールのランキング参照法について、当方の思いは以下のようなものです。
シンプルイズベストは本当か
当方、買いの根拠は実に単純。
売買代金ランキング上位のうち、異彩を放つ材料株、あるいは小型株。
Q:そんな買いの根拠で大丈夫なのかよ。
A:大丈夫じゃないです。
当然ながら、たったそれだけで相場に勝つのは難しい。
では、どうすればよいのでしょうか。
人気投票の顔色をうかがう
短期売買と言うものは、いささか因果なものなのであります。
高値づかみをした瞬間に爆下げ、なんてのも多い。
当方、ストップ高の1ティック下で買って、S高張り付き狙い。
そのまま一気に暴落、ストップ安まで持っていかれたこともあります。
上がって下がって上がったら、どこかで買わざるを得ない。
変動率に誘因されると言うことであります。
さて、その具体的手法は?
私のランキング情報活用法6選
どの証券会社の株ツールでも、おそらく設定されているであろう代表的なランキング、それらは、
- 値上がり率
- 値下がり率
- 出来高上位
- 売買代金上位
の4つ。
後述する
- 約定(ティック)回数ランキング
- 10分前値上がり率ランキング
と合わせ、合計6種類のランキング情報について、当方が良くやっている使い方の例は、以下のようなものです。
市場別ランキングの使い方
ランキングにおいて、全市場、東証プライム、東証スタンダード、東証グロース、地方市場などの区分けがあります。
(証券会社によっては、これらの区分けがない場合もあり。)
上記5種類だけでも、使いこなすには多少の慣れが必要となります。
東証プライムの銘柄しか売買しない人もいますので、その場合であれば、他の市場は排除した状態でランキングを活用すれば問題ありません。
新興株や小型株をメインに売買する当方の場合、【全市場】の区分けをメインにランキングを利用します。
その理由は、動意づいて目立った新興株だけでなく、東証プライムの小型株を含めて、天秤にかけるためです。
東証プライムの銘柄は、比較的値動きが安定的、あまり動きません(材料株、小型株などを除く)。
売買代金も多い銘柄が多いので、その中に食い込んでくる新興株や小型株を含め、あらゆる動意株を探すイメージです。
売買代金上位ランキングの使い方
売買代金上位ランキング【全市場】について、某日の大引け時点ですと、
- 1 1570日経レバETF【東証ETF】
- 2 7974任天堂【東証プライム】
- 3 8306三菱UFJ【東証プライム】
(中略)
- 16 9437NTTドコモ【東証プライム】
- 17 2497ユナイテッド【東証グロース】
- 18 6861キーエンス【東証プライム】
となっていました。
東証プライムの主力銘柄群の中に、17位として新興株の2497ユナイテッド、これが単独で食い込んでいます。
この場合、ユナイテッドを迷わず監視銘柄に加えます。
もちろん東証プライム銘柄であっても、普段売買代金がふるわないのに、急に上位30位に出て来た銘柄、これも監視銘柄に加えます。
つまり、【全市場】の区分けの売買代金上位ランキングは、普段は東証プライムだらけなので、急動意した小型株を探すのに好都合と言うことです。
これは、売買代金上位ランキングに限らず、値上がり率上位、値下がり率上位のランキングでも同様です。
また、全体相場が活況になった場合、この【全市場】のランキングの中に新興株や小型株がたくさん上がってきます。
そうなると小型株があふれ、絞りづらくなります。
(アベノミクス初期、2013年春頃がそうでした。)
そういう場合に初めて【東証スタンダード】、【東証グロース】限定の売買代金上位ランキングを中心に見る、このようにしています。
最初から【東証スタンダード】、【東証グロース】の売買代金ランキングを見れば良いではないか、そうお思いの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、それでは相場の活況度合いが今一つ分かりにくいのであります。
東証プライムの主力大型との比較を行いつつ、新興株・小型株を探す。
このためには【全市場】を見ることが有効です。
さらに、最近のように閑散気味で、動意づいた小型株が少ない場合も【全市場】の区分けが便利です。
