スキャルピングの銘柄選び・スクリーニング法

この記事は約12分で読めます。

デイトレの銘柄をどう選べばよいのか。

大口投資家の意向が読めればそれに越したことはありません。

その銘柄の手垢を見る。

そして、はしごを外される前に降りるのであります。

なぜ値上がりするのか。

買う意欲のある人が大勢いるからです。

値上がりとは、いわば多くの目が入り、選び抜かれた結果。

そんな相場を読む方法について、当方の思う所は以下のようなものであります。

スポンサーリンク

銘柄選びと売買代金

売買代金はデイトレーダーにとっては、切っても切り離せない大事な指標。

活況相場においては、相場の核となる、売買代金が集中する銘柄が1つや2つ現れます。

新興市場の売買代金も追従するように上がります。

記憶に新しいのは、アベノミクスの初期、2012年の終わりから2013年5月の時期。

連日売買代金は活況となり、東証一部だけでなく新興株の売買代金も相当盛り上がりました。

当方、監視銘柄を売買代金で絞ることが多く、概ね100銘柄程度をピックアップすることが多い。

その時期には、倍くらいの200銘柄程度にまで膨れ上がりました。

日経平均の日足チャート10年分を振り返ると、2012年12月から2013年6月までの出来高が、他の時期に比べ突出して大きくなっていることがわかります。

売買代金と難易度

売買代金上位の銘柄は、値動きも大きくなります。

デイトレードに向いていることが多いです。

ただし、これは絶対ではありません。

全体的な傾向としてはそうだと言うだけ。

市場全体の売買代金が盛り上がらない日もあります。

むしろそういう日のほうが多い。

相場全体の核となる、売買代金が突出した銘柄が少ない日は、デイトレが相当上手い人でないと儲けることが難しくなります。

100銘柄スクリーニング法

デイトレ向きの銘柄を選ぶ際には、各市場の売買代金上位を占める銘柄の中から、値動きの大きそうな銘柄をセレクトすればOK。

銘柄を選ぶやり方はそれで大丈夫と言うことであり、それで儲けられると言う意味ではありません。

相場の常として、どんな銘柄であろうとも値動きは謎に満ちています。

すなわち、簡単に大損をすることが出来ます。

その点は要注意。

スクリーニングのコツとしては、銘柄数の合計が大体100になるようにすると良いです。

その理由は、銘柄数がそれ以上多いと、抽出に時間がかかり過ぎるからです。

200とか300をツールに登録するとなると、どんなやり方をしようと時間が掛かってしまいます。

それに、監視銘柄は多ければ良いと言う訳ではありません。

もちろん視野は広ければ広いほど良いのですが、そこから何を持って特定銘柄を抽出するかです。

日経平均の売買高も確かめる

昼休みに日経平均の売買高を確認したところ、やはり盛り上がり不足、なんてことが多い。

日経平均の盛り上がり不足については、売買高の棒グラフが出ている日足チャートを確認すれば分かります。

他の日に比べ、棒グラフの長さが短かそうだったら、盛り上がり不足。

日経平均のチャートは、探せばネット上にもありますし、東証のサイトでも昼12時に市況データが更新されます。

もちろん証券会社の株ツール上で確認できれば、それでよし。

盛り上がり不足の日のほうが多いです。

上抜け・下抜けがはっきりするまでは結構時間が掛かります。

持ち合いの膠着チャートは比較的長く続く。

その間、焦って手出しをして、やられるパターンが多い。

何かで読んだのですが、相場の買いを理解するのに10年、売りを理解するのに10年、一人前の相場師になるには合計30年かかると言う話。

それでは人生が終わってしまうじゃないか、と思いましたが、そのくらい確実に儲けると言うことは難しいと言う訳です。

どこかの才気あふれるトレーダーのように、数年で億って名を馳せる等と言うのは夢見ないほうが良いのでは、と。

スキャしやすい銘柄

資金が集中していればいるほど、価格の上下動が増えます。

それがトレードのチャンスです。

ここまでは良く言われることで、いろいろな書物やネット上でも書かれています。

その上で、何が必要か?

例えば、総額5億円程度の代金が該当銘柄に10分間で投入されたとします。

大口の投資家がワンショットで大きい玉を何度か打つ、この場合と、小口の投資家がチビチビ何発も資金を投入し合計5億円。

どっちが良いのか。

大口投資家の意向とは?

ワンショットが小さいほうが、価格は動きません。

スキャなら、ちょっと動けば十分です。

それが何度も続いてくれれば良いだけ。

大口の投資家がドカンと資金を投入してきますと、価格が一方向に動いてしまいます。

有無を言わさず、動いてしまうのです。

確かに、そこに上手く乗って売買できれば大儲け。

しかし、それは一か八かではないでしょうか。

大口さんの意向を前もって読まなければなりません。

大きく動いてから追随しても、後追いとなるだけ。

その後、買いが続くのか、はたまた戻るのか。

これは大口さんの意向次第です。

はたして彼の意向は読めるのでしょうか?

