空売りの宿命的な特徴

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当方、空売りは原則やりません。

ヘッジに使う時はあります。

しかし、いわゆる純カラ(単独の空売り)で勝負することはほとんどありません。

その理由は、難しいと思うからです。

そして、信用買いと空売りは上下に対称なものではなく、等価でもありません。

にも関わらず、買いと売りを同じように考えている人は少なくないのであります。

空売りをやるかどうかの選択は、個人の自由ですので、各自が御自分の責任のもとで決めるべきであります。

その際、空売りと言う仕組みが持つ性質は理解していて損はありません。

何となく空売りをすると言うことは、準備なしに相場の海に飛び込むことを意味します。

準備の一環として、当方の思う空売りの特徴、それは以下のようなものであります。

感想的なものですが。

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相対的な利幅

「相対的な」とは、空売りと買い、それぞれの利幅の比較に関することです。

モデルケースについて、以下のような例を考えてみました。

ここでは、インした価格に対する利幅の率を、利益率と呼びます。

1円⇔2円モデル

買いから入る場合

1円買いの2円売り。

この場合の利幅は差し引き1円。

買いの値段が1円、利幅が1円。

したがって、利益率は、

(利益率)=(利幅)÷(買いの値段)

=1÷1

=1

すなわち、利益率100%と言うことになります。

売りから入る場合

2円売りの1円買い戻し。

この場合の利幅も差し引き1円。

空売りで入る値段が2円、利幅が1円。

利益率は、

(利益率)=(利幅)÷(空売りで入る値段)

=1÷2

=0.5

すなわち、利益率50%です。

結論

1円⇔2円モデルにおいては、上記の計算結果より、利益率において、

100%>50%

となり、

(買いから入る場合の利益率)>(売りから入る場合の利益率)

となります。

同じ値幅でも率にして、大きな差が生じます。

実は、この計算結果は、1円⇔2円の場合以外においても、同じ考え方が適用できます。

違うのは程度の差だけ。

例えば、値がさ株、2950円⇔3000円の場合には、買いから入っても空売りから入っても、差が感じられません。

その理由は、買いと空売りの利益率の差が小さいからです。

しかし、感じられないだけで、実際には、計算上、

(買いから入る場合の利益率)>(売りから入る場合の利益率)

が効いているのであります。

n円モデル

n円買い

買いから入りn円でインした時、想定しうる最大利益は、無限大であります。

理屈の上ではどこまででも上がる可能性があるのであるからして。

すなわち、

(最大の利益率)→∞

これを相場用語で、青天井と呼びます。

n円空売り

売りから入り、n円でインした後、想定しうる最大利益とは?

どんなに頑張っても、1円で買い戻すのが精一杯。

通常は1円が下値の限界であるからして。

(上場廃止となるまで放置できれば、0円までイケます。)

通常、空売りの最大利益はn円と1円の差額、n-1円とみなせます。

例えば、100円で空売りをし、1円で買い戻せば、

n-1

=100-1

=99円

の利幅。

となると、最大の利益率は1倍に満たないのであります。

(最大の利益率)=(最大の利益)÷(インした価格)

=(n-1)÷n

=1-1/n

<1

1倍に満たない、その計算結果がこれです。

結論

(買いから入る場合の最大利益率)→∞

(売りから入る場合の最大利益率)<1倍

反復時のモデル

上記の1円⇔2円モデル、n円モデルは、典型事例に過ぎません。

しかし、これらの結果は薄く広く、相場の隅々に反映されていると言えます。

この売買を多数回反復するとどうなるか?

反復回数に応じて、これらの要素が適宜、上乗せされていく、と言うことになります。

当方の相場用語ではこれを、利益率における空売りの買いに対するマイナスの複利圧力、と呼びます。

すなわち、利益の率についてだけ言えば、買いより空売りの方がが小さくなる傾向にあります。

買いに比べ空売りに、利益率の下方圧力がかかりかねないのであると。

イメージ的なものだけれど。

逆日歩がかかる場合

空売りには、買いにはない逆日歩と言う仕組みがあります。

逆日歩とは、我々にとっては経費の一種であり、手数料のようなもの。

逆日歩は常に発生するものではありません。

株不足になった銘柄のうち、その程度が特にはなはだしい銘柄等に発生するものです。

逆日歩がかかるかどうかを予め読み切ることはできません。

そして、この逆日歩は時に高額となります。

30円の銘柄に20円以上の逆日歩がかかる場合もあります。

これを当方の用語で、逆日歩のマイナス青天井、と呼びます。

実際に高額逆日歩で一撃退場を食らった例も、相場にはあるのです。

一般信用の空売り手数料

一般信用とは、各証券会社が独自に設定している信用取引です。

一般信用の空売りにおいては、通常では空売りできない銘柄について、空売りが可能となる場合があります。

証券会社の企業努力によって、空売りできる銘柄が広がっているのです。

ただし、この空売りには手数料がかかります。

証券会社は営利法人であり、手数料や金利をメインの収入源とするのが常です。

この手数料、手数料とは呼ばず、別の呼び方が取られている場合も少なくありません。

我々にとっては、金利と並び、避けては通れない経費となります。

空売りに要する経費は、信用買いの場合に比べ、比較的割高となっているケースが追いのであります。

空売りできない銘柄

相場においては、大別して、制度信用、一般信用と言う2種類の空売り可能銘柄があります。

しかし、何をどう頑張っても空売りできない銘柄は存在します。

「お?これは空売りで儲かりそうだぞ」と思った場合に限って、空売りができない。

そんな場合は少なくないのであります。

と言うか、当方の場合、ほとんどがそれです。

過去に何度、空売りできない銘柄で落胆したかわかりません。

急に空売りできなくなる場合

最初から空売りできないとわかっているなら、まだ良いのであります。

相場はそんなに悠長ではありません。

今の今まで空売りできていたのに、次の瞬間に空売りができなくなる。

そんなことは相場の日常茶飯事です。

売りたい時に限ってそれがやってくる。

なぜか?

簡単な理屈です。

皆も全く同じことを考えているのであります。

空売りしたくて仕方ない筋は、相場に蔓延しています。

これを当方の相場用語で、空売りの玉は取り合い、と呼びます。

空売りの玉は、チャンスであればあるほど、椅子取りゲームの様相を呈して来ます。

売り玉は、買いの玉より遥かに限定されていると言えるのです。

以上の結果より、当方に言わせて頂ければ、買いより空売りの方が難しい。

その感想は否めないのであります。

にも関わらず、なんで難しい方で勝負するの?

と言うお話になります。

さて、本日の結果は、スイング勝ち。

持ち株が全て上がってくれました。

しかし、利幅の方はそこそこ。

ガッツリとはいきませんでした。

なかなか思い通りにはいきません。

当方、常にガッツリ上げを狙っているのであるからして。

今月もあと1営業日を残すのみ。

明日こそガッツ利益、お願いしまつ。

低位株買い持ち。