この方法のデメリットとして、売買代金が少ない(一日当たり10億円~20億円に見たない)銘柄だけを対象にする場合、抽出しづらいと言うこと。
しかし、売買代金が少ない銘柄の場合、自分の売り買いで値が動くこともあります。
そのため、当方の場合には、監視銘柄の対象とはしていません。
寄り付き直後15分以内の手法
売買代金上位ランキングは、寄り付き直後にタイムラグが出る場合があります。
例えば、任天堂は一単位が500万円を超えます(本日引け時点)。
しかも出来高も毎日しっかりありますので、売買代金は寄り付き後、すぐに上がります。
ところが、新興株の場合は最小単元価格が数万円程度と少ない場合も多く、同じ尺度で活況度合いを測るのには無理があります。
新興株や小型株が動意づいた場合に、売買代金上位に顔を出すまでには、寄り付きから多少時間がかかると言うことです。
午前9時30分くらいになって、やっと上位に顔を出してくるイメージです。
ですから、寄り付き直後に速攻で動意づいた新興株・小型株を探すには、売買代金上位ランキングは今一つ、向いていないと言うことになります。
この30分間は、デイトレのゴールデンタイムですので、【東証スタンダード】【東証グロース】の区分けに絞るのも一法となります。
値上がり率・値下がり率ランキングの使い方
売買代金上位ランキングにすぐ現れない、動意づいた銘柄をタイムラグなしに捕捉する際、有効なのがこれらのランキングです。
寄り付き直後の時間帯において、値上がり率ランキング・値下がり率ランキングの【全市場】あるいは【東証スタンダード】、【東証グロース】の区分けを見ると言うのは、極めて有効。
ただし、この場合のデメリットとして、寄り付き直後だけ売買が集中し、後は急激に閑散になる、そんなショボイ系銘柄をつかんでしまうことがあります。
実は、銘柄抽出の際、ショボイ系をつかんでしまう確率は結構高い。
ショボい系銘柄は市場において、圧倒的に多いからです。
幾度となくそういう銘柄で痛い目に合い、損切るにも板がスカスカ過ぎて切れない、そんな事態に遭遇したことがあります。
すなわち、9時30分を過ぎたら急激に売買代金が減り、板がスカスカ状態になる、そんな銘柄少なからず。
このショボい系銘柄をつかまないためには、寄り付き直後であっても売買代金が1億円程度に達するか否か、その後も売買代金が数億円にまで早くに達するかどうか。
このあたり、見定めざるを得ない感じであります。
約定(ティック)回数ランキングの使い方
上述したように、もともと主力大型で値がさ系の銘柄ですと、毎日寄り付きから売買代金が多い。
このため、当日に動意づいているのか否かが、今一つピンと来ません。
値上がり率上位、あるいは、値下がり率上位のランキングにも同時に出現したところまで確認して初めて、グイグイ来ていると判明できるのであります。
そもそも主力の大型株はそれほど大きく値上がりしたり値下がりしたりはしません。
値動き率は目立たないのだけれど、急に売買が集中している主力大型株、これを見逃さない方法として、約定(ティック)回数ランキングを見る方法があります。
(証券会社によっては装備されていない場合があります。)
約定回数上位においては、普段はメガバンクや日経レバETF、ソフトバンクやトヨタが常連ですが、そこにいきなり出て来る、普段あまり見慣れていない大型株は、板が瞬間移動する、イケそうな銘柄であることが多いのであります。
寄り付きから数秒後であっても、顔を出しますので、売買代金ランキングだけでは気づけない、スキャ系動意銘柄を捕捉することができます。
10分前値上がり率ランキングの使い方
10分前値上がり率ランキングは、証券会社によってはなかったり、あるいは3分前値上がり率、5分前値上がり率まで準備されていたりと、様々です。
通常の値上がり率ランキングだけでも、急騰銘柄を見つけることは十分にできます。
急騰株は、1~5分程度で5%くらい上がることが多いです(それより値上がりが少ないと、急騰とは言えません)。
このため、値上がり率ランキングの20~50位に急に顔を出す銘柄を探していれば、それで事足りることになります。
しかし、ザラ場を一日中探し続ける場合には、それでは目が疲れてしまいます。
ランキングの20~50位あたりを何時間も見ていたら、目がチカチカして来ますので。
その場合は、10分前値上がり率ランキング上位に急に顔を出す銘柄だけを探すほうがラクです。