大口は関係あるか

スキャルピングをする側にとっては、どっちに動くかはあまり関係ありません。

ただ値動きの頻度が増えてくれれば良いのです。

別に大口投資家が来てくれたからと言って、必ずしもスキャの人に得はありません。

スキャの人にとってベストな状況は、小口の投資家が多くあつまり、値動きの機会が増えている状態です。

大口のトレーダーがあまり来ていない、初動のイン、ここにチャンスが落ちているのではないか。

なぜなら、大口さんに相場を引っ掻き回される前に、流れに乗ることができるのであるからして。

手垢とは

スキャルピングしやすいかどうかを読むためには、その銘柄にどのくらい手垢がついているか、です。

例えば、材料株で言えば、日足の上昇が始まった日には比較的、スキャで取りやすい。

しかし、以降、どんどん難しくなってきます。

これは大口・小口双方のトレーダーが集まり、手垢がついてきたことを意味します。

結局、相場がどっちに動くかは大口投資家が握っていて、小口のトレーダーが逆に動かすと言うのは、まあ難しい。

一見相場に厚みが生まれた時、以後の流れは大口さんが牛耳ることになります。

そこにイナゴがついていく。

大口さん個人の意向は読みにくい、したがって相場は難しくなる、そうに違いありません。

手垢の正体

手垢がついているかどうかの判断は、「板の詰まり方」を見ることも一つの方法です。

大口・小口双方のトレーダーが集まり手垢がついてくると、板は詰まり、膠着するようになってきます。

ほしいのは値動き。

一見売買が流行っているように見えて、その実、膠着。

これこそが手垢の正体であり、その影響はトレードが難しくなると言うこと。

手垢のついていない、まっさらの銘柄に出会いたいものです。

はしごを外されるとは

膠着感の出たところに大口の資金がドカーンと入る。

それで、一気に一方向に動いてしまうことが多いのです。

逆に動かれ、どうにもならなくなることを「はしごを外される」と言います。

ここで損切りを余儀なくされることが多い。

もちろん勝てる時もありますが、スキャの場合、1回勝てたからと言って意味はありません。

繰り返して積み上げ、やっと勝ちと言える状態になるわけなので。

つまり、初動だけインして早目に降りる重要性。

初動と言っても、丸一日すべてが初動の場合もある訳で。

そのあたりは難しい。

負けパターン

銘柄の選びが良くないために、デイトレで負けることは多い。

値動きが無さ過ぎる銘柄、それがまずいのであります。

入り口で間違えるパターン。

入り口の小問、(1)で間違えているから、その後の(2)、(3)、(4)も全てダメ。

数学のテストで0点になるパターン。

入り口がその後の運命を規定します。

入り口さえ当てれば、あとは粘着力。

最適時間

メチャクチャに動いている銘柄、ここにチャンスが落ちています。

寄り付き直後30分、ここはスッチャカメッチャカに忙しい。

その忙しい中で、的確な銘柄選びができるか?

つられてヘンな銘柄に入ってはまずいのであります。

相場においては、選び方の習熟度が問われます。

裏切り

強いと見た銘柄が膠着気味となることも少なくありません。

周りを見回すと、動かない銘柄が続出。

候補となる銘柄が一つもなくなることも。

相場は見事にこちらを裏切ってくるのであります。

すぐに手を引かなければなりません。

すなわち、相場が裏切ってくるのか否か、常に見張っている必要があります。

とは言え、ノートレのままでは話は始まりません。

候補をたくさん見つける

ノートレのまま、前場をやり過ごし、昼休みに気を取り直して監視銘柄の入れ替え。

やはり今日はダメだな、とそこで気づけるかどうか。

やりやすそうな銘柄が3つくらいしかない。

そんな日は負けになることも多い。

逆に10銘柄以上、売買代金が集まり、かつ動き回る銘柄が出た日はイケる。

いかに早い段階でそれを察知できるのか。

相場とは、察知能力の競い合いであります。

選びの手順

結局、買いが入る銘柄を買わなければダメ。

買われた銘柄が正義。

統計を取って、自分なりに調べる。

しかし、買われる理由など見当たらない場合も多い。

現実は、えこひいきの上に成り立ちます。

すなわち、人気投票。

そこに理屈を求めても意味なし。

無駄を減らす

少額でも勝てさえすればすべて良し。

利益は2倍、3倍となる可能性を秘めています。

ある程度の確度で勝てるか?

