株では知識が大事で理論武装をしておけば何とかなる。
そんなまことしやかな一般論を信じますか?
投資のリスクはどんなことをしてもゼロにできません。
相場の罠に立ち向かいましょう。
そのための4つのヒントをご紹介します。
1.テクニカルとファンダメンタル理論武装のリスク
株式投資における代表的な知識としては、
- テクニカル関連
- ファンダメンタル関連
があります。
テクニカル指標とは
テクニカル指標とは、過去の株価(値動き)や出来高の増減などを分析し、今後の株価の動きを予測しようとするための目印のようなもの。
株のツールでチャートを見ると、たいていの場合、何らかのテクニカル指標の項目があります。
(証券会社により違いあり。)
ファンダメンタル情報とは
ファンダメンタルとは“基礎的な” と言う意味の英語ですが、株式投資においてはその銘柄の財務状況に関するデータを指します。
短期的な株の値動きについては、ファンダメンタル情報に従って動くとは全く断言できません。
短期売買をメインにトレードしている人の多くは、ファンダメンタルをあまり気にしません。
(あくまで一般論ですが。)
ただし、いかに短期売買と言えども1日でも株を持ち越すと言うことは、“そのままドボン”(株用語でトンデモない目に合うこと)の可能性はないとは言えません。
“そのままドボン” 的な株の値動きの例
いくら短期売買においてファンダメンタルはあまり関係がないと言えども、全く無視する訳にも行きません。
2.ディフェンシブ銘柄を選べば大丈夫か?
ファンダメンタルの知識を極めて、中長期投資をすれば楽勝かと言うとそれも全く違います。
最近の10数年間だけを見ても、天下の優良銘柄、ディフェンシブ株の代表銘柄ですら上場廃止になったり、とんでもない爆下げ(株価が10分の1とか)をすることもありました。
ディフェンシブ銘柄とは
ディフェンシブ系銘柄とは、景気の影響をあまり受けない銘柄群を指します。
代表格としては、電力、医薬品、鉄道の株などです。
景気に敏感な銘柄群は景気敏感株などと言います。
“シクリカル銘柄” などと言う語もありますが、“ディフェンシブ” ほどは、あまり使われない語です。
(【英語】Cyclical:周期的な、循環の)
理屈から言えば、天下の優良銘柄とかディフェンシブ銘柄の雄などと呼ばれている銘柄でしたら、大きく下がる筈はないじゃないですか。
ところが現実は違います。
例としては、某航空銘柄の上場廃止とか、某電力株の爆下げなどがあります。
シクリカルな値動きを避けてディフェンシブ株を買ったら、クリティカル・ヒット(致命的な打撃)を食らった、などと言うのではシャレにもなりません。
株式投資とは、常に100%はなく、リスクとチャンスが表裏一体の代物(しろもの)です。
必勝法と言うものがありません。
テクニカルを重視した短期投資、あるいはファンダメンタルズを重視した中長期投資。
そのいずれであっても同じことです。
3.合わせ技で分散投資の重要性
私たちに出来ることは、最低限の知識を身につけ、相場観を養い、なるべく確率の高いであろう株式投資を行うことです。
しかし、どんなに確率が高いと見込まれても、買った銘柄が暴落して株価が10分の1、あるいはそれ以下になることも全くないとは言い切れません。
脅かすわけではありませんが…。
ですから、それらに備えるために分散投資がある訳です。
多くの銘柄に分散すれば、そのうちの1銘柄が“ドボン” しても、何とか耐えられますので。
自分の相場観が正しければ、値上がりする銘柄もある筈です。
そして、株では分散投資をすればするほど日経平均との連動性が出て来て、結果的に日経平均に投資しているのと大差がなくなってきます。
株の分散投資は、日本と言うインフラそのものに投資しているのと変わらないことになります。
日経平均のETFはどうなの?
似たような投資法で、ETFに投資するやり方があります。
ETFとは、何らかの指数などに連動する投資信託のことです。
ETFは株と同じように市場で売買できます。
分散投資をするのなら、日経平均に連動するETFを買っても同じと言う考え方。
確かにその考えには一理あります。
あなたはETFと言う1銘柄に投資しますか?
それとも、自分で銘柄の分散方法を考えますか?
4.超長期投資の罠
日本は先進国であり、比較的成熟が進んだ国に分類されますので、高度経済成長期のような急激な株価上昇はあまり期待できません。
しかし、そのような国でも、長いスパンでは経済成長が見込まれます。
60年スパンの日経平均の値動き
超長期投資であれば、日経平均株価は上がる可能性が高いです。
では、超長期とは、何年間?
少なくとも30年か、それ以上でしょう。
短期投資、そのままドボン
↓
超長期の分散投資のほうが良い
↓
30年以上?時間かかり過ぎ
↓
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これが世に言う株式投資の砂漠、なのかも。
もちろん隙あらば、たどり着いたオアシスに黄金の城を打ち立てる、それが夢です。