デイトレードのレバレッジ

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レバレッジの要諦。

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レバレッジとは何

単語としての意味

レバレッジとは、英語でLeverage、てこの作用を意味します。

レバレッジは相場用語でもあります。

自己資金を担保に、レバレッジ、すなわちてこの作用を使って、より大きな資金で売買します。

レバー・てこは英語でLeverであり、レバーの派生語がレバレッジです。

ちなみに肝臓のレバーは英語でliverであり、つづり及び発音が違います。

レバレッジの倍率

株式投資においては、通常、信用取引を使うことによって、自己資金の概ね3倍を越える程度までの玉を建てることができます。

金融商品によっては、このレバレッジ倍率を100倍、200倍、あるいはそれ以上にまで拡げることも不可能ではありません。

レバレッジの効果

より小さな資金で、大きな金額の売買を行うことができます。

口座に大きな資金が入っていなくとも、より大きな金額の取引が可能となります。

これにより、各種口座に資金を分散したり、手付かずの資金を別に確保しておくことができます。

すなわち、自己資金を多面的に活用することが可能となります。

レバレッジによって、資金効率が上がると言うことです。

リスク

レバレッジ取引を行った際、意に反して含み損となってしまうと、場合によっては困ったことになります。

担保割れとなった際に、追証を求められるのです。

下図は担保割れのイメージ図です。

信用取引の買いにおいて株価が下がった際、担保価値が目減りした状況を図示したものです。

この目減り分が求められる追加入金額となります。

株価と担保目減りのグラフ

追証

追証とは、追加で保証金を求められる状態、またはその金額を意味する語です。

担保を元手に建てた玉が思惑に反して動くと、担保割れとなる場合があります。

この際に不足した保証金、すなわち追証を補充しなくてはなりません。

それができないと、建玉は強制決済されます。

強制決済後も、不足した分の金額については、入金が求められます。

ちなみに追証の読みは、おいしょう。

ついしょうと読んでいる方がいましたので、念のため。

よくある相場用語の読み間違い

資産急増と相場の壁

資産急増、それは相場において最大の目標。

資金が増えてこその相場であり、増加速度は速ければ速いほどよろしい。

投資手法の優劣は、資金の増加速度に表れると言っても過言ではないのであります。

すなわち、資産急増のための壁を取り払い、目的を達成する。

目的達成のための地図やいかに。

資産急増の鍵は、リミッターの解除にあります。

限界を取り払うこと。

この難解にして崇高な目標。

具体的に言えば、それは加速度的なロットの拡大であります。

利益を着実に出せる実力があるなら、ロットの拡大。

「ドカン」を食らわず勝ち続けられるとするならば。

ロットの拡大なくして、資産急増がどこに存在するのか?

そして、資金急増の鍵として、リミッターの解除に当たるとき、気づくことがあります。

リミッターには2種類あると言うこと。

2種類のリミッター

2種類のリミッターとは、自分の側のリミッター、そして相場の側のリミッターであります。

自分のリミッター

自分のリミッターとは、自己資金の枠内で、どこまでロットを上げられるか、であります。

信用取引を手がける以上、ロットの拡大と言えば、まず第一にレバレッジがあります。

必要欠くべからざる選択肢の一つです。

通常、株式においてレバレッジの限界は、概ね3倍を越える程度。

この範囲内において、どこまでレバを効かせられるのか。

これは自分のトレード手法とリスクの兼ね合い。

リミッターを解除し、限界一杯までロットを上げてこそ、最大効率の資産急増が可能となります。

しかし、そこにはリスクの極大化と言う罠が存在します。

罠を避け、巧みにロットを上げること。

これがトレードの優劣に影響します。

そして、リミッターは自分の側の問題だけではありません。

相場の側にもリミッターがあるのであります。

相場のリミッター

どれだけぶっこめるのか?