なぜなら、それだけを見ていればお目当ての銘柄に出会えるからです。
上がり始めてから10分もたっていては遅すぎるのではないかとお思いでしょうが、そんなことはありません。
なぜなら、直前9分間は全く動いていない状態で、1分間で数%上がった場合にも、10分前値上がり率ランキングの上位にお目当て銘柄が現れるからです。
通常の値上がり率ランキングと10分前値上がり率ランキングの両方を出してにらめっこする、これもよし。
出来高上位ランキングの使い方
出来高上位ランキングと売買代金上位ランキングの違いは、大まかに言って、低位株が含まれるか否か、です。
株価が100円以下の低位株セクターは、売買代金の大きさにおいて値がさ株には太刀打ちできません。
従って、売買代金ランキングには登場してこないことが多いです。
相場と言うのは不思議なもので、一旦低位株に売買が集中し始めると、低位株相場に火がつきます。
その場合には、この出来高上位ランキングが役に立つ、と言う手筈です。
当方、低位株相場にならない限り、売買代金上位ランキングで全て代用する形で、出来高上位ランキングはあまり見ません。
値動きの鍵
平均単価を計算する(買いから入る場合)
100円で買った株で利益が出るためには、101円以上にならなければなりません。
この場合の100円は平均単価です。
持ち株の平均単価よりも1円でも有利な価格に動いてもらう必要があります。
平均単価とは
【平均単価】=【買った時点の合計金額】÷【合計株数】
平均単価は、保有株を一回の発注で買ったと仮定した場合の株価です。
この価格を上回る値動きがあれば、そこで売ることにより利益が出ます。
値動きが小さくても
株価が100円と101円の間を何度も行ったり来たりしてくれれば、大儲けすることができます。
100円買いの101円売りを繰り返せば良い訳ですので。
値動きの幅は1円。
この場合、100回行ったり来たりしてくれれば、合計100円分儲けることができます。
100円儲けられれば、株価が2倍になったのと同じです。
デイトレーダーが望む値動き
短期売買で儲けるためには、必ずしも大きな値動きは必要ありません。
細かく頻繁な値動きがありさえすればよろしい。
そんな都合の良い値動き、あるのでしょうか。
それを探すにはどうすれば良いのでしょうか。
細かく頻繁な値動きがある場所
約定回数の多い株を探す
短期売買をする者としては、約定回数が多い株を探すことになります。
約定回数が多ければ、細かく上下動してくれる値動きが見つかる可能性が増えます。
約定回数が多いだけでOK?
残念ながら、約定回数が多いだけでは、お望みの値動きにお目にかかることはできません。
例えば、主力の大型株の場合、約定回数は元から非常に多い。
しかし、行ったり来たりする値動きはあまり見られません。
主力大型株の板に出ている株数はとても多く、板もギチギチに詰まっています。
ですから、上下動する値動きがあったとしても、下で買って上で売ることは、容易にはできないのであります。
そうなると、今度は、板が詰まっていない銘柄を探すことになります。
お望みの銘柄とは
厚い板がびっしり詰まっていたのでは、それをぶち抜いてくれる買いや売りはそうそう入りません。
ですから、ある程度板が薄く、しかも上下の板を突き抜けてくれる約定。
それが頻繁に入ってくれば、お望みの「上下動」する値動きに出会うこととなります。
結論
- ある程度板が薄い
- 板を突き抜ける約定がある
これが短期売買をする者にとって、お望みの値動きがお目にかかれるかも知れない、有望銘柄となります。
トレーダー御用達銘柄とは
上下動かつ薄い板
まずはある程度の出来高。
そして、自分が買った値段より上にすぐ動いてくれて、しかも上で売れたらすぐ下がってくれる、都合の良い株。
さらに下で買ったらまた上。
これがトレーダー御用達銘柄の値動きです。
都合の良い銘柄を探す
当方の場合、急騰・急落直後の銘柄を常に探しています。
しかし、自分にとって「都合の良い」値動きに出会えることは多くはありません。
相場が活況になって来ますと、チャンスが増えることは確かです。
すなわち、活況相場の重要性。
スイング銘柄選定法
第1段階フィルター
スイングトレード(買い)の場合、まず短期で持つのか、ある程度長い期間持ち越すのか。