それが全てです。

すなわち無駄なトレードを減らす。

わからなければ、ずっと監視だけしていれば良いのです。

であるのに、いつのまにかチャンバラ、殴り合い。

そうなりがちです。

地合い

多くの銘柄がわらわらと上がる瞬間。

そのタイミングがチャンスです。

これをずっと待っていれば良いのです。

待てないから、やられる。

1カ月のうちの1日。

もっとも簡単に取れる日。

これを待ちましょう。

スタートはこれ。

【おまけ】ショック相場の銘柄に乗る方法

その手順は以下の通りです。

  1. まったく下げなかった銘柄をピックアップ
  2. 大型株は外す
  3. 出来高のない銘柄を外す
  4. 適度に下げたタイミングで買う
  5. ひたすら握力

これらを順にご説明します。

下げなかった銘柄をピックアップ

2020年3月、マーケットはとんでもない暴落に巻き込まれました。

コロナショック。

今回の爆下げはリーマンショックを越えるとの声も。

実際の話、日経平均は窓を開けて大陰線が続出。

たった1ケ月でとんでもなく下げました。

このような時は、銘柄によっては株価が10分の1以下となることもあります。

しかし、探せば下がっていない銘柄は存在します。

むしろ上がっている銘柄も。

なぜ暴落時に下がらないのか

そもそも、なぜ株価は上がるのでしょうか?

誰かが上の値段で買うからです。

そうでなければ、いずれ株価は頭打ちとなり下がり始めます。

暴落時に下がらないと言うことは、誰かが確信を持って買っており、しかもその状態が継続していると言う事です。

なぜ大暴落で買われるのか

なぜ誰かが買っているのか?

その理由はわかりません。

とにかく誰かが買っている。

それが全てです。

買う人がおり、しかもいつまでもその流れが途絶えないため、株価は下がらない。

理屈より現実

誰かが買っている。

だから株価は上がります。

暴落時においては、ちょっとやそっとの買いでは株価は上がりません。

誰かが確信を持って、相応の資金を投入して買い続けない限り。

これが銘柄選別法の根拠となる場合があります。

大型株は外す

東証プライムの大型株には、財務優良、高配当の有力銘柄が多数存在します。

しかし、株の常識として、そのような銘柄は株価が上がりにくいのです。

もちろん値上がり益は重視せず、長期に渡り配当を売ることを目的とするなら、大型株で問題はありません。

高配当株には減配リスク

いくら有力な高配当銘柄であっても、何らかの理由で配当が減らされる、あるいは無配となるリスクはゼロではありません。

万が一減配となったら、株価の低迷は避けられないと言って過言ではありません。

このような減配リスクへの対策としては、あえて無配の株を買う等の方法も存在します。

有名・財務優良・高配当株を避ける

つまり、今、目の前にある優良データだけで銘柄を選別する方法は一見賢いやり方に見えて、必ずしもそうであるとは言い切れないのです。

株は下がったら負け。

いくら配当に厚い優良株と言えども、爆下げを食らって喜ぶ人はいません。

そう考えると、必然的に有名かつ高配当の大型株は銘柄選別の対象から外れることになります。

出来高のない銘柄を外す

出来高の全然ない株。

そんな株の板状況を凝視していると、いつまでも経っても一向に買いが入って来なかったりします。

いつまで経っても買いが入らないと言うことは、次の瞬間も買いが入らない可能性は高いです。

ところが、冴えないそんな株でも、ある日、ある瞬間、急に買いが入り始めて急騰することもあります。

出来高の少ない株は、板がスカスカで売りも出にくい事から、上がる時はグングン上がる場合もあります。

従って出来高が無いからと言ってダメだと言う訳ではありません。

しかし、値上がりの具合が良い事と同様、下がる時も一気に行くのではと言う恐怖感。

当方の場合、出来高の薄い銘柄を外すと言うのが一つのやり方。

適度に下げたタイミングで買う

どんなに値上がりし続ける銘柄でも、上下動をしながら上がる場合がほとんど。

下手なタイミングで買ってしまうと、大きな値上がりを享受できる前に、無用のストレスを味合わされます。

下げたタイミングで的確に買い、その後は常に含み益。

それが理想。

そのためには、ちょうど良い頃合いの下げで買うのがベスト。

もちろんさらに下げてしまい、涙する場合もなくはありません。

相場に絶対はなし。

ひたすら握力

いったん買ったらひたすら握力。

ちょっと待て、スキャだったんじゃないんかい?

残念です。

ショック下げ相場においては例外があるのであります。

もちろん損切りの目途はつけておかなければなりません。

しかしそこまで下げない限りはひたすら買い持つ。

上がると思って買っているのですから、よほどの事が無い限りは買い持ち続ける。

結局、大きな利幅を得るためには握力しかないのです。

この時ばかりはスキャ返上。


さて、本日の結果は、ノートレ・ノーポジ。

相場が行ったり来たりする中、買える銘柄を探しましたが今いち。

昨日から買い持ちしていれば、忍耐すれば勝てた模様。

しかし、その忍耐が嫌なのであります。

心が折れ、マウスもキーボードも破壊され、モニターも穴だらけになった。

低位系で良さそうなのがありましたが、さすがにク●株ではなかなかぶっ込めません。

さじを投げ、お手上げで大引け。

またあしたです。