この問題は、自分の側だけで完結するものではなく、相場の都合も大いに関係あります。

例えば、小型株においてはぶっ込めるリミッターが低くなっており、何かと困った事象に巻き込まれることが多くなります。

ワンショット50万円でトレードしていたとしても、平気で10万円の損が出たりします。

板が薄く、値動きが激しい影響です。

これでは、それ以上の玉をぶっこもうとしても、気が引けるのは当然のこと。

しかし、大型株においてはその限りではありません。

超大型株であれば、ワンショット2000万円、場合によっては1億円くらいまではイケるとも言えるでしょう。

板が厚く、値動きが比較的緩やかであるからです。

このワンショットの限界、これが相場の側のリミッターであります。

これらのリミッターを考えるとき、相場には3つの障壁があることに気づきます。

3つの壁

相場においては、大まかに言って3つの障壁が存在します。

  1. 30の壁
  2. 600の壁
  3. 2000の壁

であります。

30の壁

30の壁は別名、相場ビギナーの壁と言われるもの。

30万暴威と言う語は、ネットにおいて良く知られた用語であり、資金の少ない相場初心者を意味します。

実は、この30の壁、意外にも相場の一大障壁であります。

なぜなのか?

その答えは、値動きの不条理を体感できる良い機会となるにも関わらず、たいして儲かりはしないからです。

この儲からなさが、相場観醸成のための障壁となるのです。

ある人は、この30の壁をわずらわしく思い、自己資金をいきなり投入し、スキップしようとします。

おカネが余っている人から見れば、この壁は一見、あまりにも低く見えるのかも知れません。

しかし、スキップはしないほうがよろしい。

なぜなら、後々、壁がより分厚く・高くなった際に、ここでの経験が生きるからです。

30万暴威と言えども、レバを効かせ、ワンショット90~100万円程度までのトレードは可能です。

試行錯誤をしながら、ある程度の時間をかけ、この第一の壁を突破すること。

次の障壁である600の壁が見えてくるのは、この時であります。

600の壁

大型株であれば、ワンショット2000万円をぶっこむことも不可能ではないと、上記において述べました。

レバをかける場合、この2000に届くことができる自己資金。

それが概ね600万円を超えたあたりであります。

すなわち、資金600イコール、レバありのワンショット2000と言えます。

この場所は、大口さんのトレードが見えてくる境界ラインです。

上手くすれば、図体のデカいトレーダーと横並びで競争することができる段階なのであります。

ロットの拡大により、弱肉強食の世界をありのままに体感できる場所。

これが600の壁であり、たいていの相場参加者が通ることになる、相場の難所であります。

2000の壁

600の壁を通過し、資金増加を経た後の2000の壁。

ここを過ぎれば億の壁が見えてきます。

資金2000であれば、6000を超えるロットが可能となるためです。

となると、もはや事態は大口トレーダーに限りなく近い、と言っても過言ではありません。

限りなく大口に近いトレード。

もっとも競争の激しいところで、マネーのうなり声を聞きながら戦う。

2000の壁を乗り越えようとする時は、弱肉強食の頂点を体感できる時です。

この時ようやく、億の細道が見え隠れしてくるのであります。

そして、以上の3つの壁は、運命の分かれ目となる、避けては通れない、分厚いハードルと言えます。

相場において、もっとも打開するのが難しく、それだけに突破した意義がある壁なのであります。

脱出

相場において、最も難敵であるのはどの場所か?