期間に応じてやり方を変える必要があります。
当方の場合、一泊二日が多い。
まず、銘柄の絞り込み方については、日本株全て(4000銘柄弱)が候補。
この際、売買代金が少なすぎる銘柄は最初によけておくのであります。
具体的には、東証スタンダード、東証グロース、地方市場から、売買代金ランキング上位の銘柄群をピックアップ。
第2段階の振り分け
場合分けについては、以下の図に従って、当日に買い持ちしたい銘柄の分類をします。
分類と言ってもざっと頭の中で選り分け、ピックアップした銘柄を売買ツール(証券会社のもの)に登録していくだけです。
これらの銘柄群から、当日の値動きが大きい、比較的極端な値動きをしている銘柄に着目します。
要する時間は、最短15分程度。
感情に流されないため、手順を整理し、機械的に行くことは大事かと思われます。
相場のバックハグをかなぐり捨てろ
棚からぼた餅は決して見逃さない
この銘柄、来そうだなぁ。
そう思ったら銘柄登録。
もちろん当方、目を皿のようにして、チャンスを探している訳であります。
ですが、やむなくチャンスを逃してしまう、そんなことも度々。
インできてさえいれば、利益は少なくとも3割増しになるのに。
できるだけ視野を広げ、銘柄をピックアップすることが大切になります。
トレードとは、目を光らせておくゲーム。
全てのチャンスは入れない
全てのチャンスにインすることはできません。
必ず見逃しはあります。
とは言え、これも場合によっては有利に働く場合があります。
自分が見逃した銘柄がたまたま「トラップ銘柄」であった場合です。
インしなくて良かったー!
そういうケースは毎日のようにあります。
必ずハズレはある
どんなに良さそうな銘柄でも、予想を外してくる銘柄はあるもの。
この「ハズレ銘柄」は、当方がピックアップした銘柄のうち、1~2割くらいでしょうか。
「ハズレ銘柄」に当たらずに済ませる方法は存在しません。
運です。
そして、運は相場の女神が支配します。
チャンス濃厚銘柄に突撃している筈にも関わらず、一発・分足大陰線が来たら?
トンデモ特別売り気配が来たら?
すなわち完全に裏をかかれ、予想を覆されてブッこく訳であります。
読めないものは、結局、運。
この「ハズレ銘柄」が幸運にも、自分の見逃した銘柄の方に入っていることがよくあります。
いや、「あります」ではなく、そうしなければいけない。
相場に勝つためには運を呼び込み、ハズレくじを引かないようにしなくてはいけないのです。
東証が足を引っ張る
足を引っ張りかねないものは、運だけではありません。
天下の東証も、です。
この東証様の増担保規制が何ともやりにくい。
売買が集中し、いかにもイケそうな銘柄に限って増担保規制がかかる、これ、相場アルアル。
当方の候補銘柄は、毎日のように、増担保銘柄が含まれています。
相場の女神の顔色のみならず、東証のおじさまにも心配りをしなければなりません。
これがトレードの二重苦。
相場のバックハグ
命からがら、やっとのことで相場の女神のもとにたどり着いたんだ、オレは。
東証のおじ様に足を引っ張られながら。
安堵とともに相場の女神は当方を後ろからハグし、頬ずりしてくれました。
いい香りがしたのであります。
至福の瞬間。
その時、彼女のしなやかな両腕は、当方の首に回されました。
これがいわゆるバックハグというもの。
その刹那、彼女は豹変したのです。
振り返ると彼女は女神様ではありませんでした。
おぞましい形相の悪魔です。
「相場の悪魔やー!」
絶叫した時にはすでに遅し。
有無を言わさず、頸動脈が締め上げられました。
息ができない。
気づけば当方、特別売り気配に巻き込まれ、身動きが取れなくなっていた。
そんなの、相場においてはしょっちゅう。
このバックハグをかなぐり捨てて初めて、相場の荒野を歩き続けることが可能となるのであります。
さて、本日のトレードは、デイ勝ち・スイング負け。
トータル普通に負け。
米株が結構下げてしまい、持ち株は普通に下げました。
朝から速攻ぶん投げ。
こういう場合、延々我慢してもロクな目にはあいません。
下げ相場の匂いがぷんぷんします。
珍しくブン投げ株に空売りをかけ、デイ利益。
その後、思わず手が出てアレな株買い持ち。
玉はやや軽く、微含み損。
日経、米株、欧米株垂れてるのによく買うよ。
下げるな、上げろ、お祈り相場。