ドボンの意味
相場において、ドボンとは、トンデモない目に合うこと。
すなわち、一撃大損失を食らうこと。
ドボンを食らったが最後、そう簡単に回復はできません。
何としても阻止しなければならない事象の一つであります。
レバレッジなどかけていようものなら、一発退場もあり。
相場の損失は、相場でしか取り返せない。
そんな思いに追いやられるほど、深い痛手となりかねない。
これが相場の不条理であります。
具体例とは?
年間で言えば、何度か、このような銘柄が出てくるものです。
短期売買と言えども、ポジションを持ち越すと言うことは、これを食らう可能性があると言うこと。
では、どのようにしてこれを阻止すれば良いのか?
確率論
確率論とは、偶然の事象に対し、確からしさを調べる思考体系です。
相場とは、確率論の上に成り立つ、ドボン回避のゲームと言えます。
ザラバは相場と言う名の標本空間であり、個別株は標本空間の部分集合なのであります。
すなわち、確率の良いところで勝負する。
これ無くしてドボン回避はないよ、と言うお話であります。
発祥
確率論は、17世紀の数学者パスカル(ブレーズ・パスカル、フランス、1623-1662)によって始まったとされます。
パスカルは同時に哲学者でもあり、その思想において、ニーチェにまで影響を与えた偉人。
確率論の発祥、それは何を隠そう、ギャンブル、すなわち賭けの話についてでありました。
その詳細については割愛しますが、ひとことで言えば、期待値の概念。
ここを起点に、パスカル・フェルマー・ベルヌーイなどの数学者は、1600~1700年代において確率論の基礎を固めました。
この分野は他の領域に比べ、はるかに歴史が浅いにも関わらず、現代においては多方面の分野で応用されています。
ドボン回避の結論
では、どうやってドボン回避をするのか?
その答えは、ドボンの確率を下げること。
すなわち、どんな銘柄がドボンしやすいのか?
当方の結論は、こうであります。
ドボン可能性の高い銘柄とは、
- 極めて素っ高値にある
- ファンダがかなりヤバい
- その両方を満たす
のいずれか。
これらを避けてさえいれば、ある程度の確率でドボンを避けられる。
いわば、これらの条件を満たす銘柄は、ドボンの期待値が高くなっている。
当方の解釈では、そういうことになります。
極めて素っ高値にある
当方独自のセオリーにおいて、3倍相場は離れろ、と言うものがあります。
短期に3倍まで上がった銘柄には手を出さない。
短期とは、まあ1~2カ月以内ですわな。
実際の話、そんな銘柄は冒頭のチャート、すなわち3日で半額をやりかねない。
食らったら終いの3日ストップ連安、これだけはまずい。
そのための条件その1が素っ高値の3倍相場であります。
ファンダがかなりヤバい
ドボン条件、その2、ファンダがかなりヤバい。
ファンダとはファンダメンタルズ、直訳すれば、基礎の、基本の、と言う意味。
当方の場合、個別株においてはその基礎条件を、自己資本比率および負債、と見ています。
ファンダをよく見てみたら債務超過一歩手前、などと言う銘柄。
相場において、そんな例はいくらでもあるものなのであります。
値動きとしては、上がりもスゴイが下げも洒落にならない。
当方、このファンダがやばい銘柄には資金をぶっこむことはありません。
これで結構助かってきているのであります。
その両方を満たす
極めて素っ高値にして、ファンダがかなりやばい。
この場合、当方の警戒度はマックスとなります。
確かにそんな銘柄は上がり具合も素っ飛んでいる。
素っ高値であればあるほど、上がりが激しいなんてことが往々にして多い。
しかし、これに釣られては一気に失いかねません。
3日で半額を食らわないための手法、それがこのダブルの条件充足ではあるまいか、と言うわけであります。
例外
時間をかけて、ゆっくり上がる3倍相場。
この場合には、必ずしも警戒の限りではありません。
なぜそう言えるのか。
相場と言うものは、
- 十分に株主が入れ替わり
- 長く持ち続けた人が多ければ多いほど
安定する傾向があるものであります。
まずいのは、短期の素っ高値。
そっくり上がりのぶち上げほど、怖いものはなし。
このようにしてドボンの確率を下げた上で、さらに他の手も打ちたい。
そんな確率上のシミュレーションが以下であります。
確率にまつわる相場の難問題
確率を上げる方法とは、すなわち計算であります。
感覚に頼っていると、実は期待値が下がっている、そんなことが少なくありません。
直感と現実の乖離。
この乖離によって、気づかぬままに確率の低い行動を強いられることがあります。
そうではなくて、計算をし、成功率を出来るだけ上げる。
これこそが勝つための最善の策であります。
問題の前提
3銘柄の株のうち、1銘柄が暴騰し、2銘柄は暴落するものとします。
(なお、この前提はあくまでシミュレーション。
現実の相場において、成り立つものではありません。)
トレーダーの買い条件
(1)トレーダーは、これら3銘柄のうち1銘柄の株を買う。
(2)その後、残り2銘柄のうち1銘柄の株が暴落する。
(3)その時点で、トレーダーは残る銘柄を選び直しても良い。
問題本文
さて、爆上げする1銘柄を手にするために、
- 最初に選んだ銘柄をそのまま持つのが良いか
- それとも、もう一方の銘柄に乗り換えたほうが良いのか
どちらを選ぶべきか?
このシンプルな問いは、確率を厳密に計算をすることができます。
直感と現実
すなわち、直感と現実の間には乖離があります。
トレーダーはその修正を常に迫られているのであります。
手を抜くと、痛い目にあいかねません。
知らぬ間に窮地に追いやられる場合があります。
常に確率の低い選択を取り続ければ、やればやるほど、とんでもない目にあいます。
これを防ぐには、記録を取り、計算をし、検証する必要あり。
記録を取るのは、確かに面倒くさいものであります。
しかし、面倒くささが儲けにつながるのであります。
あるいは、感覚が大事であると力説する、怪しげな人々がいます。
なぜなら、騙すためにはその方が都合が良いからです。
相場のパターン
そんな輩は、たいてい何億、何十億と儲けています。
少なくとも、そのような設定になっているのです。
では、なぜそんなに儲けておいて、あなたの前に現れてくれ、講釈を垂れてくれるのでしょうか。
その答えは、あなたをカモにするためです。
はっきり言いましょう。
あなたにデイトレをしてほしい筋は、世の中に多い。
その方が手数料も金利も取れる。
アフィリエイトでコガネも稼げるし、ユーチューブの視聴回数も取れる。
すなわち、飯の種になるのであります。
それをきっかけに、怪しい金融商品を売り付けることすらできます。
だからこそ、まず、相場で成功した話をぶち上げておく。
これが古今東西、昔からの相場のパターンであります。
パターンを網羅する
相場に勝つためには、パターンを網羅することであります。
そして、負けパターンには乗らない。
そのためには確率を計算し、詐欺話は無視する、という態度。
あくまで確率の良い行動を追う必要があるのであります。
本日の結果および相場雑感【2023.1.23】
さて、本日の結果は、ノートレ。
相場は上がり、儲けなし。
泣きはらしております。
しかし、こんな時にヘンなのを掴むと、ドボンを食らいかねない。
確率から考えて、そうそう簡単に手を出せない感じ。
相場とは、こんなことの繰り返しです。
もう慣れてますわな。
チャンスはそのうち必ずやってくるのであるからして。
今月は年始休みがあって、稼働日数が少ない。
プラスで終えられればそれでよし。
あきらめの境地に入りました。
全力で買い遅れ涙目、ノーポジ。