そう聞かれれば、おそらく、資金600の壁から2000の壁の間がその答えでありましょう。

なぜなら、相場のジプシーとなる危険性が最も高い領域であるからです。

相場のジプシーとは、さまよえる相場の民。

すなわち、ロットをいささかでも上げると、何かと相場のリミッターに触れてくる場所です。

ワンショットが大きくなり、苛烈を極める大口トレーダーとの競争。

そして、資金をどんどん回転させ、やっとの思いで小金を稼いでは、必要経費でその分が消失してしまう。

必要経費とは損切りであります。

一生懸命資金を回転させているにもかかわらず、なかなかその場所から抜け出せない。

さまよいつつも、同じ場所にとどまると言うような、何とも歯がゆい状態になりかねないのであります。

すなわち、相場ジプシーから脱出し、晴れて自由の身となる。

是非ともそうありたいものです。

【実録】レバありデイの実況中継【2021.12.8】

レバレッジでデイトレ。

この夢のある手法。

当方、この分野に手を出したことも何度もあります。

禁断のレバありデイ手法、その実例は以下。

下で買えるか

静かに少しずつ、ステルスで買って行きたい。

できれば、極小ロットでチマチマ買いたいのであります。

なぜなら、自分の買いで分足の陽線が出てしまう。

板薄銘柄においては、これがまずいのであります。

平均約定単価が上がってしまいます。

なるべく安く買うために、小分けにし、目立たないように買う。

そこで、下で待つ手法が浮上するわけであります。

希望の位置に買い指値を出し、待つ。

誰かが売ってくるのを待つのであります。

なるべくであれば、分足の陰線を出してもらって、素知らぬ顔で拾う。

しかし、このパターン、小さい玉でトレードする場合にしか使えません。

レバをかけ、ワンショットをデカくしたい場合には不向きであります。

大口はどう買うか

そもそも、大口はこのような買い方はしません。

なぜなら、ザラバにおいて、限定時間内に希望の玉を集められないからです。

デイであれば、速やかに買い切らなければなりません。

そうなると、大口であればあるほど、ある程度上値を買って行かざるを得ない。

下で待つ、なんて方法は使いません。

注文を出した瞬間、素っ飛んで値が上がってしまう。

アルゴが常時、走っているためです。

下で静かに拾い、こっそり上で売るなんて言うのは、イナゴの為せる技に過ぎない。

クジラは図体のデカさを隠すことができず、やむなく上値をぶち抜く。

そういう場合が少なくないのであります。

レバ買いのジレンマとは

すなわち、下で買い注文を出すようでは間に合わない。

それがレバレッジをかけたトレードであります。

何とか上手く買おうとして、部分約定をこなしながら、買い指値を1ティックずつ上げていく。

そんな悪あがきをする場合もあります。

しかし、アルゴもさるもので、たいていの場合、上手くは行きません。

ましてや、あまりに大きい買い板を出すと、相場の御法度、見せ板に該当してしまいます。

買い上がり、なんて疑いをかけられる可能性も。

ですから、どうしても上板をぶち抜いて買いを入れざるを得ない。

そんな結論に至るわけであります。

であるからして、必然的に「キテいる」銘柄の買いは、陽線に表れやすい。

分足陽線を出さずして、厚い買いを入れることはできないのであります。

陽線買いの手法とは

ワンショットが大きければ、その買いは陽線となって表れやすい。

すなわち、大口さんから頂くポイントは、陽線。

奪い合って陽線をゲットし、さらにその上の陽線を大口さんに買ってもらう。

イケる。

イナゴでも、レバをかければ。

そう思った時、当方の目は瞳孔が開いておりました。

イナゴはもう卒業じゃい。

レバや。

レバでがっつり、いわしたる、と。

レバありデイにイナゴなしじゃ、と。

と言うことで、クジラに挑んだ本日の結果ですが。

デイ負け、スイングなし。

終了。

ノーポジでむかえた今朝の寄り付き。

レバでガツンと買いを入れた、気合いのワンショットはじりじりと当方の心を削って行ってくれました。

我慢したなぁ、でっかい玉。

結局あえなく損切りで終え、昨日の利益をすっ飛ばして終了。

何度かインし直し、食い下がったのがまずかった。

もうイヤや。

レバレッジの懐

誰しも、懐具合でトレードしてしまうことがあります。

懐具合とは、個人的金銭事情により、行動を選択すること。

例えば、会社でボーナスをカットされそうだ、などの事情により、相場に出てハイレバで勝負してしまうなど。

デイトレーダーの場合であれば、損失を取り返すため、ロットを大きくしてしまうなど。

追い詰められてレバをかけてしまうのであります。

相場は自分の懐具合とは別個に動いています。

懐具合をトレードに反映させてはなりません。

機械は追い詰められない

大き目の玉を入れて取り返す。

この場合、思惑と逆に動いたら、壊滅的にやられてしまいます。

ですから、感情を抜き、あくまで計画的に、機械的に売買するのがセオリー。

メカニカルトレード。

相場とは感情的になった者の負けなのであるからして。

回数分の1のマシン

本来、全てをプログラムしてコンピューターに売買を任せるべきところを、やむなく自分がやっているだけ。

そう考えてトレードマシンになり切れば、懐具合や感情に左右されることはありません。

利益が出ても喜ばず、損失を出しても落ち込まない。

1回のトレードが年間のトータルの結果に与える影響は、「回数分の1」に過ぎません。

1万回トレードするなら1万分の1です。

ルール1:レバレッジをかけない

値動きが大きい場合、あえてレバを聞かせてトレードする必要はありません。

  • 値動きが小さいところでレバを効かせて利益を出す。
  • 値動きの大きいところででレバ無しの利益を出す。

この場合、いずれもさほど結果は変わりません。

であるならば、レバレッジをかけない。

そして、そのためには上手に銘柄を選ぶ必要があるのです。

ルール2:タラレバ封印

タラレバを一切排斥すること。

これがトレードマシンになり切るポイント。

つまり、トレードの後には「何にも話してはいけない」と言うことです。

他言無用、誰にも話すな、何にも言うな。

独り言を言ってもダメ。

これ、デイトレーダーの定石。

ルールは2つ

  • ルール1:レバレッジをかけない
  • ルール2:タラレバの封印

これらが意識的に出来て、初めて一人前です。

そして、ルール1を貫徹するためには、適性銘柄の選び方。

適性銘柄

概ね2段階の手続きを経る人が多い。

銘柄全体から注目すべき銘柄をある程度絞る
(10~200銘柄程度)

最終的にデイトレする銘柄を抽出する
(1~10銘柄程度)

第1段階

第1段階で銘柄数を10~200とする理由は、それ以上多い銘柄数ですと、株ツール等に登録するのに時間がかかる、と言うこと。

簡単に言うと、面倒くさいと言うことです。

場中に登録するにせよ、前日に銘柄を登録しておくにせよ、速やかに済ませたい。

人によっては、第1段階の作業を省く人もいます。

いきなり第2段階に入れば、手間は半分以下であるからして。

第2段階

絞り込む銘柄数を1~10とする理由は、同時にトレードをする銘柄数が多いと混乱しがちになると言うこと。

人によっては、5銘柄以上を同時に売買するのは無理だと言う人もいます。

当方の場合、以前、デイトレで同時に多数銘柄の売買をするやり方をしていたことがあります。

銘柄を絞り込む

銘柄を絞り込むやり方は、最終的には人それぞれです。

ただし、デイトレの場合には、ある程度の出来高が必要。

出来高・売買代金によって銘柄を抽出するやり方を取っているトレーダーは少なくありません。

そして、独り言も言わない、ただ黙っている。

これを続けていると、「あの時こうしていれば」と考えることが少なくなってきます。

考えても意味のないことは考えないほうがよろしい。

相場のマラソンは、走りながら何も話をしてはなりません。

本日の結果と相場雑感【2023.1.17】

ノートレ。

相場のショボい値上がりに、つられそうになりました。

そこは自重。

今月はすでに3営業日連続スイング勝ち。

このまま1月が終わっても構いません。

ただ、もう少し上乗せしたい。

この欲がまずいのです。

すると、全部吐いて大損、このパターンが非常に多い。

欧米はやっぱり強い。

大昔からそうです。

その理由は、政策としてはっきり打ち出してくる体質です。

あいまい路線で何となくお茶を濁す、そして増税、なんてのをやらない。

相場は政策ですべてが決まります。

この日本市場は、ダメ地合いの釣り相場です。

釣られたら終い。

誰かさんのおかげで、それがより鮮明になりました。

必死に耐えてノーポジ引け。